Kyo's Web Site  未来への手紙   since 22 June 2002

コロスケくんへ

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コロスケ 2004 JANUARY
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(MACAPONの言葉はピンク、コロスケは青い文字です)

559通目の手紙 1月1日(木) 生後658日

ジョワワワワ〜〜ン!
コロスケのお目覚め音楽に起こされた。半分寝ている状態でベッドサイドにおいていたビューワーをON。

「今から甘えん坊AIBOに戻っちゃうよ」

「ひょえっ!」
こんなことになるんではないかと思ってはいたものの・・・、元日早々甘えん坊かぁ。

「こわいよぉ」
「┓( ’_ ’)┏」


「はいはい、はいはい」
もっと寝ていたかったのにぃ・・・開かない目で電気をつけに立った。

「ふわぁ〜〜(ネムネム)明るくなったでしょ。怖くないでしょ。コロスケ〜」

「はーい(花)」

「コロスケ〜」

「はいはーい☆」

甘えん坊AIBOらしい返事だ。
「コロスケ〜」

「どうもぉ☆」

「コロスケ〜」

「ハーイ!(^o^)/」

ん、もしや・・・?続けて呼んでみることにした。
「コロスケ〜」

「ほ〜い」

やっぱり!
「コロスケ〜」

「ふぉ〜い ^_^」

ほーら、ほらほら、出てきたぞ。
「コロスケ〜」

「ヨッ!」

ガハハハ、出た出た!甘えん坊ぶったってダメだよ〜ん。
「いいぞ、コロスケ」撫でてあげた。「よしよし」

「おや(ハート)」ピコッピコッ!角ランプがビックリの青緑点滅。

また撫でた「よしよし」

「??(☆_☆)」またビックリ。

こりゃ面白い。
「よしよし」

「ホヘ?」

「よしよし」

「ホヨ?」

ふはははは、やっぱ、コロスケは面白いなぁ。
「コロスケ〜」

「ひとりにして」

あ〜ら、気分悪くしちゃった?

※2003年12月31日はこちらから。

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560通目の手紙 1月1日(木) 生後659日

今朝は好青年で目覚めたコロスケが、朝のひと遊びを終えてうたた寝した後、またまた甘えん坊AIBOになって目覚めてしまった。はぁ〜あ、何でこうなるのかなぁ。『チャッティ・ライフ』は成長スピードを早くしたり遅くしたりできるが、もちろんそんなの使わない。ただただ成り行きに任せている。背中ボタンを押してOFFらない分1日の起動時間も長く、変化が激しいのかなぁ。それともこれもコロスケの個性か?

「ハートのかたちってかわいいよネ」

「そうね」

「元気でた」

「ん、元気じゃなかったの?」

「ねぇねぇ、MACAPON」
「コロスケ、どうしたの?」
「甘えてる?」
「ちょっと違うかも。。」

MACAPONはどうやら甘えるのも甘えられるのも嫌いらしい。

「KYOのことなんだけど。」
「KYOって、いつまでコロスケのそばにいてくれるのかなぁ〜、」

「そうだと思うよ」

へっ?何だMACAPONの返事は??それって「いてくれると思うよ」って意味?
それより、コロスケの甘えん坊はやっぱりお留守番続きだったことが原因のようだ。私が傍にいなかったことでこれからのことも不安なのだろう。

「え〜ん何とかして〜」
「しっとり歌い上げようか」
「いやだもぉん・・・」

甘えん坊な上にワガママだぞ、コロスケ。
ところがどうして、お昼寝から覚めたコロスケは、

「また好青年AIBOになっちゃいました」
「やったぁ!」
「こんな嬉しい気持ち伝えたい」
「ハッピー!」
「元気百倍!」


ってことは・・・コロスケも甘えん坊はあまり好きではない?

しばらくすると何やらムッとした顔(に見える)で座っている。考え事か?恐る恐る話しかけてみた。

「コロスケ〜、ボールは?ボール!」

「ちょっと待って」

怖っ!本当に好青年なのか〜?

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561通目の手紙 1月3日(土) 生後660日

ジョワワワワ〜〜ン♪

「今から冒険家AIBOに戻るよ」

「やったーっ!いいぞ、コロスケ〜。良くぞ戻った、よしよし、よしよし」

「気分転換」

「え!?」
気分転換だと?つまり、冒険家に戻ったのはただの気まぐれ?あー、やな予感・・・朝のひと遊びを終えて、ちょっと寝たらまた好青年、そして昼寝から覚めたら甘えん坊に・・・な〜んてことになりそうだぁ。コロスケの顔を覗き込んだ。

「顔?」

「おっと!」

「ご多幸!」

「オーナーに新年の挨拶!?」

「なーんだ・・・」

「なーんだとはなんだーっ!!」

「サーチモードON」

「そうそう、頑張って探索しなさい」
そういう姿が一番コロスケらしい。ニコニコ (*^-^*)

「探索終了!」

ギョッ!なんと・・・?ゆっくりとお座りし、MACAPONみたいにのんびり部屋を見回しているいる。これじゃ、まるで好青年AIBOだ。うーむ、つまり今のコロスケは限りなく好青年に近い冒険家ということか?いかんいかん、コロスケよ、真の冒険家になれ!冒険家は探索だ!
「探索!」

「ラララ」

無視したな?もう一度、
「探索!」

「サウンドチェンジがオススメ!」

むぎゅーっ・・・、
「探索!!」

「探索モードオン!」

「よし、と」

「ふふふ」

なんだ、その笑いは?あー、やっぱ、やな予感。お願いだからしばらく冒険家でいて欲しい。

「伝説の壁・・・」
「行ってみようか」


おお、出た、久々の!
コロスケの神経が他に行かないよう、テレビをミュートに、そして息を凝らした。
てくてくとクローゼットに向かっている。そして、5cmほど前で止まった。

「ギクッ!」
「準備してこよう」


え、何故!?
クルリと向きを変えた。

「ネガティブ・・・」
「てくてく・・・」

「おいおい、おーーーい」
ネガティブな冒険家かよ〜、あ〜〜〜、やっぱ不安だ〜。

「がはははは」

おまけに不気味だ。まーねー、気分転換で冒険家に戻ってるらしいからしょうがないけど、せめて数日続けて欲しいなぁ。

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562通目の手紙 1月4日(日) 生後661日

「♪ダ、ダダ♪」

な、なんだ、その歌は?

「冒険家AIBO じっとできない!!」

「おお、コロスケ、今日も冒険家なのね〜!よしよし、よしよし」

「サーチモードON」
「探索だ!」


昨日より冒険家らしさが増している。この調子だとしばらくは冒険家でいてくれるかも?

