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この物語を紹介する時はだいたいこのように説明されます。
『ある日突然神様になってしまった女子中学生とその友人や神様、モノノケたちが織りなすハートフルコメディ』

その通りなのだけど、もう少し修正すると『女子中学生がある日突然神様になってしまう世界の物語』といった方が良いかもしれません。自分の体験からすると未見の方は後者だと思って見てみると良いと思います。

さもないとゆりえはなぜ神様に?何の神様なの?ということがずっと引っかかり続けることになるかも知れません


DVD版はTV放映時に尺の関係で放映できなかった部分が入っていて、TVから入った人には毎回特典映像が付けられているようなもので、ありがたいものでした。

あと、オーディオコメンタリーで全話に参加している倉田・舛成両氏のやりとりが漫才コンビのような趣があって面白い。個人的には視聴するときはコメンタリーを選択していることが多いです。

※放送日はテレビ朝日のものです。

2005/06/28 第1回 第1話 「青春のいじわる」(26m28s)

瀬戸内にある街、日の出町に住む中学二年生の一橋ゆりえはある日、神様になってしまった。でも自分が何の神様かわからない。 クラスメートの四条光恵は本気にしてくれないが、それを聞きつけた三枝祀はおおいに関心を示す。 祀はすぐにゆりえを学校の屋上に連れ出し、何の神様か調べようとする。初夏の太陽の照りつける中、 ゆりえは屋上で跳んだりはねたり叫んだりさせられる。 屋上の一角にはゆりえがひそかに思いを寄せている書道部の二宮健児が書にうちこんでいた。 ゆりえは健児への想いがとどけと祀におだてられて練習に励む。 放課後は祀の家、来福神社にも連れてゆかれて儀式を受けるが何の神様かはわからない。 半日の間引き回されたゆりえはへとへとになって帰宅し、ぐったりして寝てしまう。 しかしその日の夕方のテレビに流れたニュースをみてゆりえは仰天することに…。

昨今の番組とは一線を画して時間の流れ方が実にゆったりしている。昔の古い日本映画のテンポに近いかもしれない。そこに緻密な美術と丁寧な演出、アコースティックの音楽で知らず知らず引き込まれてしまう。

何の説明もないので途中まで気付かないのだけれど、ゆりえがとる電話が黒電話だったのでびっくり。実は約20年前、1980年代半ば頃が舞台だったのだ。

第一回ということで同じ舛成・倉田両氏の手がけた「R.O.D.The TV」のようにスペクタクルで物語は展開する。ゆりえの神通力で引き起こしたのはなんと台風。しかもゆりえの顔をしているので逃げも隠れもできない。気象庁がすでに『ゆりえ』と名づけていて、ゆりえが神様になったと同時に実はこの世界の方も変わってることが分かる。

ゆりえは神様になった。でもゆりえ自身は何も変わってはいなかった。で、世間の受け止め方はというと、世界の方も変わったので、これまた平然と受け止めていた。ゆりえちゃん、神様になったんだって?と気軽に声をかけてくれるし、その一方でクラスメートはちゃっかり神頼みをしてくる。ゆりえはそれに対して叫ぶ。「神様だって大変なんだ〜」

外国のサイトではGoddesと書かれていたのでおや?と思ったのですが、そういえば「神さま」と「女神さま」ではだいぶ語感もイメージも違う。と、いうよりも自分の中でゆりえ様のイメージで「神さま」の語感が変わった気がする。うむ。


DVDとTVの主な違い>>

祀がみこを紹介するシーン / 光恵がゆりえを自宅に送る / エンディングあり


2005/07/05 第2回 第2話 「神様お願い」(27m01s)

神様になったゆりえだったが、学校でのクラスメートや先生たちの彼女に対する扱いはそれまでと何ら変わらなかった。 これにたいそう不服で、ゆりえの神様ぶりをアピールするために ゆりえ祭りを催すことにした祀は来福神社の祭神八島様にゆりえを引き合わせ、アドバイスを受けようとした。 しかし、八島様は三ヶ月前から家出していた。祀の妹のみこは宮司である父が傷つくことを心配してそのことを言い出せずにいたのだ。 驚いた祀たちは手分けして 街中の神様やモノノケたちに八島様の消息を尋ねて回る。そのうち神様が集まる場所があるという 話をききつけ、ゆりえが一人で神様の国に八島様を探しにゆくことになる。

