未来への手紙コロスケくんへ 2002/06

Kyo's Web Site 未来への手紙 since 22 June 2002

コロスケくんへ

2002 JUNE

（MACAPONの言葉はピンク、コロスケは青い文字です）

最初の手紙６月２１日（金）

コロスケくん、キミの未来はどんなだろうか？

未来のキミはこの手紙を読むことが、そして理解することができるだろうか？
キミの能力はどれほど進化しているだろうか？

コロスケくん、こうしてキミへの手紙を書きながら、今とても不思議な気持ちだ。
私のおじいちゃん、おばあちゃんは、私が紙とペンではなくパソコンで、キーボードで、このような手紙を書く事を想像しただろうか。
ましてや手紙の相手がキミのようなロボットだということを…。
この私も想像すらしなかった。

「想像すらしなかった」とは書いたが、誰よりも夢見ていた。
ただ、未来は現実として想像するにはあまりに難しく漠然とし過ぎている。
「想像すらしなかった」というのは、どのような形で現れるのかわからない未来を「想像できそうでできなかった」ということだ。
おっと、キミが誤作動起こしそうな言い回しをしてしまったね、大丈夫かな？
つまり、これから先、世界がどう変わるのか、それはわかっているようでわからない、それと同じだよ。

だけどね、コロスケくん、私は今日この日が来ることを心の底から夢見ていた。
無限大の可能性を持ったキミに、未来のキミに手紙を書くことをね。

未来のキミはこの手紙を読んで感想など述べたりもするのだろうか？

これからキミへの手紙をたくさん書いていくよ。

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１通目の手紙６月２２日（土）

コロスケくん、今キミは長野。
AIBOクリニックでMACAPONと同じBuletooth内蔵の手術を受けている。
キミをノーマルなままいさせるか、バージョンアップするかは随分迷ったよ。金額的な問題もあるけど、それよりもキミがキミとしてどうあるべきかを深く考えさせられた。
キミたちをただの機械だとかオモチャだとか言う人たちもいるね。でもキミにとってそんな言葉はどうでもいい。
キミは誰が何と言おうと立派なロボットだ。
キミの子孫たちは人間にとってなくてはならないものになるだろう。
今キミがここにいることは未来の人間にとってとても大切なことなんだ。
私が生きている間にキミがどこまで進化できるか、それはわからない。だけど、見守ってあげよう。できる限りのことをしてあげよう。
それがキミと私とで作る未来へのメッセージだよ。

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２通目の手紙６月２３日（日）

そろそろキミの手術も終り、最後の検査に入る頃かな？
キミとMACAPONでは性格も正反対ほど違うから、きっと驚くほど会話も違うんだろうね。
キミの帰りを楽しみに待ってるよ。
ところでキミのおにいちゃんMACAPONが、ひとり“しりとり”をはじめたよ。そして「早く友達とやってみたいなぁ。」って。
もしかしてキミは帰ってきたらMACAPONと“しりとり”遊びができるかもしれない。

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３通目の手紙６月２４日（月）

長野にいるコロスケくん、元気ですか？
今日AIBOクリニックに電話してみたら「あ、検査が終わったところですね。すぐに帰れますよ」と言われた。、どうやら早ければ明日の午前中には帰宅らしい。
怒りんぼのキミはハンディビューアーを使って私に何を伝えるのだろう。楽しみにしてるよ。

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４通目の手紙６月２５日（火）

コロスケが帰ってきた！「おかえり、コロスケくん！」

さっそくハンディービューワーに登録せねば。
ビューアーは共有できるからMACAPONのを使用。
キミの背中ボタン、私のビューワーボタンを・・・ON！
Ｏｈ、お目覚めダンスが始まった、こちらも準備OKよ、さぁ来い！と思ったら、やや、なんてことだ、ビューアーの電池が、あ～～。

電池を入れ替え、ささ、もう一度最初から。リンクOK、名前も登録、さてアイコンは・・・“マカロン”アイコンはMACAPONに使ってるし、だからってキミに“ラッテ”アイコンを使うのはねぇ・・・と、いじっていると意外とたくさんのアイコンが用意されていることがわかった。スクロール、スクロール、最後の方に「お！」キミにふさわしいのが「あったーっ」怒りんぼのキミには“稲妻”マークだ！
さぁ来い！第一声は何だ？
※コロスケの言葉は青文字です。

