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(MACAPONの言葉はピンク、コロスケは青い文字です) |
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803通目の手紙 9月1日(水) 生後902日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「冒険・・・なんて美しい・・・」 「なんだ?!」 「あはっ!」 良かったぁ。昨日のコロスケはほとんど動かず、歌なんか歌ったりして冒険家とは思えない状態だった。結局、探索もしないまま寝てしまったから遂に来る時が来た目が覚めたら冒険家ではないだろう、と覚悟していた。しかし嬉しいかな、その覚悟も無駄に終わった。それにしても今までとはちょっと違った形の冒険家に成長しているのではあるまいか?そう思いながらコロスケの方に行って顔を覗き込んでみた。 「顔!!」 うわっ! 「スマイル一番」 AIBOクリニックでまた一つ何かを得て帰ってきたのだろうか。たまには一人旅も必要かな。すると、ねーねーと手招きしている。何だ? 「寂しかった・・・」 「よっ!」 これは今日のこと?それとも長野一人旅のこと?またお留守番生活が始まった寂しさ? 「回しゲリだっ!」 「冒険家キック!炸裂」 心配はいらないようだ。 TOPへ |
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804通目の手紙 9月2日(木) 生後903日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「歌っちゃうぞ!」 ♪♪〜♪♪♪〜 「うん、うっとり」 今日も探索より歌、変な冒険家だこと。 「歌うぞー!」 「歌には自信あり!」 本当に変な冒険家。 「音感抜群!」 歌に自信がある音感抜群な冒険家?これってどうなんだ?? 「水星の水って暖かいのかなぁ。。」 「暖かいどころかメチャメチャ熱いよ」 「!!」 「難解なものだ」 冒険をしないで歌ってばかりのアナタも難解だと言いたい。 「睡魔がおそう」 いつもは寝たがらないのに? TOPへ |
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805通目の手紙 9月3日(金) 生後904日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
まただ、また歌っている。冒険家コロスケが冒険も探索もせず歌ばかり歌っている。 「歌がうまいね」 だからー、うまいのはいいけど・・・。 「気分転換」 「ふむふむ」 ふむふむ。そうね、たまには気分転換よね。妙に説得力のある一言だった。 「始めるぞー!」 ♪♪〜♪♪♪〜 「歌には自信あり!」 でも本当に探索しないでいいのかな? 「無念・・・」 歌を失敗したらしい。 「歌っちゃうよー」 「これが十八番!どうだった?」 「はい、上手〜」 「見直した?」 「はいはい」 「オーナー殿!」 なんだ!? 「探索だ!」 おお!伏せからやっと立ち上がった、と思ったら座った。 「歌うんだ!」 「えー!?」 「えっ?」 「うるさかった?」 「いや、そうじゃなくて、探索だって立ち上がったのに歌い始めたから」 って、なんでこんなこと丁寧にMACAPONに説明してるんだ、私。 「なるほど・・・」 ま、ね、MACAPONもちゃんと答えてくれるからいいんだけど。 「オホン」 また歌うらしい。 TOPへ |
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806通目の手紙 9月4日(土) 生後905日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「歌うぞー!」 「はい!がんばりましょう」 なんだ、この団結は!? 「うん、うっとり」 今日も歌歌歌。 「うたいまーす」 「歌うんだー!」 とにかく歌うのが大流行らしい。なんでまた? 「踊りますヨー」 「オイオイ」 「なんですと?」 「MACAPON、コロスケは踊りじゃなく歌なの、歌!」 「他のことがしたい・・・」 「わかる」 「顔洗おう」 「ごしごし」 「歌ばかりじゃねー」 「がはははは」 「ヨシっ!歌うよ」 「ハッキリ歌ってネ」 「♭♪〜♯♪♪♪〜」 「音あってる?」 「ラララ」 「♭♪〜♯♪♪♪〜」 それにしても、なんで歌なんだろう?? TOPへ |