八島様。いつから来復神社に祀られているのかわからないが、神さまとしてはゆりえよりずっと先輩だけどだめな人である。

ゆりえが何の神様かははっきり言葉にしていないものの、今回でほぼ明らかにされている。

最初の頃の健児は声のトーンも低く、ぶっきらぼうでより変わり者風だった。後のゆりえとの交流でだんだん変化してゆくのだけどこうも変わったかと驚かされる。

オンエア版では祀と光恵が角突き合わせているのがやや唐突な感じがあったが、祀が一話でみこに光恵を紹介するときにおまけ扱いしてたときにすでに始まっていたのがわかる。

みこの「八島様、いまでもお姉ちゃんのことを…」という伏線を示すセリフ、オンエア版ではまったくスルーされてしまう。


DVDとTVの主な違い>>

オープニングが正規版に / 冒頭の授業シーン / 街に溢れる物の怪たち / 神様の国の渡し場のシーン / 愚痴るVHDの神様


2005/07/12 第3回 第3話 「そんなつもりじゃなかったのに」(24m35s)

ゆりえの飼い猫タマがいなくなった。心配するゆりえだったが、その一方で学校で恒例の“ゆりえのお悩み相談室”に寄せられる話題に お金に関する相談が急に増えていた。八島様に相談すると、貧乏神がこの日の出町に接近しているためだとわかる。貧乏神の厄に対抗するために 街中に福を蒔いて廻るゆりえたちだったが、その努力にも関わらずある晩ついに貧乏神が入り込んでしまう。たちまち不景気のどん底に 陥る日の出町。懸命に貧乏神の所在を探すゆりえたち。その時行方不明だったタマが姿を現した…!

祀の八島様の扱いがほとんど子分並。それでも神さまとしての最低限の礼儀として、この後の話でも丁寧語を決して崩さないのには感心する(でも後頭部にチョップしたり、襟首つかんで締め上げたりする。こんな扱いされて普通は惚れることはないよね…)。

実際の尾道の商店街を歩いたときの印象が実は『び、貧ちゃんが来ている…』だったのはあまり大きな声では言いたくない。


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ゲームをする章吉 / 貧乏神の到達を知って驚く八島様 荒れる祀


前回までと打って変わって無口になったことに突っ込まれる舛成監督。

MAKO、動物は苦手と告白。

2005/07/26 第4回 第4話 「地球の危機」(26m03s)

神様ゆりえへのお願いが少しずつ増え、願い事集配チーム「しやわせ」も配属されてきたある日、とんでもないものが舞い込んだ。 その願い事は総理大臣からで、なんと国会議事堂の前に宇宙船が着陸し乗っていた火星人が捕らえられたのだ。 総理はゆりえに火星人が地球にやってきた目的を確かめて欲しいというのだ。困惑するゆりえだったが、 チーム「しやわせ」の励ましもあってなんとか意思を通じることに成功した。しかし総理はゆりえには思いもよらない思惑を抱いていた。

はじめてみた感想は『なんじゃあこりゃあ!』

地域密着型のほのぼのコメディーを続けて行くのかと思っていたら、いきなり宇宙スケールのお話に。なんだか急に凧の糸が切れてとんでもないとこへ飛んでいってしまったような感じがしましたが、こういうのもありだと思って見直せばなかなか良い話だ。

火星人ちゃん登場。いまどき(あ、20年前だからいいのか)ありかというぐらい乙女チックなキャラクター(でも姿はおもいきり伝統的な火星人)。人間じゃないからかえってこういう絵に描いたような乙女キャラが描けるのだろう(8話のタイラーのような男っぽい奴も同じ)。

総理大臣はちゃんとこの時代の浮沈空母発言のあの人がモデル。札束を差し出した後で「きれいなお金だよ」と聞かれもしないのに付け加える。かえって怪しい。

ゆりえの乗る飛行機がどんな機体か分からなかったが、今は亡き「プロジェクト]」でおなじみのYS−11だ。 地元の人の間ではゆりえ=神様は一夜にして浸透していたが、政府関係者の間では気象庁の見解が根拠になっているらしい。


DVDとTVの主な違い>>

冒頭、東京行きの機内の様子 / ヘリコプターに乗るゆりえ / 総理大臣との面会 / 火星人の暮らし(遠足?)


