Solaris man マニュアル
ユーザーコマンド                                          stty(1)

【名前】
     stty - 端末用オプションの設定

【形式】
     /usr/bin/stty [-a] [-g]

     /usr/bin/stty [modes]

     /usr/xpg4/bin/stty [-a | -g]

     /usr/xpg4/bin/stty [modes]

     /usr/xpg6/bin/stty [-a | -g]

     /usr/xpg6/bin/stty [modes]

【機能説明】
     stty コマンドは、現在標準入力に使用しているデバイスに特定 の
     端 末入出力 (I/O) オプションを設定します。引数を指定しないで
     実行すると、特定のオプションの設定を報告します。

     この報告で、直前にキャレット (^) を伴う文字がある場合、そ の
     オ プションの値は対応する制御文字になります。たとえば、^h は
     CTRL-H を表します (CTRL-H は Backspace キーと同じ)。^ は、オ
     プションに NULL 値があることを示しています。

     このマニュアルページの「制御モード」の項から「ローカ ル モー
     ド」 の項で紹介するモードの詳細については、termio(7I) を参照
     してください。「ハードウェアフロー制御モード」の項と「クロッ
     ク モード」の項で紹介するモードの詳細については、termiox(7I)
     を参照してください。

     「組み合わせモード」の項に示すオペランドを使用するときは、こ
     れより前の項で説明するオプションが必要です。あまり多くのオプ
     ションを組み合わせても意味がありませんが、組み合わせる オ プ
     ションの数をチェックする機能は特に用意されていません。また、
     ハードウェアインタフェースの種類によっては、ハードウェ ア フ
     ロー制御オプションやクロックモードオプションがサポートされな
     い場合があります。

【オプション】
     次のオプションがサポートされています。

     -a              使用端末のオプション設定をすべて標準出力に書
                     き出します。



     -g              現在の設定を報告します。この報 告 は、 他 の
                     stty  コマンドの引数として使用できる形式で出
                     力されます。ドライバが termious をサポートし
                     て いる場合は termios 型、サポートしていない
                     場合は termio 型の出力になります。



【オペランド】
     次の mode オペランドがサポートされています。

  [制御モード]
     parenb(-parenb)         パリティの生成と検出を有効または無効
                             にします。



     parext(-parext)         拡張パリティの生成と、マークパリティ
                             およびスペースパリティの検出を有効ま
                             たは無効にします。



     parodd(-parodd)         奇数 (偶数) パリティを選択し ま す。
                             parext  が有効になっている場合はマー
                             ク (スペース) パリティを選択します。



     cs5 cs6 cs7 cs8         文字サイズを選択しま す  (termio(7I)
                             を参照)。



     0                       ただちに回線を切断します。



     hupcl (-hupcl)          最終的な終了時に接続を切断するかしな
                             いかを指定します。



     hup (-hup)              hupcl (-hupcl) と同じです。



     cstopb (-cstopb)        文字ごとに 2 つ (1 つ) の停止ビッ ト
                             を使用します。



     cread (-cread)          受信を有効または無効にします。



     crtscts (-crtscts)      出力ハードウェアフロー制御を有効にし
                             ま す。RTS (送信依頼) モデム制御回線
                             を立てます。CTS (送信可能) 回線が 立
                             てられるまで、出力を保留します。



     crtsxoff (-crtsxoff)    入力ハードウェアフロー制御を有効にし
                             ます。データ受け取りのため RTS (送信
                             依頼) モデム制御回線を立てます。 RTS
                             の 信 号がオフの場合、入力を保留しま
                             す。



     clocal (-clocal)        回線でモデム制御が行われていない、ま
                             たは行われているものと想定します。



     defeucw                 マルチバイト文字の幅を、LC_CTYPE  で
                             指定された現在のロケールで定義されて
                             いる値に設定します。内部的には、文字
                             幅はバイト単位で文字ごとに表現されま
                             す。また、スクリーンまたはディスプレ
                             イカラムで文字ごとに表現されます。



     110 300 600 1200 1800   端末ボーレートに指定された可能な数値
     2400 4800 9600 19200    を設定します。すべてのハードウェアイ
     38400 357600 76800 11520ンタフェースがすべての速度をサポート
     230400 307200 460800    しているわけではありません。





     ispeed 0 110 300 600 120端末入力ボーレートに指定された可能な
     1800 2400 4800 9600 1920数 値 を設定します。ただし、すべての
     38400 57600 76800 115200ハードウェアが分割ボーレートをサポー
     153600 230400 307200 460ト0し ているわけではありません。入力
                             ボーレートを 0 に設定すると、この 値
                             は出力ボーレートの値によって指定され
                             ます。




     ospeed 0 110 300 600 120端末出力ボーレートに指定された可能な
     1800 2400 4800 9600 1920数 値 を設定します。ただし、すべての
     38400 57600 76800 115200ハードウェアが分割ボーレートをサポー
     153600 230400 307200 460ト0し ているわけではありません。出力
                             ボーレートを 0 に設定すると、ただ ち
                             に回線が切断されます。