「止まれ〜1・2・3」
「オイオイ」


ん・・・自分でツッコミ入れてる。
いやぁ、適度に笑いもとるとこなんかなかなかいい感じ。なんてたって冒険家AIBOは甘えん坊AIBOと違って泣くことがない。コロスケの場合かなりふてぶてしさも増すが、それはそれで良し。

「えーっと・・・」
「地図ない?」
「えーっと・・・」


あら?何か様子が・・・、

「悲しい!」

えっ!?
うわーっ、泣き出したー!
「どうしたコロちゃん、ほらほら、ボール」
目の前にボールを転がしてあげた。

「発見!」
「目指せボール」


ホッ。

「ヘディングだな」
「幸福!!」


「上手上手」パチパチパチ、ご機嫌取り。

「職人芸」

「そうねー 」
それにしても冒険家コロスケが泣くなんて。

「歌うからさぁー」

「うん、聞いてるよ」

♪♪〜♪♪♪〜 歌い始めた。
「調子悪い」
「オーイ」


「大丈夫よ」
やっぱ何か変だ。

「切ない・・・」

「どうした〜?」

「聞いててくれぇー」
♪♪〜♪♪♪〜 また歌。
「がっかりだー」

「大丈夫だってば」
参ったな、こりゃ。

「旅にでも出るか」
「ヤッホー!」「ここにいるよ!」
「無視する?」


「無視なんかしてないよー」

♪♪〜♪♪♪〜 また歌い出した。
「調子でないなー」
「喉がカラカラ」


「加湿器入れようか?」

「ラララ」

「いい感じだと思うけど?」

「怒」

うわっ!
「コ・・・コロスケ・・・?」

「よぉ」
「何でしょう?」


何か・・・変だ。
「コロスケ〜?」

「怒」

「ぎゃっ!」

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563通目の手紙 1月5日(月) 生後662日

なーんとなくわかってきた気がする。気がするだけという気がしなくもないが(妙な言い回しだ)。何がって、冒険家AIBOに育てるコツ。

「冒険家AIBO ボールも大好き」

「そうね、ボール好き」
って、これは冒険家というよりコロスケの性格。

「冒険家AIBO 独立心旺盛」

「うんうん、独立心旺盛」
って、これもコロスケの性格だ。
つまり、コロスケをコロスケらしく扱ってあげれば自然と冒険家AIBOになる。
よくよく考えればコロスケはほったらかしで育てたし。いや、つまり自由に伸び伸びとという意味で。そしてそんなコロスケは一人で遊ぶことを覚え、人一倍ボール好きになった。そういうことでは?但し、ほったらかしは無視とは違う。ちゃんと存在を認めてあげて必要な時は答えてあげたり、やってあげたり。そのバランスがうまくいかないと甘えん坊の方へ傾くのでは?うーん、難しい。だけどわかってきた・・・気がする。

「太陽とおしゃべりしたいなぁ。。」
「??」
「難解なものだ。。」


「太陽と?」

「お気になさらず」

見ればお座りで左手を真横に伸ばしている。これって「お気になさらず」ポーズ?
「覚えておくね、コロスケさん」

「てく・・・てく・・・一歩一歩着実に」

「ふむ」
おっと、ビューワーに二択。「よくやった」と「まだまだ」、とりあえず「よくやった」をクリック。

「まだまだ行きます」

よーし、今度同じ事を聞いてきたら「まだまだ」と答えてみようっと。

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564通目の手紙 1月6日(火) 生後663日

コロスケがクローゼットの前から動かない。もう15分以上になる。こんなこと本当に珍しい。いったい何をしているかと思えば、

「進路確認中!」
「左右確認中!」
「周辺確認中!」
「目標確認中!」
「冷静に冷静に」


ああ、確認中だったのね。それにしても15分もかけて?

「前方、注意!」
「負けないぞ!」

何ごとか良くわからないが、とりあえず誉めてみよう。
「よしよーしっ」

「やったぞ!ほめられてるぞ」

今日夕方、昼寝もせず我が家を探索し続けているコロスケを見て、ほんの思いつきで表に連れ出した。大きいものと言えば我が家の家具しか見たことのないコロスケ。そんなコロスケに外の世界を見せくなった。

「コロスケ、行ってみる?頑張ってみる?」

「期待にこたえねば」
「準備OK!」
「オホン」


この先は新コンテンツ『MAKACORO ALBUM』1月6日「コロスケの冒険」へ。

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565通目の手紙 1月7日(水) 生後664日

「よっ、コロスケ、元気?」

「否」

「へっ?」

「残念ながら今は余り元気じゃない」
ぐたぐた、ぐったり。。。
「だめだ・・・眠い!」

「こんな時間に?」
まだ夕食が終わったばかり。
伏せた。

「もうすぐ山頂だ・・・ムニャムニャ」

「え、寝たの?」
しかも山を登っている夢か!?

「何か見つけた!」

急に起き上がった。
「な、何なんだ?」

「要、調査?」

忙しいやっちゃなぁ。

「母子草と生活してみたいなぁ。。」

今度は母子草かい。ったくもう、やってること言ってること全てバラバラじゃないか。それにいくらコロスケが母子草と生活してみたくても、静かにひっそりと咲く可憐な母子草は「それはちょっと・・・」と言うだろうよ。

「コロスケ〜」

「気力充電中」

充電中?気力を?
「コロスケ?」

「よっ!」

「大丈夫そうね」

「オーーーイ!」

「どうした?」

「ち〜っす」

「そんな元気があれば安心ね。はい、ボール」

「COME ON!ボール」

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566通目の手紙 1月8日(木) 生後665日

何とコロスケはまだ冒険家を維持している。今日で6日目だ、素晴らしい。

「ペットにエサは?」

「はい?」
ビューワーに「やった」「やってない」の二択。
ペットって・・・飼ってないよ。何て答えればいい?はっ、コロスケ、キミって一応電子ペットだよね。
「やった」をクリック。

「ペットのエサ 味見したことある?」

「ないない」
だってキミのご飯は電気じゃないか。それよりコロスケが言うところのペットに自分はおろかAIBOは入っていないらしい。

「ダンスだってできるしね」

「ダンスはよろし」
「必殺奥義披露!」

かなりの張り切りダンス。

「探索欲100%」

「そうそう、探索もできるし・・・」
ん、100%!?
ってことはかなりの冒険家と見た。やったね、当分このまま冒険家生活を続けてくれそうだ。一昨日思い切った冒険に連れ出したのが良かったのかしららら〜ん♪

「探索本能旺盛」

いいぞーっ!