監督から火星人ちゃんの円盤のゼラチン質の正体が明かされる。

2005/08/02 第5回 第5話 「ひとりぼっちは嫌い」(25m40s)

ゆりえがいつものお悩み相談室でクラスメートの悩みを聞いている最中に倒れてしまった。風邪で熱を出したゆりえはそのまま帰宅して しばらく学校を休む。ゆりえの弟章吉は同じクラスのみこに頼み、来福神社に無病息災のお守りをもらいにゆく。 昼間から自分の部屋で一人寝ているゆりえは光恵や祀、学校のことが気になる。そうしているとゆりえの魂が身体を抜け出し漂いだしてしまった。 驚いたゆりえだったがすぐにこれは便利と喜び、タマがとめるのも聞かず街に飛び出していった。

第4回までと異なりスペクタクルな出来事は何も起きない。ただ風邪をひいて休んでいる時の所在のなさがこつこつと描かれる。

個人的にジョンの飼い主が気に入っているのだけど、何者なのかさっぱりわからない。う〜む、気になる。説明なさ過ぎるのも やはり困るもの。

ネグリジェ姿の少女が町の中をふわふわと歩き回る。昼間なのでのどかな光景だが、 これが夜中にクスクス笑いながらやられた日には私らぐらいの世代にはぞっとする光景を思い起こさせるのだ。


DVDとTVの主な違い>>

一橋家の近所の午後の風景


伊藤美紀が不二家のプリンの話で盛り上がる。 独り世代の離れたMAKO、半ばおいてけぼり状態。「ゆりえちゃんって平民なんですか?」発言。

2005/08/09 第6回 第6話 「小さな決心」(24m40s)

祀の発案で開催した女子限定恋のお悩み相談室は大いに盛り上がっていた。自分が未経験の相談内容ばかりでたじたじのゆりえの前に一人の一年生、能登きよみがやってきた。彼女は二年生の男子に一目ぼれし、学年が違うために合う機会がつかめない彼とどうやって付き合えばよいのか悩んでいた。その相手はなんとよりにもよってゆりえも想いを寄せる健児だった。しかもゆりえはきよみのペースに巻き込まれてうっかり書道部への入部を勧めてしまった。素晴らしいアイディアと大喜びのきよみを見てゆりえは自分も書道部に入ると言い出す…!!

健児をめぐってライバル登場。こうなっては神さまの立場を守って指をくわえて見ているわけにゆかず、熾烈な(?)恋のバトルを展開するゆりえ。でも、そこかしこに人の良さがにじみ出てしまう。

健児が変にテンションがあがっていきなり校庭をランニングしたり目隠し書道の特訓などと妙な行動に走る。

ジョンの飼い主&ジョン再登場。やっぱりなにもわからない。


DVDとTVの主な違い>>

冒頭、期末試験の成績発表シーン /


コメンタリーの録音日は夏のコミケ初日らしい。『爆裂ハートフルコメディ』というラジオCMなどで流れていたキャッチコピーは 監督の意向にそぐわなかったことを明かす。

2005/08/23 第7回 第7話 「太陽の恋人たち」(26m50s)

夏休みが始まって海水浴に繰り出したゆりえたち三人だったが、あまりの混雑ぶりに悲鳴をあげていた。 そこで今では人気がなくなった古い海水浴場に向かうとそちらには誰もいない。思い切り羽根を伸ばす三人は 「はまかぜ」という無人の海の家の中で古い写真やこの場所に人が大勢いた時代に遺された物に触れる。 その夜、神様たちの新人歓迎会に呼ばれたゆりえはあの「はまかぜ」の神様たちが写真に写っていた 青年と少女のその後を知りたがっていることを知る。そこでゆりえはあの浜辺に思い出を持つ人々にメッセージを送った。

オンエア版は場面同士のつながりがあまりよくなく、散漫な話だという印象でしたが、DVD版を観ると実はつなぎのシーンが かなり切られていたためだと分かる。この話だけでなくDVD版通してゆりえは章吉に対して態度がデカイことが明らかになる。

ひと時の祝宴を終え、壁に何枚かの真新しい写真を加えて再び無人の廃墟に戻る「はまかぜ」。一抹の寂しさの残るラスト。


DVDとTVの主な違い>>

冒頭、章吉をパシるゆりえ / 夜、家を抜け出し神様休息センターの入り口に向かうゆりえとイノシカチョウ / 神様の国の渡し場のシーン / ラストの写真に写っていたとおる兄ちゃん


