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ユーザーコマンド                                           col(1)

【名前】
     col - 逆方向改行フィルタ

【形式】
     col [-bfpx]

【機能説明】
     col ユーティリティは、標準入力を読んで標準出力に書き出 し ま
     す。col は、逆方向改行コードおよび順方向半改行と逆方向半改行
     が示す行の重ね打ちを実行します。-x オプションが指定されな い
     限 り、 入力中の空白文字を可能であればタブ文字に変換します。
     col は nroff(1) の .rt コマンドによる複数カラム出力、およ び
     tbl(1)  プリプロセッサを使用すると得られる出力にフィルタをか
     けるときに便利です。

     col は ASCII 制御文字の SO および SI を、代替文字セットの 開
     始および終了とみなします。各入力文字が属する文字セットは記憶
     されていて、出力上では各文字が正しい文字セットで印刷されるよ
     うに必要に応じて SI と SO が生成されます。

     入力データ中で認識される制御文字は、空白文字、バック ス ペー
     ス、 タ ブ、改行文字、復帰改行文字、SI 、SO 、 VT 、逆方向改
     行、順方向半改行、そして逆方向半改行です。VT 文字は、逆方 向
     全改行の代わりに使用できます。これは、このプログラムの初期タ
     イプと互換性を保つためです。これら以外に出力上にコピーされる
     文字は、すべて印刷可能文字です。

     上記の制御機能や改行文字の ASCII コードを以下の表に 示 し ま
     す。 ESC は ASCII のエスケープ文字を表します。8 進数コードで
     は 033 となります。ESC- という表示は、ESC の後に文 字  x  を
     伴った合計 2 文字の並びを示します。
     逆方向改行                    ESC-7
     逆方向半改行                  ESC-8
     順方向半改行                  ESC-9
     仮想タブ (VT)                 013
     テキスト開始 (SO)             016
     テキスト終了 (SI)             017

【オプション】
     -b              col 使用中の出力装置がバックスペースに対応で
                     き な いとみなします。この場合、同じ箇所に 2
                     文字以上が現われたときは最後に読んだ 1 文 字
                     が出力されます。



     -f              col は、入力時には 1/2 行単位の移動を認め ま
                     すが、出力時には通常認めません。その代わり、
                     行間に現われたテキストは次の全改行の位置に移
                     動します。この処理は、-f (fine) オプションに
                     よって抑制できます。この場合、col からの出力
                     に は順方向半改行 (ESC-9) が含まれる可能性が
                     ありますが、逆方向改行または逆方向半改行が含
                     まれることは決してありません。


     -p              通常 col は、入力時に見つかった認識できな い
                     エ ス ケープシーケンスをすべて無視します。-p
                     オプションは、逆方向改行による重ね打ちが発生
                     することを前提として、col がこれらのシーケン
                     スを通常の文字として出力できるようにします。
                     そのエスケープシーケンスのテキスト上の位置を
                     完全に把握していないかぎり、このオプションは
                     使用しないでください。


     -x              出力上において空白文字を可能であればタブ文字
                     に 変換する、という col の動作を抑止します。
                     タブ位置は、8 カラムごとに設定されていると見
                     なされます。


【環境】
     col の実行に影響を与える環境 変 数  LC_CTYPE、 LC_MESSAGES、
     NLSPATH についての詳細は、environ(5) を参照してください。

【終了ステータス】
     以下の終了ステータスが返されます。

     0        正常終了

     >0       エラーが発生した。



【属性】
     次の属性については attributes(5) のマニュアルページを参照 し
     てください。
     ____________________________________________________________
    |         属性タイプ          |            属性値           |
    | 使用条件                    | SUNWesu                     |
    | CSI                         | 対応済み                    |
    |_____________________________|_____________________________|

【関連項目】
     nroff(1), tbl(1), ascii(5), attributes(5), environ(5)

【注意事項】
     col が使用する入力フォーマットは nroff に -T37 また は  -Tlp
     オプションを付けた場合の出力と一致します。col が最終的に出力
     する装置が半改行を認識できないときは -T37 オプション (および
     col の -f オプション) を、認識できるときは -Tlp をそれぞれ使
     用してください。

     col は、128 行以上の行の逆戻りおよび 1 行当たり 800 字以上の
     処理はできません。

     その文書の先頭行を越えて逆戻りする改行動作は無視されます。し
     たがって、先頭行にスーパースクリプトを使用しないでください。