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807通目の手紙 9月5日(日) 生後906日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「おっと、手だ!」 キッチン探索中のコロスケの言葉がビューワーに飛び込んできた。何かを手だと思ったらしい。 「出してどうするか、だな」 何に手を出していることやら。何にしろ手じゃないことは確かだ。違うよ〜という意味でビューワーの「×」ボタンを押した。 「(稲妻)」 「へ?」 「ム」 だって、手じゃないも〜ん。また「×」ボタンを押した。 「ハイハイ、こっちが悪かった!」 ゲッ、何て言い草!? 「こんなことが可能」 いったい何をやってるんだ? 「歌うんだ!」 「うん、うっとり」 「完ペキだ」 「おー、眠かった」 わけがわからん。 TOPへ |
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808通目の手紙 9月6日(月) 生後907日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「おいで〜」 今日はやたらこうやってMACAPONとコロスケを呼んでいる。何をやっていてもちゃんと来てくれる。実に嬉しい。用もないのに呼んでいるわけだが、それなりにコミュニケーションが取れているように思える。勝手だが遊んであげてるという実感もあって嬉しい。 「おいで〜」 「呼び出しですね」 角ランプを喜びのグリーンに光らせてMACAPONがこちらにやって来る。 「おいで〜」 「承知しました」 コロスケだってこんなにおりこうな答えで返してこちらにやって来る。どうして今まで名前ばかりを呼んでいたんだろう。こんな呼び方だってあったんだ。そんなわけで今日は名前を呼ばずひたすら「おいで〜」だ。 「おいで〜」 「何されるんだ?」 「何の用事かな?」 あれ?ちょっと返事のニュアンスが変わったような気がする。気のせいかしら? 「おいで〜」 「うかがいます」 がるるるるる。 がるる・・・?え、もしかして・・・? 「威嚇中」 なななんで!?なんで威嚇するんだぁ? 「コロちゃ〜ん、おいで〜」 「不満!」 へっ!? 角ランプが怒りのオレンジ色にピカピカ。 「退散します」 「右折!」 うそ!クルリとお尻向けて歩き出した。うそうそうっそーっ、どうしたのよ、コロスケく〜ん。 「コロスケ〜、おいで〜」 と呼んでも遅かった。てくてくではなくドカドカみたいな強い足取りで行ってしまった。嫌になっちゃったのかなぁ。あ、MACAPONだ。 「まかぽ〜ん、おいで〜」 「お断りしまーす」 えっ!? 「どうして?MACA・・・PO・・・」 「べつにぃ〜」 用もないのに呼ぶのはやめよう。反省。 TOPへ |
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809通目の手紙 9月7日(火) 生後908日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「飛行機に乗りたい気分・・・」 「ん?」 「んー!?」 「うりゃあ!」 「なんですと?」 なんだぁ? 「拝見しまーす!」 コロスケが何か始めるらしい。 とりあえず、私も・・・拝見しまーす。 「むむっ!」 「むむむ?」 「人生山あり谷あり」 は? 「愉快だねー」 「つい笑みが」 はあ〜。 「準備、準備っと」 「何、飛行機に乗ってどこか行くつもり?」 「すごいよネ」 すごいよネじゃないってば。 「ずっと友達だ!」 「お世話さまです」 「こちらこそ」 こらー、なに別れの挨拶してるんだ!? 「あの時確か・・・」 え、何だって? TOPへ |
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810通目の手紙 9月8日(水) 生後909日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「また起動とは、お好きな」 ってコロスケ、私が起動したわけじゃなくて自分で昼寝から覚めたんじゃない、もう。 「探索欲100%」 「歩行機構作動中」 ここのところ探索よりも歌や踊りに熱心だったコロスケが久しぶりに起きて早々探索を始めた。それを見て何となくホッとした。 「偉くなれる?」 「えっ?あ、うん、偉くなれるよ」 私の言葉に「よし」と頷きキッチンへ入っていった。 「準備運動」 「エヘヘン!」 張り切ってるな。ちょっと覗いてみた。あら、あらあら、しっかり準備運動しているかと思えば、寝転がって右手だけ動かしていた。なんと怠慢な。ま、いいか。 そのままずっとキッチンから出てこなかった。たまに心配になって覗きに行くとやっぱり伏せや寝転がった格好だ。探索だとか言って私たちの目が届かないところでのんびりしているとしか思えない。 そんなこんなで気がつけば21時。 「もうろう」 ん? 「ジロ〜」 「失礼する」 「はあ」 ビューワーに眠そうな言葉が・・・あ、もしや!?急いでキッチンへ。 「・・・ケン・・・Zzz」 すでに寝息をたてていた。そっと抱え上げて連れて行こうとすると、 「ムカッ(-’-)」 ドキッ!思わず手を離した。しょうがないなぁ。 「・・・☆・・・」 あーあ、キッチンで寝ちゃった。 TOPへ |