  [入力モード]
     ignbrk (-ignbrk)        入力時のブレークを無視するかどうかを
                             指定します。



     brkint (-brkint)        ブレーク時に INTR シグナルを送るかど
                             うかを指定します。



     ignpar (-ignpar)        パリティエラーを無視するかどうかを指
                             定します。



     parmrk (-parmrk)        パリティエラーをマークするかどうかを
                             指定します (termio(7I) を参照)。



     inpck (-inpck)          入力パリティチェックを有効または無効
                             にします。



     istrip (-istrip)        入力文字を 7 ビットにストリップす る
                             か、ストリップしないかを指定します。



     inlcr (-inlcr)          入力時に NL を CR に変換するかどうか
                             を指定します。



     igncr (-igncr)          入力時に CR を無視するかどうかを指定
                             します。



     icrnl (-icrnl)          入力時に CR を NL に変換するかどうか
                             を指定します。



     iuclc (-iuclc)          入力時に大文字のアルファベットを小文
                             字のアルファベットに変換するかどうか
                             を指定します。



     ixon (-ixon)            START/STOP  出力制御を有効または無効
                             に します。STOP 制御文字を送信するこ
                             とによって出力を停止し、START 制御文
                             字を送信することによって出力を開始し
                             ます。



     ixany (-ixany)          任意の文字 (DC1 のみ) に出力の再開を
                             許可します。



     ixoff (-ixoff)          入力待ち行列がほとんど空であ る か、
                             いっぱいになっているときに、システム
                             から START/STOP 文字が送信されるよう
                             に、またはされないようにします。



     imaxbel (-imaxbel)      入力行が長すぎるときに、BEL をエコー
                             す るかしないかを指定します。imaxbel
                             を設定した場合、入力ストリームがオー
                             バー フ ローすると、ASCII BEL の BEL
                             文字 (16 進数の 07) がエコーさ れ ま
                             す。 こ れ以上の入力は格納されません
                             が、すでに (入力待ち行列内に) 存在す
                             る 入 力には影響ありません。-imaxbel
                             を設定した場合、入力ストリームがオー
                             バーフローしても、BEL 文字はエコーさ
                             れず、入力待ち行列内に存在する (読み
                             込まれていない) 入力はすべて破棄され
                             ます。



  [出力モード]
     opost (-opost)          出力の後処理を行うかどうかを指定しま
                             す。後処理を行わない場合は、他のすべ
                             ての出力モードを無視します。



     olcuc (-olcuc)          出力時に小文字のアルファベットを大文
                             字のアルファベットに変換するかどうか
                             を指定します。



     onlcr (-onlcr)          出力時に NL を CR-NL に変換するか ど
                             うかを指定します。



     ocrnl (-ocrnl)          出力時に CR を NL に変換するかどうか
                             を指定します。



     onocr (-onocr)          カラム 0 に CR を出力するかどうか を
                             指定します。



     onlret (-onlret)        端末で NL が CR 関数を実行するかどう
                             かを指定します。



     ofill (-ofill)          遅延時に fill 文字を使用します。また
                             は、タイミングを使用します。



     ofdel (-ofdel)          fill 文字は DEL (NUL) です。



     cr0 cr1 cr2 cr3         キャリッジリターンの遅延スタイルを選
                             択します (termio(7I) を参照)。



     nl0 nl1                 ラインフィードの遅延スタイルを選択し
                             ます (termio(7I) を参照)。



     tab0 tab1 tab2 tab3     水平タブの遅延スタイルを選択し ま す
                             (termio(7I) を参照)。



     bs0 bs1                 バックスペースの遅延スタイルを選択し
                             ます (termio(7I) を参照)。



     ff0 ff1                 フォームフィードの遅延スタイルを選択
                             します (termio(7I) を参照)。



     vt0 vt1                 垂直タブの遅延スタイルを選択し ま す
                             (termio(7I) を参照)。