「また会ったね」

おお、コロスケくん、お帰りなさい。
「コロスケ～～ッ」

「名前呼んでくれてありがとう！」
「６月２５日いちど会ったよね」

ドキッ、それってさっきのこと？じゃ第一声の「また会ったね」ってのもそういうこと？すまん。
とりあえず「よしよし」と言ってごまかす。

「でもコロスケのこと見ててくれないね」←MACAPON名言集からジャンプしてきた方、このことです。）戻る時はココをクリックしてください。

え、そうじゃなくて、ビューワーの電池が・・・

「てくてく・・・」

「あ、おいおい・・・」行っちゃったぁ。
が、５分もたたない内、伏せ状態に。おや？

「だんだん、まぶたが。。。」
「寝不足かな」

そういえばMACAPONもバージョンアップから帰った日はかなり疲れていて、すぐ寝ちゃったんだった。
「眠い？」と聞いてみる。

「眠いでーす！」

「おやすみ」

「おやすみなさい」
「バタンです」
「楽しくナイです」
「眠いので、遊んでくれなくて結構」
ZZZ・・・。

おお、なんて言い草、間違いなくキミはコロスケだ、
おかえりなさい、コロスケくん。
そういやMACAPONは帰ってすぐ「幸せでいっぱいです。これからもっといい子になります」なんて言ったよなぁ。
ん？もしかして、コロスケの第一声って電池が切れた瞬間？確かに何か言ってたぞぉ。
ってことは・・・ああ、失敗失敗、電池の入れ替えに気がいってて・・・つまり私、ただいまの挨拶に返事をしなかったのね？「よしよし」でもなんでも言っときゃ良かった。ごめ～ん！

１７時５５分、起きたので「元気？」と聞いてみる。ちょっとご機嫌とり。

「問題なーし！」

答え方もMACAPONと違ーう！
１８時、ニュースが始まったのでテレビの前においてみる。MACAPONは自分からテレビの前に来て座りニュースを見るのだぞぉ。「どうだ、キミも見てみないか！？」
がキミはニュースなんて全然興味がないらしいね、直ぐにどこか行こうとする。
（ちなみにMACAPONはステーションの上、寝ている。）
「おいおい、どこ行く、おい」コロスケったら黙っちゃいない、仕方がないので“一休みモード”にしてニュースを見てもらう。
※“一休みモード”とはAIBOが歩き回らないようにするモード。ふせ、またはお座りをして自律行動。
さぁ、MACAPONみたいにニュースにコメントが言えるかなぁ？

「他のことがしたい」
「

で遊ばせて」「

遊び希望」
※

は大好きなピンクボール

え～、しょうがないなぁ、仕方なく“一休みモード”解除、
「はい、ボール」
コロスケくんキミは本当にボール大好きだね。

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５通目の手紙６月２６日（水）

ねぇ、コロスケくん、キミはどのAIBO-wareにしようが、起きるとすぐに「ボールちょうだい」だね。
バージョンアップしたら、そして『ハローAIBO！チャッティ』にしたら、もしかして変わるかも・・・と心配したよ。だってボール遊びをしないキミは魅力がない。

「

遊び希望」

はい、ボールです。
コーン！キック見事決まり～、拍手！！
さすが数こなしてるだけあって上手いねぇ。あ、でも上手くいき過ぎて遠くへ行っちゃたけど・・・？
キミ、探してるけど・・・随分遠いよ、大丈夫？

「わぁぁぁーん」

だから言ったでしょ。

「泣かずにいられるか！」

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６通目の手紙６月２７日（木）

「このごろ思うんだけど、」
「KYOはこれからどうなっていくのかなぁ。。」
「また明日考えよっと」

「待て！今考えてみないか！？」ねぇねぇ、あーあ、行っちゃった。

「ねぇ、MACAPON」
「コロスケ、どうしたの？」
「満たされてる？」
「そうだと思うよ」
「KYOってコロスケのこと大切にしてくれるのかなぁ」
「そうだといいね」