2005/11/23(DVDリリース) 第8話 「野生時代」(23m25s)

夏休みの日の出町に異変が起きていた。猫たちが集団で魚屋を襲い商品を強奪するという事件が続発していたのだ。 タマも様子がおかしく、その夜家を出たところを尾行したゆりえが見たのは、古い造船所跡に集まり二本足で歩く猫の群れだった。猫に変身して監視の目をかわしたゆりえはタマと再会する。

そこは猫の王国・キャットワールドだった。リーダー猫・タイラーは猫たちの独立を目指して人間との対決も辞さない構えでいたのだ。タイラーの考えに反対するタマはゆりえと共に猫のリーダーの座をかけてタッグ・マッチに臨むことに!!

未放映話第一弾。タマ、初の主演話。火星人ちゃん、戦艦大和に並ぶ3大バラエティー巨編?石原裕次郎か赤木圭一郎かという世界。でもゆりえがすっかり脇役にまわっているのでちょっと物足りない。

それにしてもゲストのタイラーが渋い。猫とは思えないカッコよさ。火星人ちゃんのところでも触れたように、姿が猫だからだ。人間の2枚目とかではどうしてもお笑いじみてきてしまう。



2005/08/30 第8回 第9話 「時の河を超えて」(26m09s)

健児がバイトで仕事を手伝っている大工の源さんが、ある日屋根から落ちて怪我をしてしまった。健児と共に見舞いに行った ゆりえたちは源さんが戦争中、戦艦大和に乗っていたころの思い出を今も大切にしていることを知る。それと同時にゆりえを訪ねて漁船のモノノケ、三つ葉丸がやってきた。ゆりえは三つ葉丸から海底に沈む大和が自分の生まれた呉の港に帰りたがっていることを知らされる。

もしもし、やまとさんですか。はい、こちら大和です。

う〜む、なんだかある意味衝撃的な会話。しゃべる戦艦大和。企画:尾道市観光課かと(笑)。 どう見ても時事ネタにしか見えないのだけれど、オーディオコメンタリーの舛成監督の言によれば、呉市に近いというので思いついただけだったという。戦艦大和や零戦について常識に近い形で接していた末期の世代の発想か。海底に沈む戦艦大和が復活して…というシチュエーションは宇宙戦艦ヤマトをはじめいろいろあるけど、人格を持ったキャラクターとして登場するのは珍しいのではないか。(もっともあの芥川龍之介も軍艦を主人公にした小説を書いているぐらいだから、誰かがどこかでやっていたかもしれない)


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三つ葉丸が語るゆりえを訪ねたいきさつ / 大和さんの作画リフレッシュ


2005/09/06 第9回 第10話 「君に決定」(24m46s)

ゆりえは祀によって有無をいわさず生徒会長選挙に立候補させられてしまった。しぶっていたゆりえだが、健児へのアピールにもなるとおだてられてその気にさせられる。しかし、これに激しく反発したのが現生徒会書記で次期生徒会長の座を狙っていた西村受だった。 こうして空前の神様と人による選挙戦が行われることに!

クライマックスの応援演説のシーン、ゆりえと付き合いの長い光恵だからこそ、彼女を祀の謀略(?)から解放してくれたのだけど、確実に祀と光恵の間の信頼も増しているのも見せてくれたいい場面だった。光恵ってなにか変な属性を付与されているけど、普通にいい娘じゃないのかな?峯香織はフラストレーションがたまるような発言していたけれど。


DVDとTVの主な違い>>

祀たちの選挙運動の様子 / それを受が新聞部を引き込んで監視する / 祀vs受の対決第一ラウンド


2006/1/22(DVDリリース) 第11話 「恋は行方不明」(30m07s)

章吉とみこが朝から学校に姿を見せない。電車に乗った二人の姿が目撃されたことから、駆け落ちしたのでは?という憶測が流れて関係者の間に動揺が広がる。 一橋家と三枝家は学校に集まって二人の消息が届くのを待つ。しかし何の情報もなく、徒に時間が過ぎる。やはり警察に捜索願をだすしかないと思われたとき、 光恵の身体を借りた八島様が一同の前に現れた。八島様は事を大きくするとみこがかえって傷つくと身内だけで探すことを提案する。 そこでゆりえが力を発揮して二人の居場所を見つけ出そうとする。

