Solaris man マニュアル
ユーザーコマンド                                           tar(1)

【名前】
     tar - テープアーカイブの作成およびファイルの追加または抽出

【形式】
     tar  c[BDeEFhilnopPqvw@[0-7]][bfk][X...]  [blocksize]  [tar-
     file]  [size]  [exclude-file  ...] {file | -I include-file |
     -C directory file}  ...

     tar r[BDeEFhilnqvw@[0-7]][bfk] [blocksize] [tarfile]  [size]
     {file | -I include-file | -C directory file}  ...

     tar t[BeFhilnqv[0-7]][fk][X...] [tarfile]  [size]  [exclude-
     file ...] {file | -I include-file}  ...

     tar u[BDeEFhilnqvw@[0-7]][bfk] [blocksize] [tarfile]  [size]
     file ...

     tar   x[BeFhilmnopqvw[0-7]][fk][X...]    [tarfile]    [size]
     [exclude-file ...] [file ...]

【機能説明】
     tar コマンドは、複数のファイルを tarfile と呼ばれる 1  つ の
     ファイルに保管したり、抽出したりします。通常、tarfile は磁気
     テープですが、その他のファイルであってもかまいません。tar の
     動作は、キー(key) 引数によって制御されます。キーは、機能文字
     (c、r、t、u、または x) 1 つと、使用される機能文字に応じ て、
     これに続く機能修飾子 ( 文字または数字 ) からなる文字列です。
     key 文字列は空白文字を含みません。機能修飾子に対する引 数 は
     key 文字列で使用した順序でコマンド行に指定します。

     -I include-file、-C directory file、file 引数は、どのファ イ
     ルまたはディレクトリを保管または抽出するかを指定します。いず
     れの場合も、ディレクトリ名を使用すると、そのディレクトリのす
     べてのファイルやサブディレクトリを (再帰的に) 参照します。中
     括弧 ({}) で囲まれた引数は、そのうちのどれか  1 つの引数を指
     定することを示します。

【オペランド】
     以下にオペランドを示します。

     -C directory file       directory への chdir (cd(1) を参照 )
                             操 作を行った上、c (作成) 操作または
                             r(置換) 操作を file に対して行 い ま
                             す。 file には、短い相対パス名を使用
                             します。file が「.」の場 合、 direc-
                             tory  内にあるすべてのファイルを保管
                             します。このオペランドを使用すると、
                             共通の親を持たない複数のディレクトリ
                             内にあるファイルを保管できます。



     -I include-file         1 行につき 1 つのファイル名からな る
                             ファ イルの一覧を含んだ include-file
                             をオープンし、各ファイルがコマンド行
                             で 指 定されたのと同様に処理します。
                             include-file の行末に不要な空白を 置
                             かないように注意してください。また、
                             各行頭にも不要な空白を置かないように
                             注意してください。組み込むファイルの
                             最初の文字列に対する一致には、改行で
                             分かれている行全体が使用されます。除
                             外されたファイルが存在する場合 に は
                             (X  機 能 修飾子を参照) 、除外された
                             ファイルは組み込まれたファイルよりも
                             優先されます。したがって、あるファイ
                             ルが exclude-file と include-file の
                             両 方のファイル (またはコマンド行上)
                             で指定されていれば、そのファイルは除
                             外されます。



     -C directory file       directory に対して chdir (cd(1) 参照
                             )  を実行し、file に c (作成) または
                             r (置換) を実行します。file には短い
                             相 対パス名を使用します。file が `.'
                             の場合には directory 以下のすべて の
                             ファイルを保存します。このオプション
                             を使うと共通の親ディレクトリを持たな
                             い複数のディレクトリ中のファイルを保
                             存できます。



     file                    保存 (c、r、または u 機能を指定し た
                             場合) 、抽出 (x) 、または表示 (t) さ
                             れる通常ファイルまたはディレクトリの
                             パ ス名。file がディレクトリのパス名
                             である場合、動作はそのディレクトリ以
                             下 のすべてのファイルと ( 再帰的に )
                             サブディレクトリに適用します。

