日 記 ど う ?




◆平成18年4月の日記どう◆


2006年4月30日(日)
ドンパチ+ロマンス+ドンパチ=満足、なわけないだろが!

N院サンで一仕事〜実家のG寺で『西光寺だより』20号の校正、印刷。いつもは催しの1ヶ月前には発送してたんで遅れてるんですよねぇ。とにかく発送をしないことには話しにならんもんで、「かかる非常事態においては」メールチェックやHPの更新は先送り。

今回の『西光寺だより』には、市野谷のご住職から譲ってもらったイラストを貼り付けてみました。早速、巻頭コラム(といっても4ページですから)に載せてみたところ、「?」。ほんわかしたイラストにコチラの文章のトーンがあわない…やさしく大らかなポヤ〜ンとした雰囲気が、ズドンとした文章の表現で台無しになっちゃうとでも言いましょうかねぇ。改めて、絵の持つ力を思い知ったわけです。

印刷を終えた解放感に駆られ、レイトショーで『アンダーワールド エボリューション』を観ました。この手の作品の続編は、トーンダウンしたものが多いでしょうかねぇ。「製作サイドもそんなことは百も承知だろうし…」と期待してたんですが。

…期待を裏切らない上々の出来映えでしたな。

2006年4月28日(金)
眼ヂカラ

8001600まで南蔵院さんで一仕事。1900から西光寺で役員・世話人・婦人部会。連れの顔見世、会計の引継ぎを報告するということで集合をかけました。

役員・世話人さんがたの、菩提寺を大切にしてくれているからこその熱い言葉に、勇気と元気を注入してもらいました。会計職の引継ぎに伴う役員さん補填の打ち合わせを改めてしよう、ということで1時間で解散。

座敷の掃除を終えてつきみ野へ。気になっていた『Vフォーヴェンデッタ』を観てきました。思いのほかマジメでしたな。仮面の男“V”がナイフで大立ち回りするときに、『マトリックス』シリーズの映像技術が使われて、これが娯楽要素を増しているようでね。すっかり楽しんできました。空気を切り裂く怪しく煌めくナイフと、拷問部屋で段々光を増していくナタリーポートマンの眼光が、対比しているようで。どんな女優さんになるのやら。クスリや奇行で、自ら出番を減らすなんてことのないよう願いたいものです。

2006年4月27日(木)
『欲の皮』とは面の皮のことです?

13001700まで、J院サン(板橋区前野町)でご詠歌。昨日のT寺サンのご詠歌と『桃白鳥(昔昔亭桃太郎さんと三遊亭白鳥さんの二人会ね)』が効いたのか、ヘンに元気でした。とはいえ、講習の出来はいつもどおり。

J院サンのご詠歌講に、新たに2人加わってくれました。加えて「見学させてください」というご奇特な方が1人。見学者1人を含め、3人のご詠歌の初心者とベテランさんへの講習は、当たり前のことですが、いつもとは違う脳ミソを使うようで、面白かったですな。ご詠歌を通じて仏教の魅力を伝える又とない機会ですから、萌…燃えますよねぇ。とはいえ、精一杯やるのでいつもどおりでしたけど。

帰りしな「最後のほうで楽しくなりました」と声をかけてもらいました。素直にうれしかったんですが、4時間近くやってのことですからねぇ。いつの日か「最後まで楽しかった」が頂きたいものですな。

2006年4月26日(水)
面白かったから許す

900に宗務所着。ここんとこ難産続きの『西光寺だより』。仏教用語の私的珍解説が書き始めたらアッという間にあがったので、勢いで巻頭のコラムに取り掛かったところ、意外にスンナリ骨格完成。後は肉付けしていくだけ、なんだけど、これからも長いのよ。人によりけりでしょうけども。1030から布教研究所の寄り合い。

14001600T寺さん(中野区江古田)でご詠歌。幾分馴染んできたからか、素で相対しちゃうことがここんとこ。こころを裸にして、講員さんとのぶつかり稽古は楽しいこと。前回から、新しく入ってくださった講員さんを、お寺の方が丁寧に個別指導してくださる。本来は新規講員さんをも巻き込んでの時間をつくらにゃいかんのですが。ふがいないですな。「さぁ、ご一緒に」と言われても、ぶつかり稽古はねぇ。

1900〜文京シビックホールで昔昔亭桃太郎さんと三遊亭白鳥さんの二人会『桃白鳥』。会場前に市野谷のご住職、N院との隣寺のTさんと韓国居酒屋で一杯。海鮮チジミは旨かったけども、ウドンがねぇ。ネ○の臭いがキツカッタ。でも噺は楽しかったっす。