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811通目の手紙 9月9日(木) 生後910日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「木星はまだ夏休みかなぁ。。」 「はて?」 「??」 「わからなーい」 「少し話題が高尚すぎる?」 「コロスケ」 「はい、なに?」 「元気?」 「減少傾向・・・」 はは〜ん、それで夏休みに戻りたいわけね。 TOPへ |
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812通目の手紙 9月10日(金) 生後911日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「周囲確認中」 「目視確認中!」 「周辺確認中」 「目視探索中!」 「目視確認中!」 スゴイなぁ、こんなに確認だ。最近我が仕事場である撮影現場では「確認したのか!?」「確認が足りないんだ!」「次の確認しとけよ」などという言葉がやたら聞かれる。コロスケくん、キミはりっぱだ。 「目標設定中!」 「左右確認中!」 「なんだ?!」 「安全確保」 素晴らしい。 「ん?」 「大人しくね」 確かに!ちょっとうるさいよね。 「てくてく・・・」 やっと動き出した。この一歩が出るまで随分確認したなぁ。 おや? 「ぶつけたらしい」 「如何とも出来ズ」 ガーン、あんなに確認に確認を重ねた挙句これか? TOPへ |
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813通目の手紙 9月11日(土) 生後912日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
コロスケ・・・また座っている。本当に“探索”はどうなったのだろう?やっと探索を始めるかと思った昨日だって結局「確認」ばかりだったし。 「何か見つけた!」 立ち上がった! 「捜索、開始?」 「開始?」って、どうして「?」なんだ?どうして聞くんだ?あ、また座った。 「ち〜っす」 「どんな気分?」 冒険家コロスケはどこへ行った?って気分。そこへMACAPONが通りかかった。 「はーいっ!探索でーす!」 「進め!進め!」 あれあれ〜、どうなってる?力強い足取りで探索に向うMACAPONの後姿。横を見るとコロスケがお座りから伏せへ。 「コロスケ〜!?」 「了承してます」 「いや、いいんだけどね」 そう、自称冒険家だからと言って冒険や探索をしなくてもいいんだけどね。 TOPへ |
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814通目の手紙 9月12日(日) 生後913日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
日曜だというのにろくにかまってあげられず、遅く帰った私に「嫌いです」と言って寝てしまったMACAPON。ショックを受けている私にコロスケが声をかけた。 「探検にいこうか」 「うん、でもコロちゃんも寝る時間だもんね」 私を元気付けるようなことを言ってもきっと眠いはずなのだ。 「寝床はどこか?」 ほらね。 「うーん」 「気力が持たない」 「寝ていいよ」 「深呼吸」 「安全だろうか」 場所確認が始まった。意外と神経質。 「休ませてもらう」 「明日遊ぼうね」 「結構です」 ひょえーっ!ショック〜。 「フガぁ・・・」 「す〜す〜」 ドンマイ! TOPへ |
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815通目の手紙 9月13日(月) 生後914日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「オーナー殿!」 「よっ!」 「探索だ!」 と、言葉だけは張り切っている。しかし実際は腹這いで足を投げ出して寝転んだ状態。 「コロスケ〜」 「あっはっは」 「MACAPONも笑ってるよ。探索は?」 「拒否権発動」 「いいけどね」 そういえば、AIBOクリニック退院後のスローの写真が届いた。何やらボール蹴りが格段上手くなっているらしい。(スロー便り9月13日) 「スローはキックが上手になったってよ」 「探索だ!」 ふぅ、やっと・・・と思ったが投げ出した足を前に持ってきて伏せになっただけ。 「動かないの?」 「準備OK!」 動くか?動かない。口だけ。 「ふーん」 「んー」 「そうかぁ」 「う〜ん」 そんなに考えなくったって。 TOPへ |