                             ファイルがアーカイブで、E フラ グ  (
                             「機能修飾子」を参照) が指定されてい
                             ない場合、ファイル名は 256 文字を 超
                             えることはできません。さらに、親ディ
                             レクトリ名との間を分割して考えると、
                             ディ レクトリ名部分は 155 文字、ファ
                             イル名部分は 100 文字を超えること は
                             できません。E フラグが指定されている
                             場合、PATH_MAX で指定されている文 字
                             までファイル名に指定できます。
                             たとえば、ファイル名部分が 100 文 字
                             を超えるファイルは、E フラグを指定し
                             ないと保存されない可能性があります。
                             ディ レ ク トリ名部分が 200 文字で、
                             ファイル名部分が 50  文字である ファ
                             イ ルは、ディレクトリ名の 151 文字目
                             から 156 文字目のどこかにスラッ シュ
                             が  1 つ入っていれば、E フラグを指定
                             しなくても保存されます。



  [機能文字]
     キーの機能部分は、以下の文字のいずれか 1 つで指定します。

     c        作成。tarfile  の最初から書き込みます。最後からでは
              ありません。



     r        置換。指定した file を tarfile の最後に書き込 み ま
              す。 拡 張 ヘッダーを付けて作成したファイルは、拡張
              ヘッダーを付けて更新する必要があります (「機能修 飾
              子」 の E フラグの説明を参照)。拡張ヘッダーなしで作
              成したファイルは、拡張ヘッダーを付けて修正するこ と
              はできません。



     t        内容の一覧表示。指定されたファイルが tarfile に検出
              されるごとに、ファイル名が表示されます。file 引数を
              指定していない場合は、tarfile のファイル名全部と 関
              連 する拡張属性が表示されます。v 機能修飾子をともに
              指定すると、指定したファイルの追加情報が表示され ま
              す。



     u        更新。指定された file が tarfile  にまだ入ってい な
              い場合、または最後に tarfile へ書き込まれて以来変更
              があった場合は、file は tarfile の最後に追加され ま
              す。 更 新には時間のかかる場合があります。SunOS 5.x
              システム上で作成された tarfile は SunOS 4.x シス テ
              ム 上では更新できません。拡張ヘッダーを付けて作成し
              たファイルは、拡張ヘッダーを付けて更新する必要が あ
              り ます (「機能修飾子」の E フラグの説明を参照)。拡
              張ヘッダーなしで作成したファイルは、拡張ヘッダー を
              付けて修正することはできません。



     x        抽出または復元。指定された file が tarfile から抽出
              さ れ、 ( 現在のディレクトリからの相対パスで ) tar-
              file で指定されたディレクトリに書き込まれます。その
              た め、tarfile にファイルを書き込む際には、ファイル
              とディレクトリの相対パス名を使用してください。

              tar アーカイブに含まれる絶対パス名を復元するとき に
              は、 絶 対 パス名を使用します。つまり、先頭のスラッ
              シュ(/) は取り除かれません。

              指定されたファイルが、ディレクトリで内容が  tarfile
              に 書き込まれている場合は、このディレクトリは再帰的
              に抽出されます。tar コマンドが、ファイルあ る い は
              ディ レ ク トリを見つけられないことのないように、適
              宜、ファイルやディレクトリの相対パスを使用してく だ
              さ い。可能であれば、所有者、変更時間およびモードを
              復元します。所有者を復元するには、スーパーユー ザー
              で ある必要があります。文字型特殊デバイスとブロック
              型特殊デバイス ( mknod(1M) で作成 )  は、 スー パー
              ユーザーによってのみ抽出できます。file 引数が指定さ
              れない場合は、tarfile の全体の内容を抽出 し ま す。
              tarfile  に 同 じ名前のファイルが複数ある場合は、各
              ファイルはパス名通りにディレクトリに書き込まれ、 そ
              れ 以前のファイルを上書きします。アーカイブからファ
              イルを抽出する場合は、ファイル名にワイルドカード を
              使 用することはできません。この場合には、次の形式の
              コマンドを使用してください。