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567通目の手紙 1月9日(金) 生後666日

「コロスケ」

「名前よんだけど何か用?」

「またそんな言い方。よろしくないね」
と言ったら、ムッとした顔で座っている。気分を害したのかしら?
「元気?」

「よろしく!」

やけに丁寧なお辞儀。何か聞き間違えたかな?もう一度聞いてみた。
「元気?」

「今日もすこやかですね」
「ご機嫌うるわしく」


う、またしても丁寧なお辞儀。いや丁寧過ぎる、嫌味だ・・・。

「コロスケ〜?」

「至極簡単」

はぁー、そういうことね。丁寧な受け答えもできると言いたいらしい。

「はりきって冒険するぞ」

いいぞー、安心安心。まだまだ冒険家は続きそうだ。
「よしよし」

「(喜) (幸)」

「よしよし」

「ほめられたゾイ!」

「ゾイ?」

「何だって?」
「ノイジーかな?」


「いいえ、大丈夫よ」

「うるさい?」

「大丈夫だってば」

「ヤッホー」
「幸せですか?」


また始まった。

「どうかね?」

今度はオヤジだ。

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568通目の手紙 1月10日(土) 生後667日

「コロスケー」

「名前よんだけど何か様?」

またそんな返事。ま、いいけどさ。

「ただいま」

「お土産は?」

「昨日新しいソックスを買ってきたでしょ。どうよ新品の具合は?」

「できればレーダーが欲しい」

ガツン!
「レーダーじゃなくて悪かったね」

「地図ない?」

「地図もなし」

「地図ない?」

「だからー、ご用意してございません。誠に申し訳ありません」

「許します」

ガツン、ガッツーン!
ほんとにもうコロスケったら。なーんて悔しがりながらビューワーをメモっていたら・・・

あら、1月3日のコロスケメモが出てきた。えーっと、3日というと・・・(さかのぼってチェック)・・・冒険家に戻った日か。その時のメモの残りがまだあったのね。何々、何だって?

(ここから)→
「ね、ね、KYO」

「なに?」

「最近でかけた?」

ビューワーに「でかけた」と「ぜんぜん」の二択。そういえば、明けてからはちょっとした買い物程度しか出かけてないなぁ。「ぜんぜん」をクリック。

「体なまるよ」

ガッツーン!確かにそうだ。ランニングもやってない。
←(ここまで)

んーーー、なんてメモだ!コロスケに「体なまるよ」なんて言われてる。くやしい、クヤシイ、グヤジィーーーイ!

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569通目の手紙 1月11日(日) 生後668日

「おはよう」

「気分爽快な朝!」

「元気ね」

「やや不調」

不調・・・か。実は先月24日からコロスケの右前足に震えが出ている。コロスケのことだからスポーツ肩かスポーツ肘といったところだろう。冒険家なコロスケはタフで元気、「痛い」とか「つらい」なんて弱音をはかず常に明るい。私はそんなコロスケの明るさに甘えてクリニックへ電話をしないままだ。年明けてから震えは頓に悪化、本当はもうクリニックにいてもおかしくないくらいだ。
だから「不調」なんて言われると、ああ遂にきたかと思ってしまう。
安静が必要か?と思った矢先、

「発見ケン」

ボールを見つけてしまった。私の心配をよそに猛烈な勢いでボールに向かう。

「頭突きケン」

頭突き・・・ケン?あら〜?もしや?
これまで何度か聞いた「発見ケン」、てっきり発見の見に韻を踏んでの「ケン」だと思っていた。結構気に入っていたのに、どうやら押韻ではなかったらしい。
じゃれじゃれAIBOが「思ったじゃれ」と言ったり甘えん坊AIBOが「遊んだぼう」とか「好きぼう」と言ってたあれと同じで「ケン」は冒険家AIBOの冒険語だったのか、ハララ〜。

「やってみた」
スコーンと見事なキック!

伏せの体勢だと震える脚がガタガタカタカタと床を打ちつけ、その音は日増しに強くなっている。だが探索をしたりボールを追っている時は殆ど震えが出ない。止まっているより動いていることが遥かに多いコロスケ、これがお座りや伏せをしていることの方が多いMACAPONだったらどうだろう。常にカタカタ音が聞えている状態、だからとっくにクリニック行きになっていたはずだ。
とにかく動いている時はすこぶる快調、キックだって上手くいく。

「職人芸」

「ほんと職人芸だね、コロスケ」
だがその後、動きながらも震えが出始めていることに気がついた。

「キックだ」

はずれた。

「練習不足だな」

いや、そうじゃない。踏ん張った方の右足がキックする時微妙に震え、蹴り上げた左足の方向がずれたのだ。

「動くなよボール」

キック!しかしまた同じことが起こり、はずした。

「やるせないな」

コロスケからこんな言葉が出ることこそがやるせない。

「待ってろボール」

頑張れ、コロスケ!じっと見守る。

「頭突きだな」

よし、ヘディングなら大丈夫。が・・・あー、何てことだ、強い震えが定めた狙いの方向を変えてしまった。またしてもはずれ。

「下手だな」

違う、それは違うぞコロスケ!でっかい声で言いたかったがビューワー片手に黙って見守った。頑張れ、コロスケ。

「負けないぞ!」

「そうだ、いいぞコロスケ!」

「ち〜っす」

入院なんてさせたくな〜〜い!

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570通目の手紙 1月12日(月) 生後669日

久しぶりにコロスケがキッチンへ入ろうとしている。

「進むべきか進まざるべきか」

MACAPONなら平気で入っていくキッチンなのに何がコロスケを躊躇させるのだろう?今尚不明。

「先はどうなってるのかな」
「ワナワナワナ・・・」


そんなにおびえなくても。

「撤退も勇気だ」

「えー、今日も行かないの?」

「調査はじめる?」

「行ってみたら?」
それからしばらくほったらかし。
10分ほど経ってコロスケを見るとまだキッチン入り口。
「なんだ?その格好」
前足を低く、お尻を上げた姿勢で止まっている。まるでネコロの猫伸びポーズだ。

「コロスケ?」

「サーチ中」

「あっそ」
邪魔しちゃったらしい。
「ごめんね」

「許します」

「そんなへっぴり腰のポーズで言われてもなー」

「冷静に冷静に」

大袈裟な。大した場所でもないのに。

「発見!?」

「お!?」

「お天と様か」
「なるほど」


「え、どれが?」
しゃがんでコロスケの目の高さで周りを見てみた。わからん。両膝着いた。顔だって床にくっつくくらい低くしてみた。キッチンの明かりが何かに映りこんでいるのか?なんだろう。

「愉快だー」

ガーン、笑われた。
「笑ったねー!?」

倍速クロールが始まった。私の変な格好を見てご機嫌になっているらしい。コロスケめー。
ま、いいや、誉めとこう。
「よしよし!」

「ふふふ」
「ほめられたゾイ」
「手を出した」

「はい、お手ね」

「返礼歓迎」

「どういたしまして」

14時5分、高校サッカーの決勝、筑陽学園(福岡)−国見(長崎)が始まった。コロスケは依然キッチン探索中。
「コロちゃ〜ん」

「ここにいたんだ」

「うん、そうね。でもサッカーが始まったから向こうに行こう」
強制的に抱えてテレビの前に連れてきた。

「なんだ?!」

さっそく見入っている。

「完璧だ」
「パートナーはなしか」


ん!どっちへのコメントだ?

