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ユーザーコマンド                                          file(1)

【名前】
     file - ファイルタイプの判別

【形式】
     /usr/bin/file [-dh] [-m mfile] [-M  Mfile]  [-f ffile]  file
     ...

     /usr/bin/file [-dh] [-m mfile] [-M Mfile] -f ffile

     /usr/bin/file -i [-h] [-f ffile] file ...

     /usr/bin/file -i [-h] -f ffile

     /usr/bin/file -c [-d] [-m mfile] [-M Mfile]

     /usr/xpg4/bin/file [-dh] [-m mfile]  [-M  Mfile]  [-f ffile]
     file ...

     /usr/xpg4/bin/file [-dh] [-m mfile] [-M Mfile] -f ffile

     /usr/xpg4/bin/file -i [-h] [-f ffile] file ...

     /usr/xpg4/bin/file -i [-h] -f ffile

     /usr/xpg4/bin/file -c [-d] [-m mfile] [-M Mfile]

【機能説明】
     file ユーティリティは、file で指定した各ファイル、およびオプ
     ショ ンとして指定した ffile 中に記述された個々のファイルを分
     類します。指定したファイルが通常ファイル以外である場合、その
     タ イ プ を 判別します。判別されるタイプには、ディレクトリ、
     FIFO、ブロック特殊ファイル、文字特殊ファイルなどがあります。
     ファイル長がゼロの通常ファイルは、空ファイルと判別します。

     file がテキストファイルである場合、file は最初の 512 バイ ト
     を 検査し、そのプログラミング言語を判定します。file がシンボ
     リックリンクである場合、デフォルトでは、file はそのリンク を
     たどって参照先のファイルをテストします。

     file 引数が再配置可能オブジェクト、実行可能ファイル、また は
     共 有オブジェクトである場合、file コマンドはそのファイルの実
     行要件に関する情報を出力します。この情報には、マシンの ク ラ
     ス、バイト順、静的リンクまたは動的リンク、およびソフトウェア
     能力またはハードウェア能力に関する要件が入っています。

     /usr/lib/locale/locale/LC_MESSAGES/magic ファイル (日本語 ロ
     ケー ルの場合は /usr/lib/locale/ja/LC_MESSAGES/magic) が存在
     する場合、file はデフォルトで、このマジックファイルを使用 し
     て  マ ジッ ク 番 号 を 持 つ ファ イ ル を 識 別 し ま す。
     /usr/lib/locale/locale/LC_MESSAGES/magic が存在しない場 合、
     file  は  /etc/magic  ファイルを使用します。マジック番号は、
     ファイルタイプを表す数値定数または文字列定数です。/etc/magic
     の形式については magic(4) を参照してください。

     file が存在しない、読み取りできない、または状態が判別でき な
     い場合でも、終了ステータスに影響を与えるようなエラーとは見な
     されません。この場合、ファイルの処理は行われたがタイプは判断
     できなかったということが示されます。

【オプション】
     以下のオプションを指定できます。

     -c              マジックファイルにフォーマットエラーがないか
                     どうかをチェックします。効率上の問題から、こ
                     の妥当性検査は通常実行しません。



     -d              システムのデフォルトの位置依存および文脈依存
                     テストをファイルに適用します。



     -f ffile        ffile は、検査すべきファイルの一覧が記述され
                     ているファイルの名前を表します。



     -h              シンボリックリンクに遭遇したとき、ファイルを
                     シ ンボリックリンクとして識別します。-h を指
                     定しない場合でも、file がシンボリックリン ク
                     で あ り、存在しないファイルを参照する場合、
                     file ユーティリティは、-h が指定された よ う
                     に、 file をシンボリックリンクとして識別しま
                     す。



     -i              ファイルが通常ファイルである場合、それ 以 上
                     ファ イ ルのタイプを分類せず、そのファイルを
                     「通常ファイル」として識別します。



     -m mfile
                     /usr/bin/file

                         mfile を /etc/magic に代わる代替マジック
                         ファイルとして使用します。


                     /usr/xpg4/bin/file

                         位置依存テストを含むファイルの名前を指定
                         します。このテストは、ファイルを分類する
                         ときに適用されます (magic(4) を参照)。-d
                         オ プ ションまたは -M オプションを指定せ
                         ず、-m オプションだけを指定した場合、 -m
                         オ プ ションで指定した位置依存テストの後
                         に、システムのデフォルトの位置依存テスト
                         が適用されます。



     -M Mfile        位置依存テストを含むファイルの名前を指定しま
                     す。このテストは、ファイルを分類するときに適
                     用されます (magic(4) を参照)。-d オプショ ン
                     を一緒に指定しない限り、システムのデフォルト
                     の位置依存テストまたは文脈依存テストは適用さ
                     れません。



     -d オプション、-m オプション、あるいは、その両方と一 緒 に、
     --M  オプションを指定した場合、あるいは、-d オプションと一緒
     に、-m オプションを指定した場合、これらのオプションで指定 し
     た位置依存テストはすべて、これらのオプションに指定した順番ど
     おりに適用されます。

【オペランド】
     以下のオペランドを指定できます。

     file            テストするファイルのパス名。



【使用法】
     ファイルが 2 ギガバイト (2**31 バイト) 以上ある場合 の  file
     の動作については、largefile(5) を参照してください。

【使用例】
     例 1: 実行可能なバイナリファイル

     引数として指定したファイルがバイナリの実行可能ファイルである
     かどうかを検査する例です。

     file "$1" | grep -Fq executable &&           printf "%s is executable.\n" "$1"

【環境】
     file の実行に影響を与える環境変数 LC_CTYPE 、LC_MESSAGES  、
     NLSPATH の詳細については、environ(5) を参照してください。

【終了ステータス】
     以下の終了ステータスが返されます。

     0        正常終了



     >0       エラーが発生した



【ファイル】
     /etc/magic      file のマジック番号ファイル



【属性】
     次の属性については attributes(5) のマニュアルページを参照 し
     てください。
     ____________________________________________________________
    |         属性タイプ          |            属性値           |
    |_____________________________|_____________________________|
    | 使用条件                    | SUNWcsu                     |
    |_____________________________|_____________________________|
    | CSI                         | 対応済み                    |
    |_____________________________|_____________________________|
    | インタフェースの安定性      | 標準                        |
    |_____________________________|_____________________________|

【関連項目】
     elfdump(1), ls(1), magic(4), attributes(5), environ(5), lar-
     gefile(5)