Solaris man マニュアル
システム管理コマンド                                    share(1M)

【名前】
     share - ローカル資源をリモートシステムからマウントできるよう
     にする

【形式】
     share  [-F FSType]  [-o specific_options]   [-d description]
     [pathname]

【機能説明】
     share コマンドはローカル資源をエクスポートして、FSType の リ
     モー ト ファイルシステムからマウントできるようにします。オプ
     ション -F FSType を指定しない場合、/etc/dfs/fstypes 内の最初
     の ファイルシステムタイプがデフォルトとして使用されます。NFS
     に固有なオプションについては、share_nfs(1M) のマニュアルペー
     ジ を参照してください。pathname は共有するディレクトリのパス
     名です。引数をなにも指定しないと、share は共有しているすべて
     のファイルシステムを表示します。

【オプション】
     次のオプションを指定できます。

     -F FSType               ファイルシステムタイプを指定します。



     -o specific_options     specific_options を使用すると、共 有
                             する資源へのアクセスを制御できます。
                             NFS に固有なオプションについ て は、
                             share_nfs(1M) のマニュアルページを参
                             照してください。specific_options  は
                             次のとおりです。

                             rw                      すべてのクラ
                                                     イ ア ントが
                                                     pathname  を
                                                     読み書き両用
                                                     で共有 し ま
                                                     す。これはデ
                                                     フォルトの動
                                                     作です。




                             rw=client[:client]...   指定されたク
                                                     ライアントだ
                                                     け が  path-
                                                     name  を読み
                                                     書き両用で共
                                                     有します。他
                                                     のシステムは
                                                     pathname  に
                                                     アクセスでき
                                                     ません。



                             ro                      すべてのクラ
                                                     イ ア ントが
                                                     pathname  を
                                                     読み取り専用
                                                     で共有 し ま
                                                     す。



                             ro=client[:client]...   指定されたク
                                                     ライアントだ
                                                     け が  path-
                                                     name  を読み
                                                     取り専用で共
                                                     有します。他
                                                     のシステムは
                                                     pathname  に
                                                     アクセスでき
                                                     ません。



                             複数のオプションはコロンで区切 り ま
                             す。


     -d description          -d オプションは、共有する資源の説 明
                             に使います。



【使用例】
     例 1: ファイルシステムを読み取り専用で共有する

     次の例では、起動時に、(すべてのクライアントが) /disk ファ イ
     ルシステムを読み取り専用で共有します。

     share -F nfs -o ro /disk

     例 2: 複数のオプションを呼び出す

     次の例では、netgroup_name 内のメンバーは読み取 り 専 用 で、
     hostname  内のユーザーは読み書き両用で、/export/manuals ファ
     イルシステムを共有します。

     share -F nfs -o ro=netgroup_name:rw=hostname /export/manuals


【ファイル】
     /etc/dfs/dfstab         起動時に実行する share コマンドの リ
                             スト



     /etc/dfs/fstypes        ファイルシステムタイプのリスト  ( デ
                             フォルトは NFS)



     /etc/dfs/sharetab       共有するファイルシステムのシステム記
                             録



【属性】
     次の属性については、attributes(5) のマニュアルページを参照し
     てください。
     ____________________________________________________________
    |         属性タイプ          |            属性値           |
    |_____________________________|_____________________________|
    | 使用条件                    | SUNWcsu                     |
    |_____________________________|_____________________________|

【関連項目】
     mountd(1M),    nfsd(1M),    share_nfs(1M),     shareall(1M),
     unshare(1M), attributes(5)

【注意事項】
     エクスポート (古い用語): SunOS 4.x では、ファイルシステム の
     共有は「エクスポート」と呼ばれていました。そのため、share コ
     マンドは exportfs(1B) または /usr/sbin/exportfs として呼び出
     されました。

     share コマンドを同じファイルシステムに複数回呼び出した場合、
     最後に呼び出した share コマンドが前の share コマンドに優先し
     ます。つまり、最後の share コマンドで設定したオプションが 前
     の オプションに置き換わります。たとえば、/somefs を usera に
     読み書き両用のアクセス権を与えた場合、/somefs を userb に も
     読み書き両用のアクセス権が与えられます。

          example% share -F nfs -o rw=usera:userb /somefs


     この動作はルートファイルシステムの共有だけに制限されず、すべ
     てのファイルシステムに適用されます。