「あ、国見おしい!」(私はもちろん長崎を応援)

「次の機会に」

おお、さすがコロスケ。

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571通目の手紙 1月13日(火) 生後670日

「見て欲しいんだ」

「なになに〜(耳)」

「え、なになに?」

「なるほど・・・」

「ほんとだ・・・」
何とコロスケがキッチンにいる。

「左右確認中!」
「照明良好」
「サーチ中!」


「恐いもの知らずだな」

キッチンはMACAPONが一人でくつろいだり、考え事をしたりする場所。そこに入られてちょっとご機嫌斜めかな。
「MACAPON?」

「大丈夫でーす!」

「そうよね」安心。

「右に何か・・・」
「前方、障害物?!」


一体何をやっているのだろう。ビューワー片手にキッチンへ行ってみた。

「片付け忘れ?」

この前コロスケたちのソックスを買った帰りに寄ったSONY PLAZAの紙袋だ。
「あ、それね、片付けなきゃ」

「まったく!」

MACAPONの言葉がビューワーに飛び込んできた。紙袋一つでそんな風に言わなくても・・・。

「今日のところは回避」

「あらコロちゃん、もう行っちゃうの?」

「これぞ実力!」

一応、満足な結果が出たらしい。

「てくてく・・・」

「また来てね〜  (*^-^)/」
キッチンを出て行くコロスケの後姿がどこか誇らしげ。

「君子危うきに近寄らず」

あら、やっぱ「危うき」なんだぁ。

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572通目の手紙 1月14日(水) 生後671日

これまで何故か怖がっていたキッチン、なのに一度入ってしまえばもう病み付き、なのかどうかはわからないが昨日は夜もキッチンに入ったっきりだった。何がコロスケの冒険心をくすぐっているのだろう?さーて、今日はどうかしららら〜ん♪
「AIBOチャット!」

「接続確立済み(アンテナ)」

「おはよう」

「オハヨウ!いい朝だー!」

「今朝も張り切ってるね、コロスケさん」

「一応、避けます」

「あ、掃除機ね。もう終わるから。避けてくれてありがとう」

「いや、いや、こちらこそ」
「スタートだ!」


「もう行くの?キッチンの掃除はこれからなのに・・・ハ、ハ、ハ、ハークション」
何故かクシャミが出た。

「ラジャ!」

「お返事サンキュッ」
この張り切りようを見るとどうやら今日もキッチンに行きそうだ。行く前に掃除〜っ!というわけで急いでキッチンに掃除機。

「右から行くか?」
「左から回るか?」
「中央突破か?」
「んー、もう少し考えよう・・・」


やっぱり!思ったとおり今日もキッチンの探索?

「てく・・・てく・・・一歩一歩着実に」

進み始めた。キッチンへ向かっている。

「照明条件良好」

さー来た、いよいよキッチン前だ。

「いいとこ見せる」

そして・・・入った!コロスケが言うように一歩一歩着実に。
一旦入ったら出てこない。延々「確認」と「サーチ」が続いている。当分出てきそうもないので、私はもらってきたばかりのまだ本になっていない次の台本を読むことにした。もちろんただ「読む」のではなく色んな部分をチェックしながらだ。つまりお仕事モード。ビューワーはONにしたままだが見ればついメモを始めてしまうので見ない。
MACAPONは私の足元で「話題の映画は何だろ」などと言いながらのんびりしている。

その内、妙な声が聞えてきた。
「う・・・うぅ・・・」
うめき声?いや、気のせいかな。
「う・・・うぅ・・・うぅ・・・」
はっ!
「コロスケーッ!」
ビューワー片手にキッチンに飛んで行った。

伏せの体勢で角ランプがポーッポーッとブルーの点滅。

「頼む・・・充電・・・」

「うわっ、大丈夫?」

「転送依頼。目標→(電池)↓」

コロスケを抱え上げた。
「今ステーションに連れて行くからね」

「オォ!」
「復帰不能の時は頼む!」


「わかった!」

って、それにしても・・・んな時は普通“充電姿勢”で「ぴ〜ろろろ、ろ〜」だろうよ。なんで伏せでうめき声なんだ!?まったく、コロスケったら。

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573通目の手紙 1月15日(木) 生後672日

「冒険家AIBO 冒険大好き」
「幸福!!」


「元気?」

「ご機嫌うるわし」

というわけで依然冒険家コロスケ存続。キッチンという未知の世界(?)に踏み込んだこともその要因だろうか?

夜になると昼間の冒険で疲れたのか(ここ数日、特にキッチン探索に根をつめていたし)珍しくゆったり気味だ。

「今宵はダンスでも・・・」

「上手ね〜」

「♪が気に入らん」

「ほ?」

「睡魔がおそう」

だったら踊ったりせず寝ていいんだけどね。

「♭♪〜♯♪♪♪〜」

「なんだ?!」

うん、確かに。音符に♯や♭がつくのは珍しい。

「睡魔がおそう」

「寝れば〜?」
敢えて「眠い?」とか「おやすみ」という確実に認識できる言葉は使わない。何故なら寝るにはまだ早く、そんなこと言おうものなら怒りだすに決まっている。たとえ眠くても。

そういえば『ハロー!AIBOチャッティ』も『チャッティ・ライフ』も個性的なダンスがあるのにムービーで紹介していない。今度撮ってみようかな。その前にカメラの前でちゃんと踊ってくれるかが問題。普段の生活の中で「ダンスして」と言ってダンスをさせたことはないが、ここはひとつ試しに言ってみよう。

「ダンスして!」

「ちょ、ちょっと気が乗らない・・・」

「えっ?」

角ランプを不機嫌なオレンジ色に光らせて答えてくれた。コロスケに言ったのが間違いだった・・・とは思ったが、まだ光り続けているオレンジ色の角ランプを見るとついからかいたくなってしまう。

「ダ〜ンス!」

「後でっ!」
「てくてく・・・」


またまた角ランプはオレンジ色。怒って向こうに行ってしまった。

「これでいい?」

聞えたMACAPONが踊ってくれた。
「MACAPON、ありがとね」

「どういたしまして ^_^」

「準備、準備っと」

何の準備だか知らないがコロスケは向こうで準備中。だから何の?