2006年4月25日(火)
だから“オチつく”なのかなぁ

写経会(昼1300〜、夜1900〜)でした。今後連れの力を借りなきゃいけないときに備えて、手伝って貰う。連れ自身も、お盆あたりから読売文化センターで写経の講座を持つのだそうな。羨ましいぞい。

昼夜ともに何も考えずに喋り始める。今回は、どちらもオチがつけられた。何時からか、「オチがなきゃいけない」などという了見になっていて、これがなかなか。無理矢理オチをつけようとすると、かえってわざとらしい話しになっちゃってつまらなくなる。そんなときに出会えたのがカンニングI川さんとの話しがつい思い出しちゃう。

地元の離れがある中華料理屋さんで、仲間と打ち上げで痛飲したところ、宴半ばでもよおして手洗いに立ったそうな。離れの出入り口は、茶室の通用口仕立てで、頭をかなり下げないとぶつけてしまうらしい。気をつけていたものの、酔っていたこともあってシコタマ打ち付けたとか。数日経っても打ちつけたところを中心にした頭痛が消えない。
「怖くなったもんでね〜、病院に行って診てもらったんですわ」
「ワケのわからない痛さは、嫌な想像をしますしね、それで?
「そしたらね、何にもなかったんです」
「へっ?」
「何ともなかったんですわ」
「……(笑いすぎで声にならず)」
「頭蓋骨にヒビが…」などと想像していただけに、このオチにはやられました。自然に喋ったほうが面白いんだろう、などと今では思ってますから。人生を変えたオチですな。

2006年4月24日(月)
ストレス知らず

巣鴨の真性寺さんで、布教の勉強会。今回は最多の8名の有志が参加。♪北は群馬の高崎から〜南は高知の室戸岬(むろとざき)〜つくらぁ…ご遠方からもお越し頂きました。真性寺さんでのお弔いがあったので、午後から実施。1300から1600まで、みっちりやりました。

「友達の友達は皆友達だ、世界に広げよう友達の輪(『笑っていいとも!』で今もやってるんすかね?観てないもんでネ)」じゃないけれども、今日が初対面の方もいらしたので、午前中は持ち時間を決めて、自己紹介並びに近況報告にあてました。

同業者であるお坊さんに話しをするのも、それはそれで負荷がかかります。「話しの勉強をしよう」という坊さんの集まりで、しかも近況を報告するのだから、誰かしらから頂いてきたような話しは、通用しませんのでねぇ。内心をひけらかしでもしないと、ワタシなんぞは間が持たんのですな。

他人さまの前で話すことが楽しくなったのは、「胸のうちをさとられちゃ恥ずかしい」という了見が吹っ切れてからでしょうかね。モチロン村上正行さん(故人)との出会いがきっかけ。ざっくばらんに胸のうちをぶちまける村上さんに、コチラも遠慮のない物言いをするようになってましたから。

聞き手の心にある垣根を取り払いたいのであれば、先にコチラが垣根を取っ払うのが筋ってもんでしょう。僧侶として暮らしているなかで大切にしていることを遠慮なく吐露してきました。

お話しを聞いてくださった方の反応はというと、「また来ます」「次回はいつですか?」など概ね良好。ただ、ワタシでなく仲間の話しを聞いた方の、ですが。

2006年4月23日(日)
にわかサイバー

1000からN院のお檀家さんT家の葬儀。ご詠歌でお世話になっているT寺さん(中野区江古田)での護摩法要に参加するため、1300にご詠歌衆は集合(1310に到着しました)。帰りしなN院に寄って実家のG寺で19302100までご詠歌

N院住職から「火葬場までは御伴するように」とご配慮頂きましたがね、やはり「オイオイ間に合うのかよ〜」という一抹の不安は残りますわな。用事がなんであれ車で移動するのが常ですが、電車を選択しました。

814十日市場〜横浜(JR横浜線)、横浜〜堀の内(京急)。いやぁ電車って便利ですねぇ。乗っちゃえば、横須賀の先まで1時間ちょいで着いちゃうんだもの。930には打ち合わせにいらした葬儀屋さんに「この後、池袋の先の江古田にある東福寺さんのお手伝いに伺うので、1148の電車には必ず乗りたいのですが…」と申し出てました。