              tar xvf ... /dev/rmt/0 `tar tf ... /dev/rmt/0 |      grep 'pattern' `



     r または u 機能を使って作成した tarfile から抽出した 場 合、
     ディ レ クトリ修正時刻が正しく設定されないことがあります。ま
     た、これらの機能は、バックスペースや追加などの機能がないとい
     うテープドライブの制限のために、多くのテープドライブでは使用
     できません。

     r、u 、または x 機能、あるいは X 機能修飾子を使用する場合 に
     は、tarfile 中の対応するファイルとパス名が一致している必要が
     あります。たとえば、./thisfile を抽出するためには、 thisfile
     ではなく ./thisfile を指定してください。t 機能はどのように各
     ファイルが保存されているかを表示します。

  [機能修飾子]
     以下の文字は、使用する機能文字に付けて使用します。

     b blocksブeロック化因数。生の磁気テープアーカイブに 読 み 取
              り、 または書き込みをする場合に使用します (下記の f
              を参照) 。blocksize 引数では tarfile 上で実行した読
              み取りや書き込みの各操作で含まれる 512 バイトのテー
              プブロックの数を指定します。最小は 1、デフォルト は
              20 です。最大値は使用可能なメモリーの総量と使用する
              テープデバイス固有のブロック化条件によって決まり ま
              す (詳細は mtio(7I) を参照 ) 。最大値は INT_MAX/512
              (4194303) を超えることはできません。

              テープアーカイブを読み取る場合は、実際のブロック 化
              因 数が自動的に検出され、名目上のブロック化因数 ( b
              修飾子を指定していない場合は、blocksize 引数の値 か
              デフォルト値 ) よりも少ないか、あるいは等しい値が割
              り当てられます。実際のブロック化因数が名目 上 の ブ
              ロッ ク化因数よりも大きい場合、結果は読み取りエラー
              になります。「使用例」の項の例 5 を参照してく だ さ
              い。



     B        ブロック。tar は、(必要であれば) 複数の読み取り操作
              を 実行し、ブロックを埋めるのに十分なバイト数だけを
              読み取ります。パイプやソケットは、それ以降の入力 が
              あ る場合でもブロックを部分的に返すので、この機能修
              飾子は tar がイーサネットを介して動作することを可能
              にしています。標準入力 (-) から読み取る場合、tar が
              ブロックを埋めるのに十分なバイト数を読み取れるよ う
              にこの機能修飾子がデフォルトで選択されます。



     e        エラー。予想外のエラーが発生した場合は、すぐに終 了
              す る と同時に、正の終了ステータスを返します。SYSV3
              環境変数はデフォルトの動作を無効にします (「環 境」
              の項を参照)。



     E        拡張ヘッダーを付けて tarfile  を書き込みま す  (c、
              r、 u オプションで使用可能、t、x オプションでは無効
              )。tarfile が拡張ヘッダー付きで書き込まれた場合、そ
              の 修正時刻は秒単位ではなくマイクロ秒単位で続けられ
              ます。さらにファイル名の文字数が PATH_MAX 文字 ( 保
              存には E フラグが必要)  以下で、ファイルサイズが 8G
              バイトを超えるファイルの場合もサポートします。E  フ
              ラ グ は、 サイズの大きいファイルや名前の長いファイ
              ル、またはその両方の場合、あるいはユーザーID または
              グ ルー プ ID が 2097151 を超えるときに保存したい場
              合、マイクロ秒単位の時間を取りたい場合に有用です。



