Solaris man マニュアル
ユーザーコマンド                                         uname(1)

【名前】
     uname - 現在のシステム名の表示

【形式】
     uname [-aimnprsvX]

     uname [-S system_name]

【機能説明】
     uname ユーティリティは、現在のシステムに関する情報を標準出力
     に出力します。オプションを指定した場合、1 つ以上のシステム特
     性を表すシンボルが標準出力に書き出されます。オプションを指定
     しない場合、uname は、現在のオペレーティングシステムのシステ
     ム名を出力します。オプションを 指 定 す る と、 uname(2)  と
     sysinfo(2)  ( またはいずれか一方) が返した選択情報を出力しま
     す。

【オプション】
     次のオプションを指定できます。

     -a              システムから現在、入手できる基本情報を出力し
                     ます。



     -i              プラットフォーム名を出力します。



     -m              コンピュータのハードウェア名 (クラス) を出力
                     します。このオプションを使用するのは望ましく
                     ないため、代わりに uname -p を指定してくださ
                     い。 以 下の「注意事項」の項を参照してくださ
                     い。



     -n              ノード名を出力します (ノード名とは、システム
                     が 通 信ネットワークに認識されている名前です
                     )。



     -p              現在のホストの ISA またはプロセッサ型を出 力
                     します。



     -r              オペレーティングシステムのリリースレベルを出
                     力します。



     -s              オペレーティングシステムのシステム名を出力し
                     ます。これはデフォルトです。



     -S system_name  システム名の引数を指定することによって、ノー
                     ド 名 を 変 更できます。システム名の引数は、
                     SYS_NMLN の文字に限られてい ま す。 SYS_NMLN
                     は、<sys/utsname.h> に定義された実装特有の値
                     です。スーパーユーザーだけがこの機能を使用で
                     きます。このオプションを使用して変更した内容
                     は、システムのリブート後には無効になります。
                     システムをリブートしても変更内容が保持される
                     ようにホス ト 名 を 変 更 す る に は、 sys-
                     unconfig(1M) を使用してください。



     -v              オペレーティングシステムのバージョンを出力し
                     ます。



     -X              システムの拡張情報を出力します。SCO UNIX  に
                     よ る情報と同じように、1 行に 1 つの情報が出
                     力されます。表示される情報には次のものが含ま
                     れます。

                       o  システム名、ノード、リリース、バー ジョ
                          ン、マシン、CPU 番号

                       o  バス形式、シリアル、ユーザー(Solaris で
                          は unknown に設定)

                       o  OEM 番号 (0 に設定) とオリジナルの番 号
                          (1 に設定)




【使用例】
     例 1: オペレーティングシステム名とリリースレベルを表示

     次のコマンドを実行すると、オペレーティングシステム名とリリー
     スレベルが 1 つの空白文字で区切られて出力されます。

     example% uname -sr

【環境】
     SYSV3           この環境変数は、デフォルトの uname の動作 を
                     無 効 にするために使用します。これは、一部の
                     INTERACTIVE UNIX システムと SCO UNIX のプ ロ
                     グラムやスクリプトの適切な動作を可能にするた
                     めに必要です。多くのスクリプトは、ソフトウェ
                     アがその OS と互換性があることを確かめるため
                     に、uname を使用して SYSV3 タイプや OS  バー
                     ジョ ンを特定します。空文字列に SYSV3 を設定
                     すると、uname は次のデフォルト値を印刷 し ま
                     す。


                     nodename nodename 3.2 2 i386



                     次の形式で SYSV3 を設定して、uname が表示 す
                     る個々の要素を修正することもできます。


                     os,sysname,node,rel,ver,mach



                     os              オペレーティング シ ス テ ム
                                     (IUS  または SCO)




                     sysname         システム名



                     node            -n オプションで表示 さ れ る
                                     ノード名



                     rel             -r オプションで表示される リ
                                     リースレベル



                     ver             -v オプションで表示 さ れ る
                                     バージョン番号



                     mach            -m オプションで表示される マ
                                     シン名



                     要素間には空白を入れないでください。ある要素
                     を指定しない場合、現在のシステムの値が使用さ
                     れます。


     uname の実行に影響を与える環境変数  LC_CTYPE、 LC_MESSAGES、
     NLSPATH についての詳細は、environ(5) を参照してください。

【終了ステータス】
     以下の終了ステータスが返されます。

     0        正常終了



     >0       エラーが発生した



【属性】
     次の属性については attributes(5) のマニュアルページを参照 し
     てください。
     ____________________________________________________________
    |         属性タイプ          |            属性値           |
    |_____________________________|_____________________________|
    | 使用条件                    | SUNWcsu                     |
    |_____________________________|_____________________________|

【関連項目】
     arch(1), isalist(1), sys-unconfig(1M), sysinfo(2), uname(2),
     nodename(4), attributes(5), environ(5)

【注意事項】
     独立ソフトウェアベンダー(ISV) やその他のベンダーで、それぞれ
     の提供するソフトウェアがインストールされているまたは実行され
     ているプラットフォームの詳しい特性を知りたい場合は、uname コ
     マンドを使用してください。

     オペレーティングシステム名とオペレーティングシステムのリリー
     ス レ ベルを表示するには、uname -sr を使用してください。オペ
     レーティングシステムのリリースレベルだけを表示 す る に は、
     uname  -r  を 使用してください。オペレーティングシステムのリ
     リースレベルは x.y 形式 (たとえば 5.3、5.4、5.5 など) に限ら
     ず、 x.y.z 形式 (たとえば 5.3.1、5.3.2、5.4.1 など) でも表示
     される場合があります。

     SunOS 4.x リリースにおいて、uname コマンドと同様の情報を得る
     た めに arch(1) コマンドを使用し、arch(1) コマンドの sun4 と
     いう出力が SunOS SPARC システムを示すものとして誤って解釈 さ
     れることがありました。ハードウェアプラットフォームの情報を得
     るには、uname -sp を使用してください。

     arch -k コマンドと uname -m コマンドは同じ値を返します。ただ
     し、一般的に arch コマンドの使用が望ましくないのと同様に、こ
     の 2 つのコマンドをサードパーティのプログラム上で使用する こ
     と は 望ましくありません。マシンの Instruction Set Architec-
     ture (ISA またはプロセッサ型) を確認するには、uname  -p を使
     用してください。