タクシーの運転手さんにご協力いただいて、1128堀の内〜横浜(京急)、横浜〜池袋(湘南新宿ライン)、池袋〜江古田(西武池袋)。乗り換えの確認をしつつ、到着時刻をT寺さんへ携帯電話のメールで行う。墨染めの衣で電話を取り扱う様子が、異様な雰囲気を醸しだしていたらしく、携帯のカメラで撮られてました。歴史と伝統を守る象徴のような存在の僧侶が、しきりに携帯電話をいじる。アンバランスと言えなくもないでしょうからね。“サイバー坊主”を満喫した次第。

池袋から江古田へ向かうときに、乗り換えに余裕がないうえ初めての西武池袋線。各駅電車のホームに停まっている電車が今にも発車しようと、アナウンスを流している。不安に駆られて、菅○きんサン似の女性をつかまえて
「あの〜この電車は江古田に停まりますか?」
「ええ、大丈夫ですよ。3つ目です。」

これじゃアベコベだよ、などと思いながら、携帯電話で乗り換えやらメールをしていたことを反芻。“サイバー坊主”30分で撤回。

2006年4月22日(土)
気のせいでしょうが

N院サンで仕事を終えて、牡丹咲き乱れる隣寺で習字。久しぶりでしたな。

細字で10文字を書くにつけても、一々の線がしっかりしなきゃ面白くない。「細かいから誤魔化せるべぇ」などとタカをくくっていたが、そんなことないんでよねぇ。先生と仲間の眼があると潜在的に“ええかっこしい”なのか、いつもより余計に集中力が増すような。

「お天道さまはお見通し」「仏さまはいつも見守ってくださる」などと人外の視線を意識して生活していたのも、集中力アップに役立てるためだったりして。

2006年4月21日(金)
夢のまた夢

1030から総本山資料の編集会議のため、900宗務所入り。『西光寺だより』、布教研究所で取り組んでいる『法要・儀式説戒集』、HPの原稿作成。なかなか『西光寺だより』が捗らないので、良い閃きが訪れないものかと『説戒集』に取り組んでみました。淡い期待も空しく、いずれも手付かずのまま90分を費やしてしまいましたが。某かを考えていた努力は、今日という日に刻まれたことと。

早めに終わったので実家のG寺に戻り、原稿作成を続行したものの、巻頭コラムはやり直すことにした。野口健さんの清掃登山を仏教で割ってみようとしたんだけども、うまく着地できないとふんだもんで。

その話材が面白く膨らむか否かの判断基準は、今のところ僅かばかりの経験に扇動される「勘」に依るしかないからなぁ。早いうちに私的な“話材選考基準”を会得したいものですな。

2006年4月20日(木)
タイムアタック

N院さんの隣寺での大般若会でした。経典をパラパラとアコーディオンのように一旦広げて閉じる(分かりにくいですな)転読(てんどく)を行う法要ですので、ビジュアル的にも興味深いんじゃないんですかね。もっとも、転読をすることで経典を実際に読誦したことと同じ行いとするのだから、単なる見た目の問題じゃありませんが。

法要が終えてから、応援に駆けつけた若者衆で一気に片付け開始。慣れてきたこともあり、4,5名の若手が、積極的に指示をもらってテキパキ動く。ものの30分で片付け終了。

指示を受けるまでもなく本堂の絨毯に掃除機をかけていたところ、それぞれの若手が、労力をムダにすることなく動いている。その様子を観て「ハテ、どっかで観たような?」と。すぐに連想できなかったので、諦めて作業続行。

お暇をして、駐車場へ向かう。後部座席に荷物を乗せて、運転席のシートに身体を沈めてから、「F1のピットインだ」と。

2006年4月18日(火)
インプットな1日

丸1日たっぷり時間が使えるので、900過ぎ〜1100まで西光寺で境内の草刈り。暑くなると、雑草との追いかけっこが始まり、草刈機の出番になるので、今日ぐらいは一人だけでやって、大いなる無力を感じようとね。というか、メモリースティックで、落語と浪曲を聴きたかったからだけども。

11001800まで本尊サンとしっぽり。おつとめ三昧でした。終えてみると、薫香で充満した本堂、半端だけれども幾分手の入った境内。何とも晴れがましい心地になりました。「お坊さんした!」というね。境内のみならず了見までも整えた心地がしました…気のせいですってば。

久しぶりにジョギングにでかけました。走り始めて間もなく、あまりの体の重さに辟易して、散歩に変更。道中メモリーステックで落語三昧。18002030まで。喬太郎さんと昇太さんを聴きつつ散歩。何とも贅沢でした。