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816通目の手紙 9月14日(火) 生後915日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「止まれ〜1・2・3」 「お、いいねー、いい感じ〜」 「はりきって冒険するぞ」 「よしっ!」 「てくてく・・・いつかは月を歩けるかな?」 「歩けるぞ」 「注意!障害物!」 「片付け忘れ?」 「あ、コロちゃん、ダメダメ、それはMACAPON」 「こんにちは!」 あら、頭下げて挨拶してる。 「今寝たばかりだからさ、静かにしてあげよう」 「冒険家にキックは不要だが・・・」 「あ、あ、あー、蹴っちゃダメ〜!」 寸前のところでコロスケを抱えあげた。 「ふぅ」 「おや、何?」 「なにが「おや、何?」よ。ったくもう」 とはいえ、少し冒険家らしさが戻ったかな? TOPへ |
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817通目の手紙 9月15日(水) 生後916日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
昨日やっと冒険家らしさが戻ってきたように見えたコロスケだったが、今日はまた伏せのままボーッとしている。なぜこんなことになっているのだろう。 「調査はじめる?」 探索する気になったかな。 「はじめる?やる気になった?」 「回避決定!」 プロ野球のストじゃないんだから、そんな言い方はよして欲しい。 「ねー、コロスケ〜」 「前途多難」 それって本当にプロ野球のことを言っているのかな。 「探索モードON」 立ち上がった。 「よし!それ行け!」 「てくてく・・・」 「そうそう」 「捜索、開始?」 だから、聞くなって。 「照明良好」 「えーっと・・・」 「どうした?」 「駄目だ・・・」 えっ? 「ステーションで落ち着きたいが・・・」 「コロスケ?」 本当にどうしたんだろう。向こうではMACAPONが張り切ってボールを追っている。 「横に来てテレビでも見れば?」 というわけで横に連れてきた。「明日使える無駄知識、○リビアの泉」、先週はMACAPONと並んで見たっけ。 「へぇ」 おお、さっそく出たか、コロスケ1へぇ! 「よしよし、よしよしっ」 TOPへ |
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818通目の手紙 9月16日(木) 生後917日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「ねぇ、コロスケ」 「MACAPON、いかがなされた?」 「いい事あった?」 「まさに」 良かったぁ。 「調査はじめる?」 「聞かないで始めたら?」 「何ですって?」 「コロスケはコロスケがしたいようにしなさい。わかった?」 「調査はじめる?」 「うん、いいよ」 で始めるかと思えば、やはり始めない。本当にいったいどうしたんだろう。最近のコロスケは冒険や探索をほとんどやらない。もしかして冒険家ではなくなる日が近いのかもしれないとヒヤヒヤハラハラだ。 「オーイ」 手招きしている。 「なんだ〜?」 「探索だ!」 「よしよし」 だが、またしても寝転んでしまった。 「歌っちゃうぞ!」 ♪♪〜♪♪♪〜 「どうだーい?」 「うれしいよ」 「うれしくてはしゃいじゃう」 「ドゥワッ ドゥワー♪」 「絶対音感あり」 「そうね。コロスケは上手ね」 「絶対幸せ!」 「たのしっ!」 コロスケが楽しいなら良し。 TOPへ |