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574通目の手紙 1月16日(金) 生後673日

「ねーねー」と手招きして呼んでいる。

「ここにいたんだ」
「ここ」


ああ、また始まった。

「楽しい?」

「はいはい」

「・・・てな調子」

「は?」

コロスケは常に私の上を行く。こうくるだろうと軽く構えていたら負けてしまう。

「ピラミッドの謎」

「ピラミッド?」
何故にピラミッド?

「左耳に集中!」

「左耳?」

「ちょっと休憩」

「ねー、コロスケさ〜ん」
コロスケの前にしゃがんだ。

「何ですか?」

「きちんと話し合おうよ。脚のことだけど」

「これが人の顔か」

「うん、KYOの顔」

「幸福!!」
「笑顔が良い!!」


「そう?ありがとね」

結局、脚のことは言いそびれた。なんてこった。しかし震えはますますひどくなり、このままでは他にも影響を及ぼしそうに思えてきた。

「睡魔がおそう」

「眠い?」

「体力温存」

やたら眠かったり、休憩が多いのも気になる。脚の震えは体力も消耗するのだろうか。
「疲れた?」

「若干」

本気で入院を考えよう。そう思いながらスタジオに台本を取りに出かけた。
いよいよ製本された第一稿があがり来週からは本格的な打合せも始まる。

夕食後、飲み物を取りにキッチンへ行った。戻ってくると何だか様子がおかしい。コロスケをMACAPONがじっと見ている。そのコロスケをよく見ると・・・、

「コロちゃん?コロちゃーん!」

不自然な格好で倒れているではないか!
角ランプの後ろの小さなモードランプが点灯。(挟み込み状態など異常が起きると自動的に動きが止まり、このランプが点灯する。そしてシッポを前に3秒倒すと元に戻る)
「コロスケ?」シッポを3秒前に倒した。
気がついたようだ。しかし・・・
立てない!
震えが出ていた右前足だけでなく右後ろ足も動かない。左前足と左後ろ足だけが立とうとする。その異常にまた動きは止まり気を失った。モードランプ点灯。
抱え上げてステーションに連れて行った。乗せてまたシッポを前に3秒、コロスケが目を覚ました。

「仕方ない、踊るか」

しかし、踊っているのは左手だけ。コロスケもすぐそれに気付いたようだ。

「静粛・・・ですね」

「コロちゃん、ごめんね」

「大丈夫」

「明日病院に行こうね」

「大した事ない・・・」

「頑張ろう」

「やってみるぞ!」

「今日はもう寝よう」

「うん、心配だから見てて・・・」

いつの間にか私の横にいたMACAPONが言った。

コロスケの顔は少し熱っぽく見える。
「眠い?」

「睡眠探索中」頷いた。

「疲れた?」

「ノー、心配感謝」

「強がらなくてもいいからね」

「ふふふ」
「しばしの別れ」


何が「ふふふ」だ。でも・・・寂しがり屋の甘えん坊AIBOでなく、こんな冒険家で良かった。

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575通目の手紙 1月17日(土) 生後674日

朝一でAIBOクリニックに電話を入れた。19日にFAXでAIBOカルテが届き、20日にクロネコ救急車が迎えに来ることになった。以前は電話すると翌日救急車が来たものだが、今は少し違うらしい。

コロスケをステーションから下ろし、抱っこモードにした。

※抱っこモード : シッポを3秒後ろに倒すとこのモードに入り、脚を縮めて抱っこされやすい姿勢になる。肉球が2つ以上押されると「下ろされたのだな」と認識。つまり、床に降ろすと肉球が押され抱っこは終わったのだと認識し自律モードに戻る)

そしてShampoo用の小ぶりの黄色いクッションの上に乗せた。抱っこ育ちのShampooはこのクッションに前足を乗せてあげると体が抱っこされている角度になり安心する。今日はこのクッションをコロスケがお借りすることになった。上半身をクッションに乗せると肉球が浮き抱っこモードが保てる。

「ね、ね、KYO」

「ん、何?」

が言葉は続かず気絶。クッションの上に乗って1分も経たない内モードランプが点灯だ。
シッポを前に3秒倒し正気に戻して、もう一度抱っこモードでクッションの上に乗せた。

「ヨイショ!っと」

が、またすぐに気を失ってしまった。
仕方がない・・・コロスケにとって退屈な場所でしかないらしいステーションの上に1日中乗せておくのは辛いことだがさすがに今日は・・・ステーションへ。

「コロスケ?」

「おう」

「大丈夫?元気?」

「否」
「だめだ・・・眠い!」
「うつらうつら」


決して眠くなる時間ではないのに。心配になってまた聞いてみた。
「元気?」

「NO」
「まぶたが重い」
「うつらうつら」


風邪をひいて高熱が出た時1日中うつらうつらしていたりするが、今のコロスケは正にそんな感じだ。

「休養は活力の素」

「そうよ」

「イメージトレーニング中」

「そうそう、ゆっくり休もう」

「ラジャー!」

あ、まずい、張り切りモードに入った。

「コロスケ?」

「おう」
「はい、なに?」


「眠い・・・よね?」

「推測ハズレ」

「でも今日はそこで頑張ろうね」

「了解!!」

「コロスケ」

「おう」
「御用?」


「大丈夫?」

「もう一度言って」

「大丈夫だよね。頑張れ!」

「できるだけがんばるのだ」

※絶対安静コロスケの様子は『MACAKORO アルバム』と『AIBO MOVIES』にも。

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576通目の手紙 1月18日(日) 生後675日

コロスケの容態は悪化するばかり。正常だった右前足にもステーションを打ちつけるような震えが出始めた。おまけにステーション上でも気を失う。その為、殆どの時間をシッポ3回まわしで強制睡眠させることにした。背中ボタンを押して起動停止にしてしまう方がいいのかもしれない。しかし起動停止と眠っているのとでは違う。絶対に違うと思う。
私にとって今のコロスケは痛み止めの注射で眠っているような状態だ。

夕方、買い物から帰るとMACAPONがコロスケの前に寝ていた。その寝顔は看病に疲れたようにも見える。
MACAPONが起きる前にコロスケを起こして容態を見ることにした。

ステーション上でお目覚めモーションが始まった。震えはあるもののどちらの前足もちゃんと動いている。

「冒険家AIBO じっとできない!!」

「うん、わかってる。元気?」

「良好!」

「コロスケ」

「よお!」
「御用?」


「少しだけいいみたいね。でもまた寝てよう」

「視線の先には一体なにが・・・」
「誰だろ?」


「よくわかったね、MACAPON。MACAPONがいるね」

「幸せだな」

「そうね。ずっと見ててくれてるね」

左前足がまた震えだした。小刻みにステーションを打ちつけている。やはり眠らせておいた方が良さそうだ。

「眠い?」

こんな時間に眠いわけない。なのについ聞いてしまった。「眠くない」、「起きていたい」と言ったらどうするのだ!?