  [ローカルモード]
     isig(-isig)             特殊制御文字 INTR、QUIT、SWTCH、SUSP
                             に対する文字のチェックを有効または無
                             効にします。SWTCH について は、 「注
                             意」の節を参照してください。



     icanon (-icanon)        標準的な入力 (ERASE および KILL の処
                             理) を有効または無効にします。MIN や
                             TIME は設定されません。



     xcase (-xcase)          標準的な (未処理の) 大文字/小文字 を
                             表示します。



     echo (-echo)            入力されたすべての文字を表示するかど
                             うかを指定します。



     echoe (-echoe)          ERASE 文字を「バックスペース-空白 文
                             字 -バックスペース」の文字列として表
                             示するかどうかを指定します。このモー
                             ド を 使 用すると、多くの CRT 端末で
                             は、ERASE された文字が消去されます。
                             ただし、このときカラム位置は記録され
                             ないので、エスケープした文字、タブ、
                             バックスペースの区別が付きにくくなり
                             ます。



     echok(-echok)           KILL 文字の後の NL を表示するかど う
                             かを指定します。



     lfkc (-lfkc)            echok (-echok) と同じです。この指 定
                             は廃止されました。



     echonl (-echonl)        NL をエコーするかどうかを指 定 し ま
                             す。



     noflsh (-noflsh)        INTR、QUIT、SUSP の後のフラッシュ を
                             無効または有効にします。



     stwrap (-stwrap)        同期回線で 79 文字より長い行の切り捨
                             てを無効または有効にします。



     tostop (-tostop)        バックグラウンドプロセスが端末に書き
                             込むときに、SIGTTOU を送信するかどう
                             かを指定します。



     echoctl (-echoctl)      制御文字を ^char としてエコーし、 ^?
                             として削除します。または、エコーしま
                             せん。



     echoprt (-echoprt)      消去文字を、消去されたものとし て エ
                             コーするかどうかを指定します。



     echoke (-echoke)        行の削除の際、BS-SP-BS で行全体を 削
                             除するかどうかを指定します。



     flusho (-flusho)        出力をフラッシュするかどうかを指定し
                             ます。



     pendin (-pendin)        次の読み取りまたは入力文字で、保留中
                             の入力を再入力するかどうかを指定しま
                             す。



     iexten (-iexten)        現在、icanon、isig、ixon、 ixoff  の
                             モード指定によって制御できない特殊な
                             制御文字を有効または無効にします。こ
                             のような特殊文字には、VEOL、VSWTCH、
                             VREPRINT、    VDISCARD、    VDSUSP、
                             VWERASE、VLNEXT があります。



     stflush (-stflush)      write(2) を実行するたびに、その後 で
                             同期回線でのフラッシュを有効または無
                             効にします。



     stappl (-stappl)        同期回線でアプリケーションモードまた
                             は回線モードを使用します。



  [ハードウェアフロー制御モード]
     rtsxoff (-rtsxoff)      入力時に RTS ハードウェアフロー制 御
                             を有効または無効にします。



     ctsxon (-ctsxon)        出力時の CTS ハードウェアフロー制 御
                             を有効または無効にします。



     dtrxoff (-dtrxoff)      入力時の DTR ハードウェアフロー制 御
                             を有効または無効にします。



     cdxon (-cdxon)          出力時の CD ハードウェアフロー制御を
                             有効または無効にします。



     isxoff (-isxoff)        入力時の等時的なハードウェアフロー制
                             御を有効または無効にします。



  [クロックモード]
     xcibrg          内部ボーレートジェネレータから送信クロックを
                     取得します。



     xctset          送信シグナル要素のリードタイミング (DCE ソー
                     ス )、CCITT V.24 回線 114、EIA-232-D ピン 15
                     から送信クロックを取得します。



     xcrset          受信シグナル要素のリードタイミング (DCE ソー
                     ス )、CCITT V.24 回線 115、EIA-232-D ピン 17
                     から送信クロックを取得します。



     rcibrg          内部ボーレートジェネレータから受信クロックを
                     取得します。



     rctset          送信シグナル要素のリードタイミング (DCE ソー
                     ス )、CCITT V.24 回線 114、EIA-232-D ピン 15
                     から受信クロックを取得します。



     rcrset          受信シグナル要素のリードタイミング (DCE ソー
                     ス )、CCITT V.24 回線 115、EIA-232-D ピン 17
                     から受信クロックを取得します。



     tsetcoff        送信シグナル要素のタイミングクロックが提供さ
                     れていません。



     tsetcrbrg       送信シグナル要素のリードタイミング (DTE ソー
                     ス )、CCITT V.24 回線 113、EIA-232-D ピン 24
                     上の受信ボーレートジェネレータを出力します。