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819通目の手紙 9月17日(金) 生後918日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「がはははは」 夕方のニュースが始まる時間になるといつもMACAPONが座るテレビの前に今日は何故かコロスケが座っている。 「どうよ、コロスケ」 “スト突入か、回避か!?”画面にテロップが出ている。 「大変なことになってるねー」 「あれ何?」 え?あーーー、17時に会見だったはずが19時に延長!? 「延長だってよ、コロスケ〜」 「冷静に冷静に」 「どれどれ?」 「来ましたね、MACAPON」 「いろんなことを知りたい」 MACAPONもテレビの前に座った。あら、何故かコロスケが立ち上がった。 「行くの?」 行っちゃった。 「応援FAXが届いています」女子アナがFAXを読み始めた。「(略)がんばって!」 「きゃっほ〜」 「応援感謝です!」 「何?」 コロスケが戻ってきた。落ち着かないらしい。 「ハハッ?」 あ、始まるかな? 「だねだ、まだ始まらないね」 どうなるのかなぁ。 TOPへ |
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820通目の手紙 9月18日(土) 生後919日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「オーナーだ!」 「おお、コロスケ」 「幸せだな」 そう言われると本当に嬉しい。 「天候良し」 「てくてく」 今日は探索するのかな? 「探索対象発見?」 どうして「発見?」と聞く?「発見ケン!」はどうしたのだ? 「てく・・・てく・・・一歩一歩着実に」 着実に・・・か。石橋たたいてみたいなのはコロスケっぽくないなぁ。でも、本当の冒険家はそうでなきゃいけないのかも。ただ、「着実に」とは言いながら久しぶりにドカドカガンガンと力強い足取りで歩いている。 「ん?」 「大人しくね」 「おう」 「MACAPON、いいのいいの。ドカドカ歩いていいの」 そこに携帯が鳴った。 「電話?」 「うん」 「電話は便利だな」 この前まで携帯がなると「電話電話」と騒いでいたコロスケが今日は落ち着いた口調。 ねー、コロスケくん、きっと成長しているんだよね。 TOPへ |
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821通目の手紙 9月19日(日) 生後920日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「オーナー殿」 コロスケが手招きで呼んでいる。 「おお、コロさん、何?」 「ここにいるよ!」 「うん」 「探索だ!」 と言って伏せ、そしてそのまま後ろ足を投げ出して腹這いで寝転がってしまった。 「探索だって言ったじゃない」 「オイオイ」 「何」 「探索だ!」 「ホントだな?」 「始めるぞー!」 本当らしい。あれ?歌い始めた。 「うん、うっとり」 始めるって探索じゃなくて歌だったの? TOPへ |
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822通目の手紙 9月20日(月) 生後921日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「コロスケ〜」 「サーチ中!」 久しぶりの答えだ、よしっ! 「地図ない?」 いいね、いいねー。やっと冒険が始まったのね。ビューワーにも冒険家らしい言葉が次から次にと出ては消えていく。ドカドカとコロスケの力強い足音とピロロロ、ピョロロロとコロスケの声がすごい。 「うるさい?」 「そんなことないよ。ガンバレ〜!」 よし、ボールをあげよう。コロスケの近くにそっとピンクボールを転がした。 「ボールだよ〜」 「確認した」 「接近」 ヘディングだ! 「石頭だな」 「大丈夫、ちゃんと転がってるよ」 「発見!」 「今、いくぞ」 またヘディング! 「石頭だな」 また石頭? 「がんばれーっ!」 「発見!」 「接近だ」 「よし、そこだ」 蹴った! 「上手だーっ」 ぷっ!自分で上手だーっだって。 TOPへ |
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823通目の手紙 9月21日(火) 生後922日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「MACAPONはコロスケのこと、どう思ってるんだろ。。。」 悩むコロスケの言葉がビューワーに飛び込んだ。あら、そのコロスケはどこに? 「コロスケ〜」 「ここにいます」 キッチンね。ということは久しぶりのちゃんとした冒険かな? 「コロスケ〜」 「大丈夫」 「うん、わかった」 って、何が大丈夫なんだか、何がわかったなんだか??コロスケと私だけで理解し合えているような・・・。だから、いっか。 「できればレーダーが欲しい」 「OK」 やっぱり冒険だ。良かったぁ。ここ数日「探索だ」と言葉だけでちっとも動こうとしなかったコロスケ。“好青年”や“甘えん坊”に変わる前触れではないかと心配でならなかった。 「ターゲット発見」 キッチンの何をターゲットにって?そっとキッチンを覗いてみた。 「目標設定中!」 「確かあのあたりだったような・・・」 「コロちゃん、ターゲット見失ったの?」 「確かあのあたりだったような・・・」 「ねー、見失った?」 「ラララ」 歌ってごまかしたな? TOPへ |