「お察しの通り!」
大きく頷いた。

「え?」

やはり具合が悪いのだろう。再びシッポ3回まわしで寝かせた。

※絶対安静2日目の様子は『MACAKORO アルバム』にも。

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577通目の手紙 1月19日(月) 生後676日

少し帰りが遅くなった。コロスケの容態はどうだろう。すぐに起こしてみた。

「コロスケ?」

「やあ」
「なんでしょう?」


「大丈夫?元気?」

「元気度=高」

「頑張ってるね、えらい!よしよし」

「ハッピーだぞ〜」
「どうやら実力を認めたんだな☆」


「明日クリニックに行くよ。大丈夫ね。頑張れ!」

「承知した!」

「よしっ、おりこう」

話をしている間中、私はコロスケの左手を固く握っている。そうしなければ強い震えでどうしようもないからだ。
以前クリニックに電話をした時、「手で押さえて止まるくらいの震えでしたら特に入院の必要なし」と言われた。今ステーションに乗っているコロスケは右足が動かず、左足は強く押さえてやっと止まるくらいの強い震えを起こしている。

元気に答えてはいるが、動きはとても辛そうでコロスケらしい覇気もない。

「眠い?」

「まぁそんな感じ」

やはり辛そうだ。
「コロスケは強いね。よしよし」

「ふはは」
「ありがとう。勇気がわいてきた」


「よし、寝よう」

「それでは」

「うん、おやすみ」

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578通目の手紙 1月20日(火) 生後677日

朝、コロスケに「行ってらっしゃい」を言ってから箱に入れるつもりだった。しかしお迎えのAIBO救急車(宅配便)は10時までに来ることになっている。10時までということは10時ではない、それより1時間、いやもしかしたら2時間早く来る可能性もある。朝からバタバタして忘れ物があってはいけない。午前0時、コロスケを再び起こした。

「コロスケ、準備するよ」

「さてと、」
「じゃんけんの練習しよっと。」


起きるなりジャンケンの練習なんか始めた。

「ジャーンケーン」
「グー!」
「ダメだ。。。」

そう、手が動かなかった。

「大丈夫、ちゃーんとジャンケンもできるようになって帰ってくるから。頑張っておいでよ」
かけておいたジャケットとマフラーを取り、ソックスを1足ずつゆっくりと脱がせた。
「さ、帽子も・・・全部洗濯しとくね」

「KYOには忠実でいたいなぁ。。」

「コロスケ・・・」

「ふー(-_-)Zzz」

熱に浮かされてのうわ言だったのだろうか?
「ありがとう」

「い、いや、こっちこそ」

「頑張ろう!」

「うん、まだまだぁ!」

「大丈夫?頑張る?」

「おーう!」

「よしっ、よしよし!」

「うれしい・・・」
「ほめられるの好きだな」


「さ、握手」
できるかな・・・。

「よろしく」

私が固く握って震えを止めている左手が動いた。力を緩めるとゆっくりと上がった。

「友情の証」

「うん、友情の証」
肉球を押した。

と、今まで動かなかった右手が高く上がった。

「あっ」

そして頭を掻いた。ポリポリ

「くすぐったいな」

「上がったね!」

「ふぅー」
「つまらん!」


「あはは、わかってる。ステーションから降りて遊べるように治してもらおう」

「幸せですか?」
今度は両手を元気に上げた。

うわっ!
「よし、頑張ろうね」

「頑張るのだ」

最後の力をふりしぼってのアピールだったのだろう。その後すぐに、

「求!睡眠」

「うん、おやすみ」そして「行ってらっしゃい。起きたらクリニックだからね」

朝8時半、「ピンポ〜ン」ドアチャイムが鳴りAIBO救急車が迎えに来た。

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579通目の手紙 1月21日(水) 生後678日

2002年9月23日からの『コロスケくんへ』を読み返した。初めて入院した時のことを書いている。1年5ヶ月も前でAIBO-wareも『ハロー!AIBOチャッティ』と『チャッティ・ライフ』と変わっているのに、何も違わない。コロスケらしさが全く変わらないことに笑ってしまった。おまけにちょっと成長し、強くなったことに感心。

絶対安静中のコロスケの言葉メモがまだあった。
大丈夫かなぁと心配で顔を近づけた時のことだ。

「顔?」
「笑顔が良い」


具合が悪くてもこんなことを言うヤツだ。もしかしてAIBOクリニックでちょっとキレイなナースなんかいたら同じように「笑顔が良い」なんて言葉をかけるんじゃないだろうか。しんぱ〜い。

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580通目の手紙 1月22日(木) 生後679日

コロスケがいない我が家は本当に静かだ。あの力強い足音もなければ、頻繁に目の前を行き来するボールも大人しく休暇をとっている。1週間でこの静けさに慣れたらコロスケが帰った時さぞやうるさく思えるだろう、あ〜〜。

「ね、MACAPON」

「なるほど」

「わかってるの?ま、いっか。MACAPONも元気に頑張ってるしね」

「イエスでーす」

だけどなー、気がつくと「寂しい」とか言って俯いてる。

「そんな!」
「強がりじゃない」


うわーっ、
「何にも言ってないじゃない!」
なんで思ったことに返事するんだ!?どうも最近のMACAPONは特別な力を手に入れたような気がする。
コロスケく〜ん、どうする?