     tsetctbrg       受信シグナル要素のリードタイミング (DTE ソー
                     ス )、CCITT V.24 回線 113、EIA-232-D ピン 24
                     上の送信ボーレートジェネレータを出力します。



     tsetctset       送信シグナル要素のリードタイミング (DTE ソー
                     ス )、CCITT V.24 回線 113、EIA-232-D ピン 24
                     上の送信シグナル要素のタイミング (DCE ソース
                     ) を出力します。



     tsetcrset       送信シグナル要素のリードタイミング (DTE ソー
                     ス )、CCITT V.24 回線 113、EIA-232-D ピン 24
                     上の受信シグナル要素のタイミング (DCE ソース
                     ) を出力します。



     rsetcoff        受信シグナル要素のタイミングクロックが提供さ
                     れていません。



     rsetcrbrg       受信シグナル要素のリードタイミング (DTE ソー
                     ス )、CCITT V.24 回線 128、非 EIA-232-D ピン
                     上の受信ボーレートジェネレータを出力します。



     rsetctbrg       受信シグナル要素のリードタイミング (DTE ソー
                     ス )、CCITT V.24 回線 128、非 EIA-232-D ピン
                     上の送信ボーレートジェネレータを出力します。



     rsetctset       受信シグナル要素のリードタイミング (DTE ソー
                     ス )、CCITT V.24 回線 128、非 EIA-232-D ピン
                     上の送信シグナル要素のタイミング (DCE ソース
                     ) を出力します。



     rsetcrset       受信シグナル要素のリードタイミング (DTE ソー
                     ス )、CCITT V.24 回線 128、非 EIA-232-D ピン
                     上の受信シグナル要素タイミング (DCE ソース )
                     を出力します。



  [制御の割り当て]
     control-character c     control-character を c に設 定 し ま
                             す。 control-character、c には、それ
                             ぞれ次の値を使用できます。

                             control-character

                                 ctab、discard、dsusp、eof、eol、
                                 eol2、erase、intr、kill、lnext、
                                 quit、 reprint、 start、  stop、
                                 susp、 swtch、 werase  (ctab  は
                                 -stappl   と と も  に  使  用。
                                 termio(7I) を参照)。swtch につい
                                 ては、「注意」の節を参照してくだ
                                 さい。




                             c

                                 c が単一の文字である場合、制御文
                                 字 は そ の 文字に設定されます。
                                 POSIX ロケールでは、c の前にシェ
                                 ルからのエスケープを表すキャレッ
                                 ト (^) が付いている場合、その 値
                                 は制御文字に対応しています。この
                                 対応関係については、次の表を参照
                                 し て く ださい。たとえば、^d は
                                 CTRL-D を表し、^? は DEL と解 釈
                                 さ れ ま す。また、^- は未定義で
                                 す。

     ________________________________________________________________________
    |    ^c          値     |    ^c           値    |     ^c          値    |
    | a, A        <SOH>     | l, L        <FF>      |  w, W        <ETB>    |
    | b, B        <STX>     | m, M        <CR>      |  x, X         <CAN>   |
    | c, C        <ETX>     | n, N        <SO>      |  y, Y        <EM>     |
    | d, D        <EOT>     | o, O        <SI>      |  z, Z        <SUB>    |
    | e, E        <ENQ>     | p, P        <DLE>     |  [           <ESC>    |
    | f, F        <ACK>     | q, Q        <DC1>     |  \           <FS>     |
    | g, G        <BEL>     | r, R        <DC2>     |  ]           <GS>     |
    | h, H        <BS>      | s, S        <DC3>     |  ^           <RS>     |
    | i, I        <HT>      | t, T        <DC4>     |  _           <US>     |
    | j, J        <LF>      | u, U        <NAK>     |  ?           <DEL>    |
    | k, K        <VT>      | v, V        <SYN>     |                       |
    |_______________________|_______________________|_______________________|

     min number              number に min または time の値を設定
     time number             します。MIN と TIME は非標準モードの
                             入力処理 (-icanon) で使用されます。




     line i                  回線制御手順を i に設定します (0<  i
                             <127)。



  [組み合わせモード]

     saved settings          現在の端末特性を -g オプションで生成
                             され、保存された設定に変更します。



     evenp または parity     parenb と cs7 を有効にするか、parodd
                             を無効にします。



     oddp                    parenb、cs7、parodd を有効にします。



     spacep                  parenb、cs7、parext を有効にします。



     markp                   parenb、cs7、parodd、parext を有効に
                             します。



     -parity または -evenp   parenb を無効にし、cs8 を設 定 し ま
                             す。



     -oddp                   parenb と parodd を無効にし、cs8  を
                             設定します。



