駆虫方法

 蟯虫を含め、寄生虫が細菌やウイルスとは性質が違う事は案外理解されていない。蟯虫卵は消毒薬では殺されず、幼虫は一部の駆虫薬に抵抗性なので、駆虫薬一回投与ではほとんど問題は解決しない。解決されるとすれば、非常に運が良いか、再発に気付かないかのどちらかである。

イベルメクチン

※ 使用上の注意

★ イベルメクチン副作用情報

 現在のところ、イベルメクチン投与時に気を付ける必要があるのは、以下の系統あるいは実験と思われる。

 一方、副作用は特にないとの報告もある。


パモ酸ピランテル
 ※2005年4月の薬事法改正により医師等の処方箋が必要となり、購入が不便になった。代替薬としてパモ酸ピルビニウム(商品名パモキサン)が販売されている。
 基本的な投与の考え方・注意点はパモ酸ピルビニウムも同様なので、このまま掲載しておく。

※ 使用上の注意


パモ酸ピルビニウム
 ※ パモ酸ピランテルの代替薬として使えると思われるが、著者自身は使用経験がないので、情報のみ掲載する。

※ 使用上の注意


☆ 追加情報

駆虫薬の投与期間
駆虫法の比較

方 法 準 備 作 業 費 用* 安 全 性 適 用

パモ酸ピランテル
飼料添加(0.02%)
△業者に飼料依頼
 時間がかかる
◎飼料給与
 のみ
△薬剤費
 飼料加工費
 指数140〜346**
◎大量摂取でも安全 多数ケージや複数の
飼育室の駆虫
パモ酸ピランテル
飲水投与
(40mg/kg体重)
○薬剤調製
 給水瓶必要
△週2回
 給水瓶交換
 1日1回
 給水瓶振盪
○薬剤費
 指数222
◎Aと同じ 少数ケージの駆虫
特に若齢マウス・
ラット等、イベル
メクチン高感受性の
動物の駆虫
イベルメクチン
飲水投与
(2mg/kg体重)
○Bと同じ △Bと同じ  ○薬剤費
 指数179
○若齢マウス等、
 イベルメクチン
 高感受性の動物
 には副作用あり
少数ケージの駆虫
イベルメクチン
噴霧
(1mg/ケージ)
◎薬剤調製
 ハンドスプレー
 必要
○週1回
 薬剤噴霧
◎薬剤費
 指数100
○Cと同じ 少数ケージの駆虫
最も容易で安価
 *:費用の指数は、ラット(体重300g)1匹・1日に必要な薬剤費・飼料加工費をDを100として示した。
 **:範囲で示されるのは、ラットの1日標準摂餌量(10〜25g)から算出したため。

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