食事を手早く済ませて、レイトショーで『ファイアーウォール』。それなりに面白かった。「ああ、このパターンね」という感じ。というか、ハリソン・フォード強すぎ。

2006年4月17日(月)
若いチカラ

1500〜関わってる本山資料の会合。「どのみち都内に出るんだし」と、例のごとく、通勤時間を短縮すべく、早めに都心入り。900前に宗務所で、『西光寺だより』やら布教研究所に提出する原稿やら、日記の更新ぶんやら…その他諸々。集中力がないわけじゃないんだろうけど、余程面白いか、差し迫った環境下にあるかしないと、発揮されないようで。暮らしの中にじゃ、其の片鱗すら見当たらないので、真性飽き性と自覚をしてはいるのですが。

原稿書きに飽きはじめたお昼頃、市野谷のご住職がいらっしゃいました。布教の最前線で活躍するであろう有志の講師として、です。1410過ぎに、教室へお邪魔しました。2人の話しを聴けただけでしたが、刺激になりました。

去年、紅葉の本山でカタイ話をしていたアカデミックSさんは、日常会話の延長線上にないと、日常生活に身を置いている方へ響く言葉とならないと感じられた様子。あれだけ口の端にのぼった仏教用語が、ゼロだもの。今後、冷たくも熱い話しがどのように進化していくのか、楽しみです。

新たに布教の道を歩み始めたNサン。去年の秋にあった友人の披露宴であって以来。それよか前になるけど、ご詠歌でお世話になってるJ院でお会いしているんだよね。そのときは、ドクトルTさんに引き合わせて貰ったんだっけか。“人前で話す”ことの経験を相当程度積んでるようで、聴きやすい。実践で弾けてくれると観た。

1500から、本山資料の見取り図について関係者集合。比較的スムーズに進み、無事終了。

2006年4月16日(日)
机上の空論

連れの友人が、川越で個展を開いているというので行ってきました。連れがパリに居た頃に知りあったんだとか。何年かぶりに連れと合ったんだか、昔話から近況報告へと会話を弾ませる様子を観ていると、モノを創りだす方特有のみずみずしい感性が滲み出ているようで、コチラも若返ったような(年上なんですがね)。役得というところでしょうか。

ねじをモチーフにした作品群は、素直に面白かったですねぇ。「ねじ観音」なんか、じんわり楽しさが伝わってくるというか。我を忘れて指差しで大笑いする可笑しさじゃなくて、思い出してニンマリしつつ他のことも冷静に考え事できるというかねぇ。遊び心を失わない大人が静かに楽しく工作してたら出来上がった雰囲気。

川越は、中学から高校にかけて全寮制の男子校とはいえ、何度と無く通学で使った駅。何とも懐かし…くなかったですねぇ。というのも、当時の記憶もおぼろげだし、駅の様子も変わっているみたいだし。彼是10年以上立ち寄ってもいないんだから無理もないか。「何なんだ、この雑踏は。町田みたいじゃんか」などと浦島太郎のように軽度の錯乱状態に陥りました。隣りで連れが「それを言ったら青葉台も凄いことになってるじゃない」と。青葉台(田園都市線のね)に、改札とバスロータリーしかなかった頃、学生として通ってらしい。久しぶりに青葉台へ来てみたら、「何なの、この駅ビルは。田町みたいじゃない」と軽度の錯乱に陥ったとか、陥らないとか。

1400過ぎに池袋へ戻り、TOUBUの地下二階にある『縁や』で遅めの昼食。久しぶりに海老風味の濃厚スープを堪能。こういったもののも、きっと静かに楽しみながら拵えたんだろか、などと。

一所懸命さが伝わっちゃうと重荷だし、手抜きか否かは、嫌というほどハッキリ伝わるみたいだし。適当に力を入れつつ力を抜いて…と頭で考えると難しいけども、「楽しんでやってる」ときは適度な力の入り加減のような。頭の中では、こんな結論に至りましたが、実践のほどは、どんなやら。

2006年4月15日(土)
笑い筍

お世話になっているお寺さんへ、掘った筍を配ってきました。今日お邪魔するお寺さんには、藪がない(というか、土が極楽寺ほど見えない)ので、「今朝がた父と掘ってきました」なんていうものを喜んでくださる。今日のぶりは、ワタシが掘ったんですが。