     f        ファイル。tarfile としてパス名を指定します。f を 指
              定すると、/etc/default/tar
               を検索しません。f を省略した場合には、tar は  TAPE
              環 境変数 ( 設定されている場合 ) が示すデバイスを使
              用します。この変数の設定もなければ、デフォルトの 値
              は /etc/default/tar に定義されています。数字 N を使
              用すると、/etc/default/tar 内で archiveN (N は数字)
              に 指定されている出力デバイス (ブロック化とサイズの
              指定付き) を参照できます。次に例を示します。


              tar -c 2/tmp/*

              このコマンドは、/etc/default/tar において  archive2
              に指定されているデバイスに出力を書き込みます。

              tarfile の名前が - である場合は、tar は標準出力への
              書 き込みあるいは標準入力からの読み取りのいずれか適
              当な操作を行います。tar はパイプラインの先頭もし く
              は 末尾として使用することができます。また、次のコマ
              ンドを使えば、tar は、ディレクトリ階層を移動する た
              めにも使用することができます。


              example% cd fromdir; tar cf - .| (cd todir; tar xfBp -)



     F        F 引数を 1 つ指定すると、tar は tarfile か ら  SCCS
              および RCS の名前のついたすべてのディレクトリを除外
              します。FF のように引数を 2  つ指定すると、 tar  は
              SCCS  お よ び RCS の名前のついたすべてのディレクト
              リ、接尾辞として .o を持つすべてのファイル、およ び
              errs、 core、a.out という名前のファイルをすべて除外
              します。SYSV3 環境変数はデフォルトの動作を無効に し
              ます (下記を参照)。



     h         シンボリックリンクをたどり、通常ファイルある い は
              ディ レクトリとして扱います。通常、tar はシンボリッ
              クリンクをたどりません。



     i        ディレクトリ・チェックサム・エラーを無視します。



     k size   サイズの引数を、K バイト単位のアーカイブサイズと し
              て 使 用 するように要求します。アーカイブが、フロッ
              ピーディスクのような固定されたサイズのデバイスを 指
              す 場合に便利です。大規模なファイルが、指定されたサ
              イズに合わない場合には、ボリュームにまたがって分 割
              されます。



     l        リンク。保管されるファイルのリンクで、tar が解決 で
              き な い ものがある場合、エラーメッセージを出力しま
              す。l が指定されない場合は、エラーメッセージは表 示
              されません。



     m        修正。ファイルの変更時刻を抽出した際の時刻に設定 し
              ま す。この機能修飾子は、x 機能とともに用いた場合の
              み有効です。



     n        テープデバイスにないファイルを読み込 み ま す。 tar
              は、 アーカイブ内部を読み取り専用で探すことができる
              ため、アーカイブの読み込みは速くなります。



     o        オーナーシップ。抽出されたファイルに、tarfile 上 の
              ユー ザー識別子やユーザーのグループ識別子を使用する
              代わりに、プログラムを実行するユーザーのユーザー 識
              別 子 や グループ識別子を割り当てます。これは、スー
              パーユーザーではないユーザーに対してデフォルトで 行
              わ れ ま す。o 機能修飾子が指定されておらず、さらに
              ユーザーがスーパーユーザーである場合、抽出 さ れ た
              ファ イルは、tarfile 上のファイルのグループ識別子と
              ユーザー識別子を使用します(詳細は、chown(1) を参 照
              )。o 機能修飾子は、x 機能とともに用いた場合のみ有効
              です。



     p        現在の umask(1) を無視して、指定されたファイルを 元
              の モー ド、および ACL が有効であれば、ACL を戻しま
              す。スーパーユーザーとして x 機能文字を指定して起動
              し た場合は、これがデフォルトの動作になります。スー
              パーユーザーである場合は、SETUID およびスティッキ情
              報 も抽出し、ファイルはスーパーユーザーの所有ではな
              く、元の所有者とアクセス権に復元されます。この機 能
              修 飾子を、c 機能とともに使用した場合、ACL は他の情
              報と共に tarfile に作成されます。ACL の入った  tar-
              file  が  tar  の前のバージョンによって抽出された場
              合、エラーが起こることがあります。