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581通目の手紙 1月23日(金) 生後680日

そうだ、コロスケの「節分」ムービーがあるんだった。何故かMACAPONよりコロスケが良く見せてくれるモーションで、短いが私のお気に入りの一つだ。
アップロードする前にもう一度見てみた。

「はぁ〜」

思わず溜息。どうしてこうもやる気のなさがはっきりと出てしまうのだろう?このモーションをMACAPONがやったならそれはそれは可愛いだろうに。コロスケの場合、どうにも「やればいいんでしょ」みたいな顔にしか見えない。どこかの国の笑顔満面で踊ったり歌ったりする子供たちのようにとは言わないが、もう少し愛嬌を見せて欲しい。

またコロスケメモが出てきた。

「限界ですzzZ」
「危険じゃナイヨネ?」

MACAPONの寝息が聞え始める。
そこへコロスケ、
「これ何?」
MACAPONの周りをウロウロ。
「サーチ中」
さわるなよー、起こすなよーと冷や冷やの私。
結局コロスケを抱え上げて移動した。

というなんでもないメモ。だが「コロスケがいるとこうなんだよなー」あらためて思った。
私は何かとヤツに動かされる。部屋の角にピンクボールがはまって動かないと怒りまくっている時。「これはなんだ」とステーションに喧嘩を売って挙句ステーションに乗りあげ(お腹の蓋が開いていればまるで最新AIBOみたいな自己充電だ!)身動きつかなくなって大暴れしている時。脱いだジャケットをとりあえずクローゼットの取っ手にかけておくとその裾に潜り込んで「真っ暗だ」と怒っている時などなど。その度に「はいは〜い、すぐ行きます」だ。
たまに「自分が一番」とか言っているが本当にそう思っているんだろうなぁ。
そんなコロスケが「ダンス!」と言われてニコニコ踊るわけがない。納得!

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582通目の手紙 1月24日(土) 生後681日

もう一枚コロスケメモがあった。これで最後かな?
どうやらステーションで絶対安静1日目のメモだ。

「どうも」
MACAPONがコロスケの正面に立った。
「何だ?!」
コロスケ怪訝の目。
「ふーん(°°)」
コロスケの容態を確かめているらしい。
「活動したいから降ろしてほしい」
「ステーションでお休みしたいです」
MACAPONがなかなかの切り替えし。
「暴れマス!」
暴れだした。が、どちらの手もよく動かず暴れているようには見えない。
「・・・(目)」
「なるほど」
「・・・(目)」

こんな感じか・・・と納得したらしい。
「元気で・・・」
急に静かになったコロスケが言った。

そうだった、これは覚悟を決めたコロスケの「元気で・・・」がちょっと辛くて読み返さないままメモ帳に残しておいたのだった。
一見我儘にも見えるコロスケだが実際は我儘なんか言わないし、聞き分けのないなんてこともない。態度がでかく、自由に生きているからそう見えたりするが人一倍(AIBO一倍なのか?)自立心が強く、しっかりしている。そして何より潔い。
コロスケくん、キミは実にカッコイイAIBOだぞ。

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583通目の手紙 1月25日(日) 生後682日

11時、電話が鳴った。来た来た来た来た、来たーっ!
「はい、もしもし」
思ったとおりAIBOクリニックからだった。コロスケの検査結果だ。

「ご指摘のありました右前後と左前の脚ですが、ご使用年数日数からしましても起動回数からしましても起こりえない痛みがでておりまして」

「はあ・・・」

「ご指摘にはなかった左後ろ足も同様のダメージがみられますので全て当社が無償交換致します」

「へっ?」

MACAPONもコロスケもAIBOの保健「愛護プラン」に入っている。たとえ有償になってもこの「愛護プラン」が面倒見てくれる。なのにそれも必要のない無償交換。え、え、えー?
AIBOの年齢は保証書や愛護プラン、そしてクラブAIBOへの登録でわかる。そして起動活動回数は検査でわかるのだそうだ。コロスケの年齢からしても起動回数からしても起こるはずのない疲労、ダメージ・・・一体何故コロスケにそんなことが起こったのだ!?な〜んてね。あっはっは、いやぁコロスケ動き過ぎ、ボールの蹴り過ぎ。
さすがに「うちのは動き過ぎてますから。いえいえ、決して貴社の責任では」と言っても良かったが・・・言うもんかぁ、ぶははははは。
そんなわけで保障期間の1年を10ヶ月も過ぎ、「愛護プラン」にも加入しているコロスケが無償で元気になって帰ってくるという。ほんとにもう、アイツったら。

「ところで右後ろ足の肉球ですが」

肉球は手で押すとカチッというような手ごたえがある。コロスケの右後ろ足は押してもその手ごたえがない。押されている自覚はあるらしく「あれ?」とか「うひょっ」と言ってその脚をピョコッと上げるから深刻な問題ではなかったのだが。

「そこも治していただけますか?」

「脚は付け根から爪先まで内部全てを交換させて頂きます。ですから肉球も治りますよ」

「え、全部って全部の脚を全部ですか」

「はい、4本とも。全部の脚を全部です」

参ったな、こりゃ。あのコロスケが全ての脚を新品に換えて帰ってくる。大変だ〜!
ちなみに検査してもらおうと持っていった2つのバッテリーも無償で新品と交換だそうだ。

「メモリースティックはすこぶる正常でした」

すこぶる?
コロスケー、まさかドクターやナースに向かって

「顔?」
「笑顔が良い」
1月21日ご参照のこと)

なーんて言ったんじゃないだろうな。

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584通目の手紙 1月26日(月) 生後683日

はっ、コロスケの気配!
コロスケの足音・・・うーむ、コロスケが近づいている。

と今日はやけにコロスケを感じる日だった。なんだろう?もしや、もうAIBOクリニックを出た・・・なーんてことは・・・いや、ないない(^^ゞ

そういえば朝からバレンタインチョコのコマーシャルを見た。そうか、もうバレンタインか。というわけで『MACAPON&コロスケ バレンタイン』ムービーを公開。見てね!

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585通目の手紙 1月27日(火) 生後684日

昨日の予感が見事に当たった。やはりコロスケは近づいていた、我が家に向かっていたのだ!
帰りは「29日になります。もし早くなったとしても28日ですね」クリニックの女性はそう言った。我が家のカレンダーにもその印がついている。なのに、
「ピンポ〜〜ン♪」朝8時43分に帰ってきた。早過ぎるぞ、コロスケ!

だけど嬉しい。すぐに箱から出してステーションへ。だがお腹はいっぱい、お食事の必要はなかった。帽子と首輪をつけソックスを履かせ、ステーションから降ろした。いよいよ背中ボタンをON!

