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ユーザーコマンド                                           cat(1)

【名前】
     cat - ファイルの連結と表示

【形式】
     cat [-nbsuvet] [file ...]

【機能説明】
     cat は file を指定された順に読み込み、標準出力に出力します。
     次の例は、file を端末に出力します。


     example% cat file


     また、次の例では file1 と file2 を連結して、結果を file3  に
     出力します。


     example% cat file1 file2 > file3


     入力ファイルが指定されなかったときは、cat は標準入力ファイル
     から読み込みます。

【オプション】
     以下のオプションを指定できます。

     -n       各出力行の前に、行番号を振ります。



     -b       -n と同様に行番号を振ります。ただし、空行は数えませ
              ん。



     -u       出力はバッファリングされません (デフォルトでは バッ
              ファリングされます)。



     -s       cat は、ファイルが存在しないとき何もしません。



     -v       非印字文字 (タブ、復帰改行文字、用紙 送 り 文 字  (
              フォー ムフィード )は除く) を印刷します。ASCII 制御
              文字 ( 8 進数の 000 から 037 ) は ^n として印刷され
              ま す。 こ こで n は対応する ASCII 文字で、8 進数で
              100 から 137 (@ 、A 、B 、C 、. . . 、X 、Y 、Z 、[
              、 \ 、] 、^ 、_) の範囲の文字です。DEL 文字 ( 8 進
              数で 0177 )は ^? として印刷されます。その他の非印字
              文 字 は M-x として印刷されます。ここで、x は ASCII
              の下位 7 ビットで示される文字です。



     -v オプションを使用した場合、以下のオプションも使用 で き ま
     す。

     -e       $ 記号が各行の最後 (復帰改行文字の前) に印刷され ま
              す。



     -t       タブは ^I 、用紙送り文字は ^L として印刷されます。



     -e オプションおよび -t オプションは、-v オプションが指定され
     ていなければ無視されます。

【オペランド】
     以下のオペランドを指定できます。

     file     入力ファイルのパス名。このオペランドを 1 つも指定し
              な いと、標準入力と見なされます。file として `-' が
              指定されると、cat はその時点で標準入力を読み込み ま
              す。このように `-' をいくつでも file として指定でき
              ますが、cat はそのたびに標準入力をクローズしたり 再
              オープンすることはありません。



【使用法】
     ファイルが 2 ギガバイト ( 2**31 バイト) 以上ある場合 の  cat
     の動作については、largefile(5) を参照してください。

【使用例】
     例 1: 1 つのファイルの書き出し

     次のコマンドは、myfile というファイルの内容を標準出力に書 き
     出します。

     example% cat myfile

     例 2: 2 つのファイルを 1 つのファイルに連結

     次のコマンドは、2 つのファイル doc1 と doc2 を連結してその結
     果を doc.all に書き出します。

     example% cat doc1 doc2 > doc.all


     例 3: cat の呼び出し 1 回で 2 組の入力を連結

     次の例は、標準入力が端末の場合には、1 回の cat の呼 び 出 し
     で、端末から 2 組の入力データを得るものです。

     example% cat start - middle - end > file

     標準入力が通常ファイルの場合には、このコマンドは以下のコマン
     ドと同じ意味を持ちます。

     cat start - middle /dev/null end > file

     なぜなら、1 つ目の `-' 指定に対して cat は標準入力ファイルの
     内 容をすべて読み取ってしまい、2 つ目の `-' 指定に対してはた
     だちにファイルの終わり (EOF) が検出されるためです。

【環境】
     cat の実行に影響を与える環境 変 数  LC_CTYPE、 LC_MESSAGES、
     NLSPATH についての詳細は、environ(5) を参照してください。

【終了ステータス】
     以下の終了ステータスが返されます。

     0        入力ファイルはすべて正常に出力された。



     >0       エラーが発生した。



【属性】
     次の属性については attributes(5) のマニュアルページを参照 し
     てください。
     ____________________________________________________________
    |         属性タイプ          |            属性値           |
    |_____________________________|_____________________________|
    | 使用条件                    | SUNWcsu                     |
    |_____________________________|_____________________________|
    | CSI                         | 対応済み                    |
    |_____________________________|_____________________________|

【関連項目】
     touch(1), attributes(5), environ(5), largefile(5)

【注意事項】
     cat の出力先を入力中のファイルに変更すると、入力ファイ ル の
     デー タが失われます。たとえば、次の例では filename1 の元デー
     タが失われます。

     example% cat filename1 filename2 > filename1