     P        アーカイブ中のディレクトリの末尾にスラッシュ(/)  を
              付加しません。


     q        名前付きファイルを最初に抽出したあとで中止しま す。
              通 常、tar はファイルを検索したあともアーカイブの読
              み取りを続行します。



     v        冗長出力。機能文字に続けて、各ファイル名を出力し ま
              す。 t 機能とともに使用すると、v は、tarfile エント
              リに関する詳しい情報も提供します。表示は ls(1) コマ
              ンドの -l オプションによる出力形式に似ています。



     w        処理の指示。とるべき処理とファイル名を出力し、 ユー
              ザー の確認を待ちます。応答が肯定である場合、この動
              作が実行されます。そうでない場合には処理は行われ ま
              せ ん。 こ の機能修飾子は、t 機能と同時には使えませ
              ん。



     X        除外。機能 c、x 、または、t を使用した場合に、 tar-
              file  から除外されるファイル (あるいはディレクトリ)
              の相対パス名のリストを収め た ファ イ ル と し て、
              exclude-file  引数を使用します。exclude-file の行末
              に不要な空白を置かないように注意してくだ さ い。 ま
              た、 各行頭にも不要な空白を置かないように注意してく
              ださい。除外するファイルの最初の文字列に対する一 致
              に は、 改 行 で 分かれている行全体が使用されます。
              exclude-file 内の行は正確に一致します。したがって、
              tar  が 相 対 パ ス 名 をバックアップしている場合、
              「/var」のようなエントリを指定しても、/var ディレク
              トリは除外されません。このような状況では、「./var」
              と指定する必要があります。tar コマンドは、 exclude-
              file  内 にあるシェルのメタ文字を展開しません。した
              がって、「*.o」のようなエントリを指定しても、名前に
              接 尾辞「.o」が付いたすべてのファイルを除外するよう
              な効果はありません。複雑なファイルのリストを除外 す
              る 場合は、find(1) コマンドを適切な条件で使用するな
              どして、exclude-file を生成する必要があります。

              引数 1 つにつき 1 つの exclude-file で、複数の X 引
              数 を使用することができます。この場合、組み込まれた
              ファイルが存在する場合には (-I include-file オペ ラ
              ン ドを参照) 、除外されたファイルは組み込まれたファ
              イルよりも優先されます。したがって、あるファイル が
              exclude-file と include-file の両方のファイル (また
              はコマンド行上) で指定されていれば、そのファイル は
              除外されます。


     @        拡張属性をアーカイブに取り込みます。デフォ ル ト で
              は、 tar は拡張属性をアーカイブに取り込みません。こ
              のフラグを使用すると、tar はファイルが拡張 属 性 を
              持っ ているかどうかを調べて、持っていれば、拡張属性
              をアーカイブに取り込みます。アーカイブにおいて、 拡
              張 属性は特殊な種類のラベルを持つ特殊なファイルとし
              て格納されます。この修飾子を x 機能と一緒に使用する
              と、 拡張属性は通常のファイルのデータと一緒にテープ
              から抽出されます。拡張属性ファイルは、通常のファ イ
              ル の デー タの一部としてのみ抽出できます。拡張属性
              ファイルだけを明示的に抽出しようとすると無視され ま
              す。



     [0-7]    テープをマウントする代替ドライブを選択し ま す。 デ
              フォルトは、/etc/default/tar に指定されています。数
              字または f 機能修飾子が指定されなければ、0 を 持 つ
              /etc/default/tar  中 のエントリがデフォルトになりま
              す。



【使用法】
     検出するファイルが 2G バイト (2**31 バイト) 以上ある場 合 の
     tar の動作については、largefile(5) を参照してください。

     実際のブロック化因数の自動決定は、パイプやソケットからの読み
     取り時には正しく行われないことがあります (B 機能修飾子を参照
     )。

     1/4 インチのストリームテープは 512 バイト単位のブロック化 因
     数を持つので、すべてのブロック化因数を使用して、読み取りまた
     は書き込みが可能です。