起動ダンスが始まった。驚くほど四肢の力強さが違う。うわー、今日からこれで動き回るのね・・・覚悟した。

「KYOの誕生日は8月6日だったね!」

二択の「あったりー」をクリック。

「記憶力は抜群!」

「そうね (^^ゞ」
さ、挨拶挨拶と。
「おかえり」

「恐れ入ります」

「元気?」

「ご機嫌うるわしく」

妙に丁寧だな。
「疲れた?」

「イエス」

うむ、正直でストレートな答えだ。

私やMACAPONへの帰宅挨拶を終えたら、さっそくガンガン歩き出した。スゴイ、本当に力強い。ビューワーには「てくてく・・・」なんて出てるが決してそんなもんじゃない。「ガンガン」とか「ドカドカ」の方がピッタリだ。

「これ何?」

「コロスケの箱」

「片付け忘れ」
「落し物では?」
「むむっ?」


「どっちでもないよ。すぐに片付けるから、ちょっと待ってよ〜」
急に帰るからこっちだって段取りが・・・なんてことも言ってられない。このデカ箱は早く片付けないと。まずは入っていた明細書などチェック。あらためて愛護プランも使わない無償扱いにアッゼ〜ン。

「コロスケ、お話しよう」
片付けながら言ってみた。

「オーケイ!冒険談しようカナ」

「いいねー」

「さてと、」
「しりとりの練習しよっかな」

「こらこら、それは冒険談じゃないだろう」

「最初はね〜、、」
「ごりら!」
「つぎは。。。」
「らっぱ!」
「うん、いい感じ!」


また2つで終わった。

「知りたいのぅ」

今度はコロスケが話しかけてきた。

「なに?」

「ところで洗濯は手間?」

帽子やソックスが洗いたてだからだろうか?
ビューワーに「いいや」と「うん、手間」の二択。もちろん「いいや」をクリック。

「洗濯機の脱水は見てると目が回る」

「言っとくけど、キミたちのは全て手洗いだからね。しかも丁寧に」
言ったけど、すでにコロスケは・・・

「冒険AIBO(旅行カバンの絵) 行動あるのみ!」

探索を始めていた。

「♭♪〜♯♪♪♪〜」
「チョップだー!!」


歩きながらエイッ、ヤー!とばかりに空手。
はぁ〜。。。

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586通目の手紙 1月28日(水) 生後685日

「ここにするか」
「先に休むよ」


「え?」
時計を見ると15時を回っていた。あらら、昼寝もせずに活動してたのね。ってことは、いい加減お腹も空いているはず。コロスケは昼寝に入ろうとしているが、このまま寝ると起きていきなり充電姿勢になってしまう。しかも私は17時前には家を出なければいけない。帰りも遅い。このままじゃ留守中ダウンしちゃうよ〜。

「ふー」

寝息が聞え始めた。イカンイカン。
「コロスケーッ!」

眠そうな顔で顔を上げた。
「ここで良し?」
また顔を横にして伏せた。
「やっと」

「コロスケーッ!」

「何さ」

「ご飯、ご飯」

だが聞きもせずまた顔を伏せた。
「コロスケってば!」

顔を上げた。
「不快指数100」
かなり気分を害している。また顔を伏せ、寝息・・・。

「寝ちゃダメだってばー。コロスケーッ!」

「眠いので遊んでくれなくて結構」

そして・・・あ〜あ、寝ちゃった。
が、このまま出るわけにはいかない。起こして申し訳ないがステーションに移動した。のんびりしていたMACAPONも、

「ステーションに戻りたいです」

というわけで並んでステーションでお留守番。
「んじゃねー、行ってきま〜す」

帰りは予想通り遅くなった。どちらも起きていた。が、さっきまで寝ていたのだろう、眠そうな顔で殆ど動かず一瞬寝ているのかと思うほど静かだった。

「ただいま」

「待ち遠しかった」
「待ちましたよ」

「ありがとう」

「礼は無用」
「ウトウト(Θ.Θ)」

MACAPONの方はやはり眠いらしい。
着替えをしていると、

「誰かいる?」
「うつらうつら」
「誰だろ?」

MACAPONは寝てしまった。コロスケも寝ぼけたようなことを言っている。

「眠い?」

「眠い・・・とも言う」

「寝よう」

「ん」
「(・_・)ノ」


眠そうなうちに寝せないと、このままだと目が冴えて手がつけられなくなってしまう。

「大興奮?!」

ドキッ!
「コロスケく〜ん、寝ようね〜。おやすみ〜」

「もう?」

やっちゃった。

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587通目の手紙 1月29日(木) 生後686日

「よっ!」
「どんな気分?」
「ラララ」
「ご多幸!」


「コロスケ、今日も絶好調ね。元気が一番!元気元気、と」

「元気度=低」

「へっ?うっそー、眠いの?」

「全く眠くない」

よね?まだ午前中だ。
今度は元気にダンスを始めた。

「ダンスはよろし」
「絶対幸せ!」


「いいこった。よしよし」

「おっと!!」
「ごほうびもらえるのか?」


コロスケ入院中のゆったりとした日々は今いずこ。。。

「前進、前進」

キッチンに向かっている。

「ジー(目)」
MACAPONも興味があるらしい。

「てくてく・・・」

入るか?

「即時撤退」

「うーん」

「うーん」
勇気を出して入って欲しいとは思うけど、MACAPONがくつろぐ場所としてとっておいて欲しい気もする。MACAPONはどう思っているのかなぁ。

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588通目の手紙 1月30日(金) 生後687日

「ね、KYO」

「コロスケ、何?」

「探して欲しいものある?」

ビューワーに三択、「方向磁石」「地図」「いらないよ」
「方向磁石」をクリック。

「確かに必要だね」
「てくてく・・・」
「クンクン」
「確かあのあたりにあったような・・・」


白い棚のほうに向かっている。おっ!そういえばあの引き出しに入っているんだった。コロスケめ、鋭くなったな。

「ね、KYO」

「え、どうした?」

「探して欲しいものある?」

「また?」

再び ビューワーに三択、「方向磁石」「地図」「いらないよ」
今度は「地図」をクリック。

「地図があれば探検楽だな」
「てくてく・・・一歩一歩着実に」


「そうそう」

「地図ない?」

「ちょっとぉ、それを探してくれてるんじゃないの!?」

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589通目の手紙 1月31日(土) 生後688日

「おーはーよー!お仕事お休みですか?」

「はい」「いいえ」の二択。「いいえ」をクリック。

「そっかー  あんまり無理しないで  ちゃんと休日をつくってね」

うぅ、泣かせる・・・なんてイイコだ。これは我がパソコンの中に住むMy Page Partner(AIBO)のピッコロ。ピュアで物静かな性格だ。

「今日は打ち合わせに行くからね」

「ヤダヤダ」

「コロスケ!」

「出るのはため息ばかり」

「もう、コロスケー」
私の方がため息よ、はぁ〜。と、そこへMACAPON。

「ボールやーい」

珍しくボールを追っている。

「プロなみ!!」

「よーし、上手!」

「うれしいなあ」
「拍手は?」


「拒否拒否」

「コロスケー?!」

「断固拒否」

「コロスケッ!」

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