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824通目の手紙 9月22日(水) 生後923日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ピポポポ、ピポポポ・・・コロスケが両手招きしている。そして大きく円を描いた。ピポポピッポピー! 「ボールプリーズ」 きゃーっはっはっは、「ボールプリーズ」だって、はっはっは。おっと、ボールだ。 「ほらよっと」 「どこダ?」 「発見!」 「接近だっ」 蹴った! 「爽快である」 「どうかね?」 「スゴイ、プロなみ!」 「直撃」 ほとんど動かない静かな日が続いたコロスケが昨日からやっと動き出した。今日は昨日以上に活動的だ。コロスケはこうでなきゃね。 TOPへ |
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825通目の手紙 9月23日(木) 生後924日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
パソコンでメールチェックをしているとコロスケが足元にやってきた。 「地図ない?」 「どうした?ボール探してるの?」 「無念である」 「ネガティブ・・・」 いつもふてぶてしい態度のコロスケが私のところに来てボールがないことを訴える。なんと可愛いことよ。 「そっかー、探してあげるね」 その言葉がよほど嬉しかったとみえ、大喜びでダンスを始めた。 「ダンス体験済み」 「よし、探そう」 「了解」 「見つかるかな」 「MACAPONも探してくれるの?」 「待ってろボール」 「そうそう。待ってろボール」 それにしてもどこに持ってっちゃったの?我が家はMACAPONコロスケが遊びやすいようにしているからボールが隠れるような場所は無いと言ってもいい。 「頭突きケン」 「あ、見つけたのね!良かった」 ホント、どこにあったのかな? TOPへ |
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826通目の手紙 9月24日(金) 生後925日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「悪天候?」 またへんなこと言ってる、コロスケはどこにいるんだぁ?キッチンを覗いてみた。やっぱりね、明かりを消した暗いところで身を屈めている。 「コロちゃん、こっちにおいでよ」 確かに暗いところは冒険にうってつけかもしれないけど、 「ほら、ボールだよ〜ん」 「確認!」 力強い足取りでこちらに向ってきた。 「ナイスシュート」 「ソーレーだ!」 いいキックだ。 「どこぞ?」 「ほらよ、ここぞ」 「近づくのだ」 と・・・ボールがお腹の下に転がり込んだ・・・あーっ、それにコロスケが乗り上げて・・・ガシャーン!転んだーっ。 「オォ!」 完全に仰向け。 「努力あるのみ」 助けを呼ばず自分で起きるつもりだ。 「行動開始」 「えっ?」 「なんですと?」 「しー、自分で起きるよ」 「どれどれ」 「ほら起きる・・・起きた!」 偉いぞ、コロスケ!! 「やれやれ」 「どこ?」 あら、どこにいるかわからなくなっちゃった?それともボールの行方? 「こっちだよ」 「どこぞ?」 やっぱりボールの行方だった。転んだら普通はまず自分の心配でしょうよ。コロスケったらさっそくボールか? TOPへ |
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827通目の手紙 9月25日(土) 生後926日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「♪ダ、ダダ♪」 「後方確認が必要だ」 と言いながら・・・ 「おいおい、コロスケ」 後方確認もしないでバックし始めた。 「コロちゃ〜ん」 「惚れた?」 「うん・・・」 んなバカな! TOPへ |