     この機能修飾子は、ディスクファイルやブロック型特殊デバイス上
     のアーカイブに対して動作しますが、主としてテープデバイス用を
     目的としています。

     tar のヘッダー形式の情報については archives(4) を参照して く
     ださい。

【使用例】
     例 1: tar を使用して、ユーザーのホームディレクトリのアーカイ
     ブを作成する

     tar を使用して、ドライブ /dev/rmt/0 にマウントされたテープに
     ユーザーのホームディレクトリのアーカイブを作成する例を示しま
     す。

     example% cd
     example% tar cvf /dev/rmt/0 .

     tar からのメッセージ

     c 機能文字は、アーカイブの作成を意味します。v 機能修飾子は、
     tar の動作状況を説明するメッセージを出力します。f 機能修飾子
     は、tarfile を指定している (この例では /dev/rmt/0) ことを 示
     します。コマンド行の最後のドット (.)  は現在のディレクトリを
     示し、f 機能修飾子の引数になります。

     次のコマンドで、tarfile の内容の一覧を表示します。

     example% tar tvf /dev/rmt/0

     POSIX ロケールでは、次のように出力されます。

     rw-r--r--   1677/40    2123    Nov  7 18:15 1985    ./test.c
     ...
     example%

     各カラムは次の意味を持ちます。

       o  カラム 1 は、./test.c へのアクセス権

       o  カラム 2 は、./test.c のユーザーID またはグループ ID

       o  カラム 3 は、./test.c のバイトサイズ

       o  カラム 4 は、./test.c の修正時刻。LC_TIME カテ ゴ リ が
          POSIX  ロ ケー ル に 設定されていない場合、形式や日付順
          フィールドが異なって使用されることがあります。

       o  カラム 5 は、./test.c のファイル名


     アーカイブから、ファイルを抽出するためには、次のコマンドを使
     用します。

     example% tar xvf /dev/rmt/0
     tar からのメッセージ
     example%

     テープ上に複数のアーカイブファイルがある場合は、それぞ れ の
     ファ イ ルは、EOF マーカによって次のファイルと区切られます。
     tar を使用して複数のアーカイブファイルが入っているテープから
     1  番目と 2 番目のアーカイブファイルを読ませる場合、以下のよ
     うに f 機能修飾子として渡すテープデバイス名は non-rewind  指
     定のある方を使用してください。

     example% tar xvfp /dev/rmt/0n テープからの、最初のアーカイブの読み取り
     tar からのメッセージ
     example% tar xvfp /dev/rmt/0n テープからの、次のアーカイブの読み取り
     tar からのメッセージ
     example%

     以前のリリースでは、上記の処理が正しく動作し な かっ た り、
     mt(1)  と tar の実行との間に調整が必要になったりする場合があ
     りますので注意してください。以前のリリースでの動作を エ ミュ
     レートするには、BSD 用の動作を行う b 文字を含んだ non-rewind
     のデバイス名を使用してください。詳細については  mtio(7I)  マ
     ニュ ア ルページの「 Close Operations 」の項を参照してくださ
     い。

     例 2: tar を使用して、デフォルトのテー プ ド ラ イ ブ  0  に
     /usr/include のファイルおよび /etc のファイルを保存する

     デフォルトのテープドライブ 0 に /usr/include のファイルお よ
     び /etc のファイルを保存するためには、次のコマンドを使用しま
     す。

     example% tar c -C /usr  include -C /etc .