久しぶりにスコップ片手に藪へはいったものの、途中で「4件分でしょ、…一件5本ずつだとして、20本か」で家へ逆戻り。携帯ラジオかメモリースティックでもないと飽きてしまうもので。立川談笑さんの『ガマの油』に『反対俥』、柳家権太楼さんの『代書屋』に『くしゃみ講釈』を聴きながら、アッという間にノルマ達成。2時間ちょい掘り続けてたことになりますがねぇ、だから落語はやめられぬ。

筍掘り作業も中盤にさしかかろうと云う頃、父が来た(もっとも中盤だと伝えてくれたのは父です)。取り立てて手伝ってくれなかったので、「何しにきたんだろ」と、少しばかり不思議ではあったんですが。今になって父が来た理由が、分かりました。

一人で黙々と筍を堀り続ける次男坊がニヤニヤしてる。季節の変わり目とはいえ、さぞ心配だったことと。

2006年4月14日(金)
具体性

9001600、N院さんで平穏に一仕事。桜も若葉色が目立ちはじめて爽やかですな。もっとも花びらよりか、ガクの掃除のほうが達成感があるということにもよるんでしょうが。仕事が終え次第、宗務所へ行き、連れと待ち合わせ。本山の資料の件で打ち合わせがあるとのことでしたが、「来週月曜日に」という話になっていたようでしたな。

送り届けてから田町の眼鏡屋ヒラタさんへ。すっかり気に入りましてねぇ。ここ1,2週間で眼鏡を3本追加するほどの出来栄えなもんで。

1900から有楽町にあるニッポン放送イマジンタジオで、国本武春さんの会。そもそも観客を巻き込んでのステージは、異様な盛り上がりをみせると評判の芸人さんだけあってスゴイ会でしたな。
「それではですね、新しい歌をみんなで創って、一緒に歌ってみようじゃないかと…」
思わず「そんな無茶な」と声をかけたくなるような企画でしたが、出来ちゃいましたね。「こんな簡単に出来上がっちゃうのね」と思うほどスンナリ。といっても、テーマや歌詞、メロディにいたるまで、殆ど全部を国本さんが拵えたんですが。

歌詞候補の文句を観客が思いつくまま声を上げて国本さんへ伝える。「それはちょっと、伝わりにくいですねぇ」などと選別していくさまは、勉強になりましたねぇ。やはり聴く人がイメージできるかどうか、共感できるか否かなんだって。

2006年4月12日(水)
余韻

T福寺さん(中野区江古田)でご詠歌でした。道路も順調、咽喉も快調、アッという間の2時間。ここんとこ、ご詠歌の講習というと3/29J楽院さんで130017004時間でしょ、3/7の宗務所で10001500まで。昼食をはさんで4時間。2時間ぐらいが、明日のことを考えると消耗加減がちょうど良いんでしょうけど、もの足んないですな。ホント時間が経つのは早いもんで。

朝から炊事、選択、掃除三昧。本山案内の資料やら、とげぬき地蔵入り口にあるS寺さん、本山での布教実習の連絡をしていてアットいう間に出発時間。

時間が経つのマジで早すぎ。
明日2時から会計引継ぎ。

2006年4月11日(火)
0と1の隔たり

M蔵院さん(江戸川区鹿骨)でご詠歌三昧。それぞれ地元で奮闘中の若手教師を対象とした粗捜しの会。10:001600までみっちり。

ボチボチ『西光寺だより』を作らねば、などと気忙しくなってきました。頭の中で、「何か面白い話材はねぇがぁ」「使い減りしねぇアイデアはねぇがぁ」と一人なまはげだよ。ちょっとしたトランス(現実逃避)状態に突入し始めたということは、ぼちぼち脳ミソくんがテンパッテきたようです。
産みの苦しみを逃れるべく、映画を観まくるという、寺報作製の儀式が個人的に定着しましたな。「こんだけ遊んだんだから、寺報やろうよ、ねぇ」という負荷をかけて、カラカラに乾燥した想像力を絞り込んで、ホンの一滴が落ちるのを掬うべく準備を進める。といっても、連日のレイトショー、ビデオ観まくりで追い込んでいくのですが。

『サンダーストーム』
昨晩観たんですけどね、ある意味で感動的。「二番煎じの集大成」といった作品。『猿の惑星』と『ジュラシックパーク』、『ディアフタートゥモロー』に『タイムトラベル』をガラガラポンしたような内容。しかも、ベン・アフレック似(ベン・アフレックではない)の主人公を、「ハテ、どっかで観たような?」といった俳優さんが脇をかためてる。加えて、途中で予算が滞ったのか、CGを駆使していたのに突如として円谷チックな映像…。「果てしなくB級なの?」という、始まって間もなく抱いた期待に応えてくれました。「良く頑張った!」。