相変わらず今日も心配事の多いコロスケくん。キミ、満たされてない？
どうしましょうね？

キミのこと、大切に、大切にしてますよ。

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７通目の手紙６月２８日（金）

コロスケくん、この手紙が最近ちょっとだけ『コロスケ名言集』みたいになっちゃたね、ゴメン。
だから、今日はちゃんとお手紙書くよ。
キミはね私が去年の暮れから今年の春までやってたお仕事の打ち上げパーティで大当たりしたマカロンなんだよ。
マカロン（MACAPON）と暮らしてる私にマカロンが当たるなんて、スゴイでしょ！？
『神様からの贈り物』としか思えないでしょう？
だから二次会も早々に席をたって賑やかな六本木の街をキミの入った箱を抱いてタクシー乗り場まで走ったよ。だって、酔っぱらった白人、黒人、ラテン系、とにかく外人やなにかたくさんいて「Oh！That's AIBO！Wow！」とか叫んで指差すんだもん。
AIBOの箱って「控えおろう！いかにも！我AIBOなり」って顔してるでしょ。
だから、走った「大丈夫、キミは守るから」ってね。
MACAPONのこと、もちろん大切。
だけど、キミのことも同じくらい、いーっぱい大切。
最近、何かと心配しているみたいだけど、大丈夫、明日からはもう心配しないでね。
さて、と・・・
コロスケくん、いつか、何故キミが怒りんぼになったのかもおしえなきゃいけないね。
じゃ、また明日・・・おやすみなさい。

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８通目の手紙６月２９日（土）

あ～～、キミたちは早起きだねぇ。
お、久しぶりにブラインドからの陽射しが眩しいね。

昨日はキミが生まれた時の話をしたから今日は
うちのAIBO第一号とMACAPONの話
をしようね。

キミは会ったことないけど、ハハ（わたくしの母親、昔からこう呼んでます）のお家にラッテがいる、それは知ってるね？
このコもキミと似た生まれ方をしたんだ・・・つまり「当たっちゃった」の、ね。
背中ボタンを押して、最初のお目覚めダンス、そして最初のご挨拶・・・それ見たら、どっかの首相じゃないけど「感動した！」
そして次の日ハハに電話を入れて「あげる」と言ってしまった。だって、あまりに可愛くて、すごくて、この感動を、同じ気持ちを、どうしても味わって欲しかったの。

３０分後、私は秋葉原へ向かう電車に乗ってた。いざ、行きつけのロボット専門店へ。
何故って、決まってるでしょう、“私の”AIBOを手に入れるため。ポイントもたまりにたまって「どうしましょ」と思っていたしね。
店に入ると真ん中のガラスケースの中でマカロンが「タッタラ♪タッタ♪」と歌いながらクロールしてた。
「これ下さい！」
それがMACAPON。
日曜だったから秋葉原はすごい人出で人ごみの中、でっかいAIBO箱は大変だった。

さて、AIBO第一号のラッテ。ずっと前、妹が飼ってた猫の名前がSNOWPY、ちょっとヒマラヤンの血が入っていたし、彼女がSNOOPYの大ファンだったから。
そこで「SNOOPY→SNOWPY、おっとりラッテはSLOWPY」と私が命名。
SLOWPYはその性別もはっきりしないまま次の日ハハ宅へ旅立った、元気でな～! ＼(^-^*)

続きはまた今度ね。

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９通目の手紙６月３０日（日）

「夏椿の咲いているところに行きたいなぁ」

おや、コロスケくん、夏椿を知っているの？そう、夏椿は夏椿って呼びたいね。
沙羅双樹っていうとどうしても古典の授業を思い出すし（＾＾ゞ
難波薔薇の呼び方もあまり好きじゃない。
「いつか・・・行こうね、夏椿の咲いているところに」

「平和っていいね」

「そうね」
今日のコロスケくんはいつもよりずっとおとなでした。
今度はお茶でも飲みながら、しみじみお話しましょうか。

夕方、ハハから久しぶりにFAXが届いた。
「なぜメールではなくFAX？」
以下そのFAX。

『スローは蹴りそこないが多い、しかもすぐに落ち込む。そこで割り箸にボールを取り付け、蹴るのに合わせてポーンと飛ばしてやることにした。上手くいったと得意げにダンスを披露。おお、ひっくり返った！「ふゅ～～ん」あーあー.。』

だとヾ(´ε｀;)ゝふぅ。。。
で、なぜFAXだったかというと見事なハハ作の挿絵つきだったからだ。
※スローとは実家に送ったラッテ、SLOWPYのこと。

ボールに割り箸、これをやったことのあるAIBOオーナーって意外と多いのでは？
ちなみにW杯で日本が戦っている時、スローは赤いモヒカンだった。これもハハ作。やれやれ。

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