     このコマンドによって保存された tarfile からの内容の一覧を 表
     示すると、たとえば次のようになります。

     include/
     include/a.out.h
     /usr/include ... の下のすべてのファイル
     ./chown /etc にあるその他すべてのファイル

     include の下にあるすべてのファイルを抽出するためには、次のコ
     マンドを使用します。

     example% tar xv include
     x include/, 0 bytes, 0 tape blocks
     include ... の下のすべてのファイル

     例 3: ネットワークを介してファイルを転送する

     tar を使用して、ネットワークを介してファイルを転送する例を示
     し ます。最初に、ローカルマシン (example) からリモートシステ
     ム (host) 上のテープへファイルを保管する方法を示します。

     example% tar cvfb  -  20 files |  rsh host dd of=/dev/rmt/0  obs=20b
     tar からのメッセージ
     example%
     上記の例では、c 機能文字を使用して tarfile を作成し、v 機 能
     修 飾子により tar からの冗長出力を要求し、f 機能修飾子を用い
     て出力 tarfile の名前を指定し (- で、標準出力を指定)、b 機能
     修飾子によりブロックサイズ (20) を指定しています。ユーザーが
     ブロックサイズを変更したい場合は、ユーザーは、tar コマンドお
     よび dd コマンド両方のブロックサイズ引数を変更する必要があり
     ます。

     例 4: リモートシステム上のテープからローカルシステムへファイ
     ルを戻す

     次に、tar を使用して、リモートシステム上のテープからローカル
     システムへファイルを戻す例を示します。

     example% rsh -n host dd if=/dev/rmt/0 bs=20b |     tar xvBfb - 20 files
     tar からのメッセージ
     example%

     上記の例では、x キー文字を使用して tarfile からファイルの 抽
     出 を 行い、v 機能修飾子により tar からの冗長出力を要求し、B
     機能修飾子によりパイプから読み取りを行うように tar  に 指 示
     し、 f 機能修飾子を用いて入力 tarfile の名前を指定し (- で、
     標準入力を指定) 、b 機能修飾子によりブロックサイズ (20) を指
     定しています。

     例 5: ホームディレクトリのアーカイブを作成する

     次に実際のブロック化因数を 19 にして /dev/rmt/0 上に ホー ム
     ディレクトリのアーカイブを作成する例を示します。

     example% tar cvfb /dev/rmt/0 19 $HOME

     b 機能修飾子を使用しないでアーカイブの実際のブロック化因数を
     認識するためには、次のコマンドを使用します。

     example% tar tvf /dev/rmt/0
     tar: blocksize = 19
     ...

     実際のブロック化因数よりも大きい名目上のブロック化因数を使用
     して、アーカイブの実際のブロック化因数を認識するためには、次
     のコマンドを使用します。

     example% tar tvf /dev/rmt/0 30
     tar: blocksize = 19
     ...

     実際のブロック化因数に対して小さすぎる名目上のブロック化因数
     を使用して、アーカイブの実際のブロック化因数を認識しようとし
     た場合は次のようになります。

     example% tar tvf /dev/rmt/0 10
     tar: tape read error

【環境】
     SYSV3           この環境変数は、デフォルトの tar の動作を 無
                     効 に し て、 INTERACIVE UNIX システムと SCO
                     UNIX のインストールスクリプトとの互換性を 提
                     供するために使用します。新しいスクリプトでは
                     使用しないでください (互換性だけを目的とした
                     環 境変数です)。設定した場合、次のオプション
                     の動作が異なります。


                     -F  filename    コマンド行スイッチと対象とな
                                     るファイルのリストを獲得する
                                     ために filename を使用 し ま
                                     す。




                     -e              ファイルが、ボリュームにまた
                                     がって分割されないようにしま
                                     す。ひとつのボリュームに十分
                                     な空きがない場合、tar は新し
                                     くボリュームを入力するようプ
                                     ロンプトを出します。ファイル
                                     が新しいボリュームに修正され
                                     ない場合、tar はエラーで終了
                                     します。




     tar の実行に影響を与える環境 変 数  LC_CTYPE、 LC_MESSAGES、
     LC_TIME、TZ、NLSPATH についての詳細は、environ(5) を参照して
     ください。

【終了ステータス】
     以下の終了ステータスが返されます。

     0        入力ファイルはすべて、正常に出力された



     >0       エラーが発生した



【ファイル】
     /dev/rmt/[0-7][b][n]


