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Solaris 10概要・解説
先日Solaris 10ビジネスセミナ(無料)に行ってきました!Solaris 10の基本的な機能について紹介があったので、ここでも少し紹介したいと思います。
Solaris 10はSPARC版とx86版の2種類用意されており、Solaris 9と比べて600以上の新機能を追加したとのことです。新機能の目玉でも、まだ未実装のものもあり、本当の意味でのSolaris
10は来年まで延期というイメージを受けました。
では、簡単に新機能について紹介したいと思います。
【ディスクトップ】
Solaris 9からでもありましたが、ディスクトップとしてCDEとJDS(Java Desktop System)の2つが用意されています(OpenWindowはなくなった)。CDEは以前からありますが、今回はJDSが正式にインストールされるということです。JDSはGnome2.0を元にしているので、Linuxユーザは見覚えのある画面になっていると思います。
まあ、はっきり言って重いです。非力なマシンではCDEを使うことになるでしょう・・・。 |
【Solaris Containers(コンテナ)】
Solarisコンテナは、以下の機能があります
●Solaris ZONE
●Solaris リソースマネージャ
●ダイナミックリソースプール
Solaris ZONEというのは仮想OSです。例えば1つのマシン(1CPU構成)で1つのDISKの構成で複数のSolaris
10を起動できるというものです(一応8192まで可能)。基本的な構想としては、CPUが10%以下しか使ってないシステムを有効利用しましょう!というのが概念。
これは、Solaris 10をインストールして、3つのZONEを作ったイメージ図。合計4つのSolaris
10が同時に起動できる。基本部分(bin,sbinなど)はGlobal ZONEへリンクしている。
Solaris リソースマネージャは、それぞれのZONEのCPU、物理メモリ、ファイルサイズなどをアプリケーションレベルで割り当てをすることができる。
ダイナミックリソースプールは、ハードウェア資源の管理・リソースの割合をZONEごとに設定できる。
ということで、ZONE(コンテナ)を設定してみました。 |
【ダイナミックトレース(Dynamic Tracing】
別名Dtraceと言われる機能です。簡単に説明すると、自分でスクリプト(D言語と言われる)を作成して、本番稼動中でのシステムトレースを採取して、性能低下などの原因(ボトルネック)を突き止める機能です。 |
【Fault Management Architecture】
別名FMAと言われる機能。簡単に説明するとOSでハードに関するエラー情報を解析するシステムで、メモリなどの1ビットエラー(修正可能エラー)をしきい値管理して、しきい値を超えるとエラーメッセージを出力すると同時に、切り離しを実施します。これにより可用性を高めるものです。
エラーメッセージをhttp://www.sun.com/msg/で調べることによって、詳細な情報や対策などを表示してくれます。 |
【Servuce Management Facility】
別名SMFと言われる機能です。簡単に説明すると、サービス・デーモンを管理する機能で、/etc/inittabファイルの記述がなくなっていたり、/etc/rcX.dの起動スクリプトファイルがほとんどなくなっています。svcadmというコマンドでデーモンの処理を実施しています。機能として各デーモンなどの依存関係のチェックやデーモンの異常終了時の自動再起動などの機能があります。
また、OSの起動や停止が早くなっているというおまけもあります。
別名Solaris Service Managerとも言われます。 |
【Solaris ZFS】
残念ながら、Solaris 10の2005年6月の時点で未実装です(来年になるかも・・・とのこと)。機能としては、64Bitのチェックサムを随時実行して、99.999999・・・・%データ保全される(クラッシュしてもfsck要求が発生しない)という機能。
蛇足ですがSolaris 7〜9で64bitというアドレス空間の実装により1Tbyte(理論的には64Tbyte)のufsが作成できるが、ZFSでは3×1026Tbyteまで管理できるというもの。
とりあえず、簡単に設定してみました。
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【セキュリティ機能強化】
インストール直後のデフォルトのセキュリティ機能をアップ。またProcess Rights
Management(PRM機能)機能追加がアナウンスされてます。基本的な思想として、Trusted
Solarisの機能をSolaris 10以降随時追加していこうという考えです。 |
【Project FireEngine】
Sunのカーネルの見直しのプロジェクト名称のことみたいです。以下の観点でカーネルを見直してたそうです。
●TCP/IPプロトコルスタックの再実装
●CPUキャッシュミス(L1,L2)の低減
●必要な命令数の削除
結果、Solaris 9とSolaris 10で性能がアップしているとのことです。あるアプリケーションではSolarisを9から10にしたテストで、25%アップ!NFSは69%アップしたという結果があるそうです。 |
【Project Janux(ヤヌス)】
簡単に言うと、LinuxのアプリをSolaris上で実行できますよということ、これも残念ながら未実装。ちなみにエミュレーションしているわけではないので、アプリケーションとして処理速度がLinuxよりアップすることもあるそうです。 |
簡単にSolaris 10の主な機能について紹介しましたが、もう1つの目玉としてオープンソースになるということです。現時点ではまだソースを公開していませんが、もう少しでソースコードを公開するそうです。現時点ではDtraceのソースのみ公開しているとのこと。
http://opensolaris.org/
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