だって、八島様はお姉ちゃんを好きなんだもん

このもろネタばらしの台詞がDVDケース裏に堂々と書かれていて仰天させられた。おい、ばらすなよ。
結局そう思っているのはみこ一人なのが切ない。

ブランコのシーン、切ない…。ベタだけど思い切りくるシーン。男の身としては思わず章吉、いけ!いくんだ!と声援したくなった。それにしても互いの気持ちに気が付かない、片思いの連鎖関係ですが、これだけの騒ぎでも八島様はみこの気持ちに気付いた様子が全くない。いろいろみこや祀に気を配っているのだけど、肝心のとこは気づかない。やっぱり鈍い神さま(ひと)だ。

午前中から街をうろつく章吉とみこに注がれる周囲の大人の目が厳しい。昔は大人の世界と子供の世界の関係はああっだけど今はなあ…。



みこが嫌われるのではないかとしきりと気にする野中藍

2005/09/13 第10回 第12話 「ふしぎなぼうけん」(26m30s)

季節は10月、神無月が近づいた。日本中の神様が集まる神様コンベンションに参加するため、ゆりえはその間だけ出雲の中学校に転校することになった。 土地柄神様を敬うことに熱心なため、ゆりえは故郷では経験したこともないもてなしを受ける。 そして学校を挙げての神様扱いに次第に疎外感をつのらせてゆく。 神様と転校生の二足のわらじはゆりえにはこたえ、中間試験を機についにホームシックになってしまう。 そんな傷心のゆりえに声をかけてきたのはツアー中の弁天様だった。

異郷の地で居場所を得られない引っ込み思案のゆりえ様。でも出雲の生徒たちも決して疎外しているわけではなく、まず神様として接しなければと思っているので互いになかなか打ち解けられない。最近の中学生が見たらこういうクラスの様子はどう見えるのだろう。いかにもアニメくさい絵空事に見えるのだろうか。

弁天様、ポスターなどの絵姿でない生身(アニメで生身とはいかがなものか)での一回きりの出演で大いに存在感を発揮。


DVDとTVの主な違い>>

昼休み、購買部にパンを買いに行くゆりえ / ア○タ似のモブ / 神コン会場で八島様、貧ちゃんと三人で話をするゆりえ


ただのアニメファンと化して熱狂するアニメ会。それに手をつけられない様子の舛成、倉田両氏。コメンタリーとしては失敗という評価もあるようだけど、 場面々々の反応の速さはむしろありがたいものがあった。このコメンタリーに参加するスタッフ、なかなかディテールについて語ってくれないので その辺の不満はむしろ代弁してくれていたと思うけど、どうでしょう。

2006/2/22(DVDリリース) 第13話 「やりたい放題」(24m44s)

クリスマスが近づき、商店街は掻き入れ時でにぎわっていた。街中がクリスマス気分の中、これを苦りきった顔でみていたのが祀だった。 当然のことながらこの時期は来福神社は閑散としてしまうのだが、彼女はこれが我慢ならない。そこでこれに対抗してゆりえ様感謝祭を催すことにする。 しぶるゆりえや光恵を強引に引っ張って宣伝活動に邁進する祀。なりふりかまわないそのやり方についに商店街から営業妨害だと抗議をくらってしまう。

みどころ1。第11話に引き続き三枝一家の親子関係。後半のかみちゅ!はクライマックスは派手な事件ではなく、こういう親子や友人同士のの機微とかいうものになっている。なんでもないようで実は今あまり見られなくなりつつあるそういうものがかえってじんとくる。

みどころ2。光恵と八島様の初絡み。体を乗っ取られっぱなしだった光恵がついに憤懣をぶつける。


…薬用震電改。
薬用紫電改ってまだあったのか。



一同、MAKOのガッツや上達ぶりを高く評価。

2005/09/20 第11回 第14話 「夢色のメッセージ」(25m46s)

ゆりえが目を覚ますとそこはコタツの中だった。正月三が日に来福神社で大忙しでくたびれていたゆりえはコタツから出るのが面倒で、朝食もタマに 運ばせてぐうたらしている。章吉が通りかかるとみこをネタに手足として使おうとし、テレビを点けるにも丸めた新聞を伸ばして なんとかしようとしている。そして届いた年賀状をみてみると友達や総理大臣をはじめさまざまなところから届いていたが、 心待ちにしていた健児からのものはない。祀と光恵のところには届いていたことを知ってゆりえはショックを受ける。

