Solarisでいきましょか？ -UltraSPARC T1-

最近Sun社で売り出し中のUltraSPARC T1について、概要を紹介します。UltraSPARC　T1プロセッサ及びSun Fire T1000・T2000の紹介です。

１．UltraSPARC T1プロセッサについて
　UltraSPARC T1プロセッサは、マルチスレッディング・テクノロジ (CMT:Chip Multithreading Technology)に基づき設計、開発された第2世代のプロセッサとのこと。 UltraSPARC T1プロセッサには、最大8つの「コア（演算ユニット）」が搭載されています。各コアは、4つのスレッドを実行可能であり、スループット性能の劇的な向上を実現しています。
　処理性能の向上と消費効率の向上。今日まで相反すると見なされてきた2つの要件を両立させたUltraSPARC T1プロセッサは、まさに革新的と呼ぶに相応しいプロセッサであり、世界で初めて「環境に対する配慮(Eco-Responsibility)」を取り込んだプロセッサと言えます。

２．特徴
（１）スループットを高める（数倍）
　　UltraSPARC T1プロセッサは、拘束処理を目的としているわけではないので、浮動小数点演算やシングルスレッドプログラムなどには向かない（UltraSPARCⅣの方が高い処理能力がある）。つまり、UltraSPARC T1プロセッサはお客様の業務内容によって、逆に性能が落ちることもあるということ。なお、SunはこのプロセッサはWeb(Java)を主とした目的として作ったということを主張している。

（２）省スペース化
　現在のデータセンターの問題点として、新たにサーバを導入する際、供給電力不足・スペース不足などがあげられ、Sunはこのプロセッサはその問題を解決すると発表。

（３）省消費電力（従来の1/5）
高性能なCPUになるにつれ、消費電力があがってきているのが現在の傾向。一般的に、消費電力は(消費電力＝トランジスタ数×動作周波数÷プロセス技術)の式で表し、UltraSPARC T1はトランジスタ数を削減したもの。

３．Sunサーバについて
UltraSPARC T1搭載するサーバとして、Sun Fire T1000、Sun Fire T2000を同時発表しました。Sun Fire T1000/T2000はSolaris 10以降対応しており、シングルプロセッサという仕様（詳細はSunのWebで紹介している）。

　価格としてSun Fire T1000(461,000～)、Sun Fire T2000(1,095,000～)と比較的低価格となっており、最近では環境(CO2削減など）関連で、積極的に取り入れる企業も増えそうです。