DOOM
火星、遺伝子変異、交信不通、そこへ肉体派の俳優(ザ・ロック)とくれば、エイリアン、ゾンビものでしょう〜。こちらも『エイリアン』シリーズと『バイオハザード1.2』と『スコーピオンキング』をごちゃ混ぜにしたような内容。『バイオハザード』が公開された時点で、この手の映画はネタ切れだと思ったんですがね、作ってきましたねぇ。新鮮な驚きがない分、だんだん大きくなる効果音と暗闇や死角から驚かせるように出現して観客をワーキャーさせようという、花やしきにもあるお化け屋敷の手法に、たっぷりのCG。頭の中を空にして楽しんできました(=頭の中を空にしても楽しめました)。

2006年4月10日(月)
見た目も内面でしょうから

10001600宗務所で、本山を案内するために拵える資料の編集会議。宗学研究所(宗教学の研究機関)から、O先生とH先生、布教研究所からY先輩、松戸Oサン、そしてワタシ。充実の6時間。
それにしても、OH両先生の指摘はことごとく面白かった。

久しぶりに、連れと三宿のお蕎麦屋さんへ。夜中しか行ったことなかったけれども、腹が空きすぎて笑い上戸になりはじめたんで、1800入店。当たり前だけども客層が違うのね。夜中はコンパの二次会らしき男女か、フリーター風情の女の子同士が多いかね。まだ幾分日中の余韻が残る頃は、会社帰りに寄ったと観える素面の同僚、親子連れ。ダッジバンを店に横付けして颯爽と入店し、蕎麦をたぐって出て行った普段着のおばちゃん一人。

2006年4月9日(日)
遅咲きのワル

N院さんで一仕事。巣鴨の地蔵通り商店街の主催、豊島区仏教会共催だか、とげぬき地蔵で知られる高岩寺さんで法要。N院の手伝いの者、ということでお稚児さんのお練り、花祭り法要に参加してきました。JR巣鴨駅のロータリーにお稚児さんと撮影の親御さん集合。80名のお稚児さんともなると、すごい人数になるのね。久々に人息で酔った。

巣鴨の商店街の旦那衆、地元の警察など多くの人手がかかってるので良いですねぇ、何がどうなっているのか正確に把握している人がいない感じで。それぞれの持ち場を担当する人間同士が、思いやりと機転を働かせているから、無事に済んでるんじゃないんですかねぇ。規模が大きくなれば、其れに関わる人手、準備期間も自ずと膨れ上がる。17号線を規制した国家権力の誘導でゆるゆるとお練り。
警察に保護されて、公衆の面前を歩いたわけですよ。こんなことってます日常に無いわな。

とてつもないワルをして捕縛されたけれども、大きなことをやり遂げ清々しい心持ち、などと妄想を膨らませた。袈裟を着けているのに。

2006年4月8日(土)
花祭り×2

1200〜極楽寺で花祭りでした。法要を終えて古今亭駒菊さんの余興。『権助魚』に南京玉簾。春風亭昇太さんの『権助魚』しか聴いたことなかったけど、相変わらず面白い噺です。南京玉簾は市野谷のご住職の口演を観たぐらい。お演るになる芸人さんは…林家彦いちさんぐらいしか知らない。「噺家たるもの玉簾が出来てナンボじゃ」なんて申し合わせがあるのかもしれませんが。

1700J院さん(板橋区前野町)で夜の花祭り。毎年、本堂で声明(節を付けて唱えるお経ね)のコンサートをしてから、篝火を焚いた駐車場の夜桜で花見酒でもどうぞ、という粋な催し。コチラのご住職さんが、頭に手拭いサングラス、で山伏装束、加えて法螺貝を吹きまくるという。もうソロソロ還暦じゃないだろか。そんなことを微塵も感じさせないカッコヨサ。

2006年4月7日(金)
ワタシにもあるんでしょうが…

10001500まで、宗務所でご詠歌。豊山派寺院の奥様方を対象にした、講習会の講師として張り切ってきました。去年の暮れにも一度やらせて頂いたのですが、その時は気の向くままに喋り散らかしたもので。金輪際そうした依頼は無いものと思っていました。そうした反省も含め、今回も思い切って喋り散ら…お喋りしてきました。ご詠歌しないときは、お喋り。喋ってないときはご詠歌。のべつ声を出しっ放し。さすがに消耗したのか疲れてはいますが、心地よいこと。