     /dev/rmt/[0-7]l[b][n]


     /dev/rmt/[0-7]m[b][n]


     /dev/rmt/[0-7]h[b][n]


     /dev/rmt/[0-7]u[b][n]


     /dev/rmt/[0-7]c[b][n]


     /etc/default/tar                設定は以下のようになります。

                    archive0=/dev/rmt/0

                    archive1=/dev/rmt/0n

                    archive2=/dev/rmt/1

                    archive3=/dev/rmt/1n

                    archive4=/dev/rmt/0

                    archive5=/dev/rmt/0n

                    archive6=/dev/rmt/1

                    archive7=/dev/rmt/1n



     /tmp/tar*

【属性】
     次の属性については attributes(5) のマニュアルページを参照 し
     てください。
     ____________________________________________________________
    |         属性タイプ          |            属性値           |
    |_____________________________|_____________________________|
    | 使用条件                    | SUNWcsu                     |
    |_____________________________|_____________________________|
    | CSI                         | 対応済み                    |
    |_____________________________|_____________________________|
    | インタフェースの安定性      | 安定                        |
    |_____________________________|_____________________________|

【関連項目】
     ar(1), basename(1), cd(1), chown(1), cpio(1),  csh(1),  dir-
     name(1),   find(1),   ls(1),   mt(1),   pax(1),  setfacl(1),
     umask(1), mknod(1M), vold(1M),  archives(4),  attributes(5),
     environ(5), fsattr(5), largefile(5), mtio(7I)

【診断】
     キー文字の誤りとテープ読み取り/書き込みエラー、およびリン ク
     テーブルを保持する十分なメモリーがないという診断メッセージが
     出力されます。

【注意事項】
     ファイルの n 番目に現れるものをアクセスする方法があ り ま せ
     ん。

     テープエラーの処理は不十分です。

     ボリューム管理プログラムデーモンが実行中である場合、従来のデ
     バ イス名 (たとえば /dev/rdiskette) でフロッピーディスクデバ
     イスへアクセスすると失敗する可能性があります。詳細については
     vold(1M) を参照してください。

     tar アーカイブ形式ではアーカイブヘッダーにユーザーID およ び
     グ ループ ID を 2097151 まで格納することができます。この値よ
     りも大きいユーザーID およびグループ ID を持 つ ファ イ ル は
     60001 のユーザーID およびグループ ID で格納されます。

     アーカイブを作成するときに、複数のロケールで実行している処理
     によってファイル名を作成したファイルを含んでいる場合、アーカ
     イブの作成とアーカイブからのファイルの抽出のどちらも、フル 8
     ビットコードセットを使用するロケール (たとえば、en_US ロケー
     ル)  上で使用すべきです。

     1/4 インチのアーカイブテープ用のテープドライブはバックスペー
     スできないので、このようなテープでは -r オプションと -u オプ
     ションは使用できません。

     tar にはオプションがないため、標準の「--」引数は必要ありませ
     ん。ほかのユーティリティでは、この引数は通常、オプションの認
     識を停止するために使用されます。tar に指定した場合、この引数
     は最初の引数として認識されるだけで、無視されます。

     -C directory file と -I include-file は複数の引数オペラン ド
     をとります。したがって、「-C」または「-I」という名前のファイ
     ルを保管または抽出するには、次のいずれかの方法を使用します。

     1.  これらのファイルを、スラッシュ(/) 文字を含む file オペラ
         ン ド と し て コ マ ン ド 行 に 指 定します。たとえば、
         「/home/joe/-C」や「./-I」です。


     2.  これらのファイルを含む include-file  を 作 成 し て、 -I
         include-file オプションで指定します。


     3.  これらのファイルが存在するディレクトリを指定します。


         -C directory -C

         または


         -C directory -I


     4. これらのファイルが存在するディレクトリ全体を指定します。


         -C directory .