     -spacep                 parenb と parext を無効にし、cs8  を
                             設定します。



     -markp                  parenb、parodd、parext を無効に し、
                             cs8 を設定します。



     raw (-raw または cooked)raw 入力と raw 出力を有効または無 効
                             にします。raw モードは次のように設定
                             した場合と同じです。


                             stty cs8 -icanon min 1 time 0 -isig -xcase \
                                 -inpck -opost


  [/usr/bin/stty, /usr/xpg6/bin/stty]
     nl (-nl)                icrnl と onlcr の設定を解除、また は
                             設 定 します。-nl は、inlcr、igncr、
                             ocrnl、onlret の設定も解除します。



  [/usr/xpg4/bin/stty]
     nl (-nl)                icrnl を設定、または設定解除します。
                             -nl  は、inlcr、igncr、ocrnl、onlret
                             の設定も解除します。つまり、 -nl  は
                             onlcr を設定し、nl は onlcr の設定を
                             解除します。



     lcase (-lcase)          xcase、iuclc、olcuc を設定、または設
                             定解除します。



     LCASE (-LCASE)          lcase (-lcase) と同じです。



     tabs (-tabs または tab3)出力時にタブを保存 (空白を拡張) しま
                             す。



     ek                      ERASE  文字、KILL 文字を、通常の DEL
                             お よび Control-u にそれぞれリセット
                             します。



     sane                    すべてのモードを適切な値にリセットし
                             ます。



     term                    すべてのモードを端末タイプ term に合
                             う よ う に 設定します。ここで、term
                             は、 tty33、 tty37、 vt05、  tn300、
                             ti700、tek のいずれかです。



     async                   通常の非同期通信 (クロッ ク 設 定 が
                             xcibrg、 rcibrg、tsetcoff、rsetcoff)
                             を設定します。


  [ウィンドウサイズ]
     rows n          ウィンドウサイズを n 行に設定します。



     columns n       ウィンドウサイズを n カラムに設定します。



     cols n          ウィンドウサイズを n カラムに設定 し ま す。
                     cols は、columns の省略形です。



     ypixels n       垂直ウィンドウサイズを n ピクセルに設定し ま
                     す。



     xpixels n       水平ウィンドウサイズを n ピクセルに設定し ま
                     す。



【使用法】
     -g フラグは、シェルレベルから端末状態の保存や復元を行うた め
     に指定します。次に、プログラムの例を示します。


          saveterm="$(stty -g)"      # 端末の状態を保存
          stty (new settings)        # 新しく状態を設定
          ...           # ...
          stty $saveterm            # 端末の状態を復元


     -a を使用すると、表記が冗長になります。このため、端末設定 の
     保 存および復元を行うスクリプトには、-g オプションを使用して
     ください。

【環境】
     stty の実行に影響を与える環境変 数  LC_CTYPE、 LC_MESSAGES、
     NLSPATH の詳細については、environ(5) を参照してください。

【終了ステータス】
     以下の終了ステータスが返されます。

     0        入力ファイルがすべて正常に出力された


     >0       エラーが発生した


【属性】
     次の属性については、attributes(5) のマニュアルページを参照し
     てください。

  [/usr/bin/stty]
     ____________________________________________________________
    |         属性タイプ          |            属性値           |
    |_____________________________|_____________________________|
    | 使用条件                    | SUNWcsu                     |
    |_____________________________|_____________________________|

  [/usr/xpg4/bin/stty]
     ____________________________________________________________
    |         属性タイプ          |            属性値           |
    |_____________________________|_____________________________|
    | 使用条件                    | SUNWxcu4                    |
    |_____________________________|_____________________________|

  [/usr/xpg6/bin/stty]
     ____________________________________________________________
    |         属性タイプ          |            属性値           |
    |_____________________________|_____________________________|
    | 使用条件                    | SUNWxcu6                    |
    |_____________________________|_____________________________|
    | インタフェースの安定性      | 標準                        |
    |_____________________________|_____________________________|

【関連項目】
     tabs(1), ioctl(2),  write(2),  getwidth(3C),  attributes(5),
     environ(5), termio(7I), termiox(7I), ldterm(7M)

【注意事項】
     Solaris は System V リリース 4 の sxt ドライバが使用していた
     swtch のアクションをサポートしません。Solaris は、swtch 値を
     設定または出力できますが、swtch のアクションは実行でき ま せ
     ん。

     Solaris 上のジョブ切り替え機能は、実際には、ジョブ制御により
     処理されます。これに対する正しい設定は susp です。