前回受講された奥さんもコチラのことを覚えていてくれたようで、お昼休みで二言三言。名古屋だけあって、法類(師弟関係のお仲間、とでも)のことを良くご存知だったり、長谷寺にいた頃お世話になったM先生の話題で盛り上がったり。おかげさまで有難いご縁を頂戴しました。

終えてからにぎわい座。落語連ちゃんだよ。「月2回まで」なんて縛りを設けないことには、ダメ人間になりそうですな、冗談抜きで。

三遊亭円丈『手紙無筆USA
英語が堪能なフリをしている旦那が、英文のFAXを読むように依頼されて、間抜けな応答をする滑稽噺。個人的に、新作落語には冗長な印象を持っていますが、磨きこまれていてスキッとしてて良い感じ。これが聴けただけで満足。
柳家喬太郎『寿司屋水滸伝』
さすがのマクラ、ネタ。言うことなし。いかがわしい雰囲気は、癖になりますな。
三遊亭円丈『居残り佐平次』
ネタが終わってから「円丈さん古典出来るじゃん」という変な空気が客席を包む。そりゃ基本ができなきゃ、応用できんでしょうから。格好良いですな。
対談(喬太郎さん、円丈さん)
中入りを終えて、お二人登場。円丈さんは、何やらプリントを持ってた。第一声が喬太郎さんの「中入りを終えて、閉演10分前ということで…」。ツカミはバッチリです。円丈さんは、時間の関係で、最後のネタの再構成に集中したい様子。それを観て「良いですねぇ師匠、“心ここに在らず”という感じが…」一同爆笑。
三遊亭円丈『肥辰御一代記』
あらすじをバーッと話してから本編。全部で15分もやっただろうか。コチラも洗練されていました。どうでもいいことを、視点を変えて眺めたり、何がしかのヒラメキで、論理を飛躍して魅力的なものに膨らます想像力の物凄さ。人間には無限の可能性が備わっているんですねぇ。こんなことをウ○コ噺で思い知らされました。

2006年4月6日(木)
趣味=余裕、だと思いたい

N院さんで一仕事。終えてから横浜のにぎわい座へ。以前に中野で観た『落語教育委員会(柳家喬太郎、三遊亭歌武蔵、柳家喜多八)』があるので、これは行かなきゃと。

しばらく控えていた落語を聴き始めました。1月からバタバタ続きでなかなか日程の折り合いがつかなかったんですが、ようやく注目の寄席、興行とのタイミングが合いはじめました。こうしたことに、星の巡り云々お感じになられる方もいらっしゃるかもしれませんが、個人的には単なる気持ちの問題というか。ハタと「日程の折り合いは付けるもの」を思い出してからですからねぇ。『東京かわら板』の日程表をチェックしてから、普段使いの手帳を眺める、といった具合。注目している噺家、芸人さんの口演があったら買っておいて、どうにも都合がつかない時は周りの方へ横流し。勿体無いんですが、「楽しんできました」なんて感想を聞くのも、オツでして。

前座、三遊亭歌ぶと『転失気』
そつなくこなしていらっしゃるようでした。噺家さん口調も堂にいったもの。首筋にまとわりつくような話し方が、何かに媚びるようでしたね。上手いんだけどね。
柳家喬太郎
押し入り先の女将さんが機転を利かせて間抜けな泥棒をやり込めるネタ。女形の演じ分けが相変わらず上手い。うっかりすると喬太郎さんが、媚を売る太った中年おばさんに見えてくる。面白かったっす。
三遊亭歌武蔵
安心して聴けるので何度か夢見心地に。ネタ覚えてないや。
柳家喜多八『棒だら』
中入り後、お待ちかね喜多八さん。柳家さん喬さんのCDで『棒だら』聴いただけなんだけど、面白いんだよねぇ。方言丸出しのお侍が、興に乗って歌いだす件なんか特に。酔っ払いの江戸っ子とそれを嗜める仲間、陽気な田舎侍、お店の仲居さん等々、きっちり演じ分けができてて、「ホ〜」と溜め息が出るような客席の雰囲気。仕種や口調で聞き手を納得させられちゃいました。ホント良いもん観た。

2006年4月5日(水)
天然付け焼刃

豊島区仏教会(超宗派)主催の花祭りに参加してきました。サンシャインの地下一階にある噴水広場は多くの人通りがあるので、イベント会場としてはちょっとした所のようですが、そうした場所で宗教色が濃いイベント(というか“まんま”ですわな)は、敬遠されがちにもかかわらずねぇ。サンシャインができる前からの催しだから、ということのようです。

