ユーザーコマンド who(1)
【名前】
who - システムにログインしているユーザーの表示
【形式】
/usr/bin/who [-abdHlmpqrstTu] [file]
/usr/bin/who -q [-n x] [file]
/usr/bin/who am i
/usr/bin/who am I
/usr/xpg4/bin/who [-abdHlmpqrtTu] [file]
/usr/xpg4/bin/who -q [-n x] [file]
/usr/xpg4/bin/who -s [-bdHlmpqrtu] [file]
/usr/xpg4/bin/who am i
/usr/xpg4/bin/who am I
【機能説明】
who ユーティリティは、現在の UNIX システムを使用しているそれ
ぞ れ のユーザーについて、ユーザー名、端末回線名、ログイン時
刻、回線を稼働し始めてからの経過時間、コマンドインタプリタ (
シェ ル ) のプロセス ID を表示することができます。who は、
/var/adm/utmp ファイルを検索して、その情報を入手します。file
を 指 定 し た 場 合、そのファイルを検索します (ファイルは、
utmp(4) フォーマットでなければなりません) 。通 常、 file は
/bar/adm/wtmp で、これはファイルが最後に作成されてからのすべ
てのログイン記録を格納しています。
出力のための一般形式は次のようになります。
name [state] line time [idle] [pid] [comment] [exit]
出力形式の説明
name ユーザーのログイン名
state 端末への書き込み権
line /dev に存在する回線名
time ユーザーがログインしてからの時間
idle ユーザーが最後に実行してからの経過時間
pid ユーザーのプロセス ID
comment inittab(4) の注釈欄
exit 活動していないプロセスの終了ステータス
【オプション】
以下にオプションを示します。
-a /var/adm/utmp または指定された file を、 -b、 -d、
-l、-p、-r、-t、-T、-u オプションをつけた場合と同様
に処理します。
-b 直前のリブートの時間と日付を示します。
-d 時間切れになっていて、init によって再生成されていな
いすべてのプロセスを表示します。exit フィールドは、
活動していないプロセスについて出力され、最終プロ セ
スの最終値および終了値 (wait(3UCB) が戻す値 ) を表
示します。これは、プロセス終了の原因を究明するの に
役立ちます。
-H 標準出力の上のカラムヘッダーを出力します。
-l 誰かがログインするのをシステムが待っている回線の み
を 表 示します。そのような場合、name フィールドは、
LOGIN です。state フィールドが存在しないというこ と
を 除けば、その他のフィールドは、ユーザーエントリと
同じです。
-m 使用している端末についての情報だけを出力します。
-n x ユーザーの数を行ごとにディスプレイへ指定する数値 引
数、 x が 付きます。x は、1 以上でなければなりませ
ん。-n オプションは、-q と共に使用してください。
-p 現在アクティブで、init によって以前に生成された他の
プ ロ セ ス を 表 示 し ま す。 name フィールドは、
/sbin/inittab 内の init によって実行されたプログ ラ
ム 名です。state 、line、および idle フィールドは、
意味がありません。comment フィールドは、このプロ セ
スを生成した /sbin/inittab からの回線の id フィール
ドを示します。inittab(4) を参照してください。
-q (who の簡略版) 現在ログオンしているユーザーの名前と
ユー ザー番号しか表示しません。このオプションを使用
するときには、その他のオプションはすべて無視され ま
す。
-r このオプションは、init プロセスの現在の実行レ ベ ル
(run-level) を示します。
-s (デフォルト) name 、line 、および time のフィールド
のみを表示します。
[/usr/bin/who]
-T -s オプションと同じです。ただし -T で は、
state、idle 、pid、および comment フィールド
が表示されます。state は次に示す文字のどれか
1 つです。
+ 端末に他のユーザーの書き込みが可 能
である
- 端末に他のユーザーの書き込みが可 能
でない
? 端末の書き込みアクセス状態が判定 で
きない
[/usr/xpg4/bin/who]
-T -s オプションと同じです。ただし -T で は、
state フィールドが表示されます。state はこの
オプションの /usr/bin/who バージョンに表示さ
れている文字のどれか 1 つです。-u オプション
が -T と一緒に使用されている場合、アイドル時
間は前のフォーマットの最後に追加されます。
-t root によるシステムクロックの 最 後 の 変 更
(date ユー ティ リ ティを使用) を示します。
su(1M) および date(1) を参照してください。
-u 現在ログイン中のユーザーのみを表示し ま す。
name は、ユーザーのログイン名です。line は回
線名です。/dev ディレクトリにあります。 time
は、 ユーザーがログインした時間です。idle カ
ラムは、ある特定の回線を最後に稼働し始めてか
ら の経過時間を意味します。ドット (.) は、端
末がごく最近起動したことを認識しており、それ
が 「現在の入力」であることを示します。24 時
間以上が経過したり、ブート時間から回線が使用
さ れていない場合は、エントリに old とマーク
されます。人が端末で操作しているかどうかを判
別しようとするとき、このフィールドが役に立ち
ます。pid は、ユーザーのシェルのプロセス ID
です。comment は、この回線に関連する注釈欄で
す。/sbin/inittab ( inittab(4) を参照 ) にあ
ります。注釈欄には、どこに端末があるか、デー
タセットの電話番号、直結の場合は端末の型など
についての情報を盛り込むことができます。
【オペランド】
以下にオペランドを示します。
am i
am I C ロケールでは、起動したユーザーの出力に限 ら れ ま
す。これは -m オプションと同じです。am と、i または
I 引数は空白で区切らなければなりません。
file who がデフォルトで使用する、ログインしたユーザー の
デー タベースの代わりに使用するファイルのパス名を指
定します。
【環境】
who の実行に影響を与える環境 変 数 LC_CTYPE、 LC_MESSAGES、
LC_TIME、NLSPATH についての詳細は、environ(5) を参照してくだ
さい。
【終了ステータス】
以下の終了ステータスが返されます。
0 入力ファイルはすべて、正常に出力された
>0 エラーが発生した
【ファイル】
/sbin/inittab init のスクリプト
/var/adm/utmpx 現在のユーザーとアカウンティングの情
報
/var/adm/wtmpx 記録されているユーザーとアカウンティ
ングの情報
【属性】
次の属性については attributes(5) のマニュアルページを参照 し
てください。
【/usr/bin/who】
____________________________________________________________
| 属性タイプ | 属性値 |
|_____________________________|_____________________________|
| 使用条件 | SUNWcsu |
|_____________________________|_____________________________|
【/usr/xpg4/bin/who】
____________________________________________________________
| 属性タイプ | 属性値 |
|_____________________________|_____________________________|
| 使用条件 | SUNWxcu4 |
|_____________________________|_____________________________|
【関連項目】
date(1), login(1), mesg(1), init(1M), su(1M), wait(3UCB),
inittab(4), utmp(4), attributes(5), environ(5), XPG4(5)
【注意事項】
スーパーユーザーへの注意 : シャットダウン後のシング ル ユー
ザー 状 態 に おいて、who は、プロンプトを返します。理由は、
/var/adm/utmp がログイン時に更新され、シングルユーザー状態の
ロ グ インがないと、who がこの状態を正確に報告できないからで
す。しかし、who am i は、正しい情報を返します。
|
|