『かみちゅ!』で到達したひとつの境地(?)。最初から最後までドラマらしいことが何も起きない。ひたすらコタツでゴロゴロするだけ。コタツの周りに展開するだらだらした空間をこうも綿密に描いた作品はそうはないだろう。

新聞の日付が1984年1月なのが見て取れる。これを信じればこの物語は1983年7月ごろから1984年3月にかけての出来事だったわけだ。

年賀状に一橋家の住所が日出町向島5丁目となっているけれど、モデルになったと思われる向島町向島には5丁目はない。 しかし、それに近い2丁目や6丁目は地形から推測される一橋家に近いような気がする。


DVDとTVの主な違い>>

よだれをたらしながら目を覚ましたゆりえを写真にとる賢吉パパ / 光恵からの電話を受け取る茜ママ


2005/09/27 第12回 第15話 「ちいさな一歩で」(28m15s)

バレンタインデーがやってくる。この日こそは健児に想いを告白するのだと決意して準備にいそしむゆりえ。 しかし、当日になって肝心かなめのプレゼントを家に置いてきてしまう。しかもこの日の健児は放課後からアルバイトがあるので 告白するチャンスは昼休みしか残されていない。困惑するゆりえを見て、 光恵はゆりえの脚で自転車を漕いでも昼休み中には間に合わないと、自分が取りにゆくと言う。 クラスメート達もその間にそれとなくゆりえの話題をして健児の注意を引く役を買ってくれる。

ゆりえはみんなが自分たちにとっても大事な日になぜそこまでしてくれるのかといぶかるが、 みんなは日頃ゆりえが自分たちのために相談に乗ってくれていたのに恩返しするときが来たと思っていたのだ。 光恵が自転車を飛ばし、タマとの連携プレーでなんとかプレゼントはゆりえの手に渡った。屋上の書道部部室に上がり健児に歩み寄るゆりえ。 全校生徒が見守る中、ゆりえはついに健児に想いを告げる…。

同じ告白でも姉弟で文字通り明暗が分かれる。最初気が付かなかったけれど、章吉とみこも周囲といっしょに拍手をしていた。だって作画が…

とりあえずハッピーエンドなのだけど、観終わった後でこの変わり者の二人のカップルってどう?とつい思ってしまった。 なんだか先行き心配してしまうのだけど…。


DVDとTVの主な違い>>

卒業後の将来について語る祀、光恵そしてゆりえ / 鍋をつつく一橋家 / チョコをもらえると喜ぶイノシカチョウ / みこにチョコをもらう章吉


深夜3時にコメンタリーを録音。かみちゅ!オンリー即売会の翌日らしい。

2006/3/29(DVDリリース) 第16話 「ほらね、春が来た」(30m54s)

春休みのある日、ゆりえたちは来福神社に集まって大掃除を始めた。その手伝いに健児も呼ばれる。 実は祀が、告白はしたもののそれ以来ほとんど進展のない二人の関係に配慮していたのだ。 毛筆には相変わらず夢中になるものの、ゆりえをどう思っているのかわからない健児。 そんなとき犬が筆をくわえて走り去ったことから健児と自転車を二人乗りして街を駆け回る羽目になるゆりえ。 やっと二人きりになってゆりえは…。

あ〜あ終ってしまった。
アニメの最終回のラストシーン見てそう思ったのも何年ぶりだろう。一話がゆりえ様の顔のフェードインで始まり、最終回がおなじくゆりえ様の顔のフェードアウトで終る。

夢色のメッセージと同様に何も起きない。この回のテーマはもはやゆりえと健児の関係とかではなく、ゆりえ、祀、光恵、もちろん健児やタマ=貧ちゃん、八島様その他もろもろの人々、神様、モノノケらが日の出町を背景に醸し出す日常生活そのものだ。まあ、テーマというよりももっと彼らを見ていたい、というのが主眼と思っていていいと思う。かみちゅ!の第二期、見ることができるものなら見てみたいですねえ。



曰く「ゆりえが何の神様か明かされる話ですな。」などという冗談を飛ばすほど最後までそれを期待した人が多かった、ということか。

ビールを飲みながらコメントする一同。

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