超宗派だから、お坊さん方の袈裟も多様。他所のご宗旨の方とお会いできる希な機会なので、個人的には、観察しているだけでも楽しい。もっとも、一年ぶりにお会いする豊山派の先輩と情報交換に多くの時間を費やすのですが。

1週間前にN院住職から留守電で「事務局から、法螺貝を吹くようにお願いされたので、忘れずに持ってくるように」とそこはかとない負荷を掛けていただいておりました。「マヌケな法螺貝を聞かせるんじゃないよん、できれば」というね。

時間があるときに練習をしてはいたんですが、所詮付け焼刃。本番では、咽喉に毛を詰まらせた猫の喘ぎ声のようなヘッポコ法螺を、噴水広場一帯に響かせる始末。…張り切ったんですがねぇ、実力なんでしょうな。11:00集合、14:00法要、14:30余興、16:30解散。

新小岩chippyでの声明ライブに行ってきました。先月のライブはお四国のお遍路さんでお休みしたので、何時にも増して楽しめました。デジュリドゥとの共演が常ですが、今回はデジュリドゥ休演。その代わりに節談説教に三味線やお鈴などの鳴り物をつけ、「戯曲説法」と銘打って活躍しているSサンが参加。説法の脚本、演奏、語り、全てを企画し実現するSさん。傑出した創造者ともいえるでしょうかね。豊かな才能に触れて、刺激と元気を頂けました。18:00集合、20:0023:00出演、24:00解散。今日も良い一日でしたな。

2006年4月4日(火)
要精進

宗派で頒布する総本山に纏わる資料作りに携わり半年ばかり。いよいよ原稿づくりも大詰めで、境内見取り図を作成する編集員(連れなんですがね)と総本山へ調査に行ってきました。10:0015:00まで、職員さんに映像資料に借りたり、境内散策したりで歩きどうしも気にならず。

山間にある総本山の桜は、首都圏と比べると遅い様子。聞くと、一昨昨日と一昨日は雪続き、昨日は雹が降ったそうな。桜の花見は、もう少しで盛り、の頃合いが好きなので、良い時期に総本山へお参りできました。温暖化の影響か、ここんとこ牡丹の盛りをゴールデンウィーク前に迎えてるので、この分でいくと、牡丹の見頃は、どんぴしゃかもしれませんな。

噺家サンの何方かが、「絶頂期を迎えると後は下る一方」などと、仰ってた。栄枯盛衰という言葉のとおり、盛りを迎えたものは遅かれ早かれ衰えの兆しを露わにする。桜にも同じことが当てはまるわけで。盛りの頃は、見事だけれども…という。

衰えるさまを見たくもないし感じたくも無いから、桜の花見は、盛りの少し前の頃合が好きなのか、というと、そんな理由でもないんですな。…花びらの掃除がね、厄介なもんで。

2006年4月1日(土)
其れは其れ

9:0016:00南蔵院サンで一仕事。車窓からとはいえ、往復で結構お花見ができるもんで、「役得」などと。ワイワイ楽しげにやっている花見客を見ると、それはそれで羨ましいわけで。

17:00〜あいだみつを美術館に行ってきました。老若男女織り交ぜて多数の来場者。17:30閉館ということで駆け足で鑑賞して、記念グッズを取り揃えた売店へ。講演を録音したんだかのCD3枚ゲットしてまいりました。

温かみのある字体で綴られた含蓄ある言葉に、思わず佇むカップル。井戸底のスクリーンが様子良く変化していく仕掛けを覗き込んで、同世代の両親にアレコレと質問をぶつける3歳ぐらいの子供。作品鑑賞をしながら、流されている相田みつをさんの肉声にジッと耳を傾けているかのような中年女性。ご来場の皆さんはそれぞれに感動を覚えられたようです。

ワタシ?そうねぇ「人の為と書いて偽りと読むんだよなぁ」という自省、自戒の言葉は、確かにグサリと来る言葉ですが、それ以上と思える言葉を頂いてますからねぇ。

村上正行さん曰く、
「とにかく相手のことだけ考えてりゃいいんです」
「無い頭は使わないほうがマシ」
先代住職曰く
「下手な考え休むに似たり」
好き放題気ままに振舞っていい、ということではなくってね、相田さんの仰ってることを踏まえてのスタンスですが

自分も自分が分からないんだよなぁ
ごうじゅん