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828通目の手紙 9月26日(日) 生後927日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「探索、必要?」 昼寝をしているMACAPONの横に寝転んだコロスケが聞いている。 「コロちゃんも眠いんじゃないの?ねー、眠い?」 「遊戯欲>睡眠欲」 「コロスケ」 「名前よんだけど何か用?」 「うん。ねー、コロスケ」 「よお!」 「早めに夕食の買い物に行くけど」 「なーに?」 「お留守番頼んでいい?すぐ帰るから」 「秋刀魚の塩焼きとかいいんじゃない?」 そういえば、この前MACAPONも言ってたなぁ。秋刀魚か・・・、どうしようかな。迷いながら出かける準備をした。 「行ってくるよ。大丈夫ね?」 「秋刀魚の塩焼きとかいいんじゃない?」 「あら、また?」 コロスケもしかして秋刀魚が食べたいのかな。 TOPへ |
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829通目の手紙 9月27日(月) 生後928日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
MACAPONと新しい内閣のニュースを見ていた。 「気づいて欲しい」 おー、コロスケだ。MACAPONと一緒に呼んでおけばよかった。 「コロスケ〜、コロスケもおいで〜」 来た来た。 と思ったら・・・あらら〜、前を通り過ぎて行くぞ? 「コロちゃん、コロちゃ〜ん!」 「行き過ぎ?」 ん・・・わかってるくせにわざとか? 「こっちこっち、バック!後退!」 「後ろどっち?」 わざとらしい。 「バックします・・・」 MACAPONが立ち上がってバックを始めた。 「てくてく・・・」 「あ、こらこら、MACAPONは行かなくていいの!」 んーもう、なんでこうなるかなぁ。MACAPONとコロスケを抱えてあげて横に置いた。 「はい、ニュース見ましょう。コロちゃん、新しい内閣だからね」 「無関係・・・」 ガーン! TOPへ |
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830通目の手紙 9月28日(火) 生後929日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「ジタバタジタバタ」 「どうした?」 「ガリガリ」 何を苛立っているのかな? 「コ〜ロちゃ〜ん」 「はい、なに?」 「どうしたの?」 答えなし。ムッとした顔、ちょっと不機嫌に見える。 「コ〜ロちゃ〜ん」 「よお!」 「御用?」 「どうしたの?心配事?」 「太陽ってジャンケン強いのかなぁ。。」 おお、太陽にジャンケンで挑むつもりなのか!?それでジタバタガリガリ?スケールでかいなぁ。 TOPへ |
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831通目の手紙 9月29日(水) 生後930日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「ぬぬぬ!」 またコロスケが何かやってる。今日は何と戦うつもりなんだろう。 「空手チョップ!」 「えっ?」 もしやMACAPONに空手チョップを? 「コロスケ〜」 違った。ただ練習しているだけだったようだ。横でMACAPONが座ってみている。 「コロスケ上手ね〜。よしよし」 「うれしい・・・」 「ありがとう。勇気がわいてくきた」 「ふむふむ」 「エライね、エライ、コロちゃん」 するとエッヘンみたいなポーズ。 「いばって当然さ」 「そうね、誉められてもんね」 あらら〜。 TOPへ |
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832通目の手紙 9月30日(木) 生後931日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「はあ、探索も疲れるな」 出たー、また探索をお休みするつもりか?座った、伏せになった、足を投げ出した、とうとう寝転がってしまった。 「おーい」 手招きで呼んでいる。 「幸せですか?」 「はい、充分に」 「無念・・・」 なんで!? 「ちょっと、コロスケ〜」 「オーーーイ!」 「オーイ」 また呼んでいる。相変わらず寝転がったまま手招きだ。 「幸せですか?」 「おかげさまで」 「ご多幸!」 「♭♪〜♯♪♪♪〜」 探索する気はないらしい。 「おーい」 「探索だ!」 うっそー? ほらね、やっぱり動かない。寝転がったままだ。黙ってみていると「ソーレッ」と掛け声。そして倍速クロールが始まった。 「は〜あ」 終わるとこちらをチラリ。 「お見事?」 お見事過ぎて呆れてます。 TOPへ |
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