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システム管理コマンド fsck(1M) 【名前】 fsck - ファイルシステムの検査および修復 【形式】 fsck [-F FSType] [-m] [-V] [special ...] fsck [-F FSType] [-n | N | y | Y] [-V] [-o FSType- specific-options] [special ...] 【機能説明】 fsck はファイルシステムの状態を検査し、不整合を対話形式で 修 復 し ます。ファイルシステムに不整合がある場合、デフォルトで は、修復処理を行う前に、ユーザーからの yes または no の応 答 を 待 機します。ユーザーに書き込み権が与えられていない場合、 fsck はデフォルトで no の応答に対する動作をします。修復処 理 によっては、データが失われることがあります。データが失われる 量と重要度は、診断出力から判断できます。 FSType-specific-options は、(空白を入れずに) コンマで区 切っ た オプションのリストまたはキーワード / 属性のペアのリストと して指定します。これらは、FSType- 固有のコマンドモジュールに よって解釈されます。 special は、ファイルシステムが配置されている文字型特殊デバイ ス を指定します。/dev/rdsk/c1t0d0s7 などがその例です。ブロッ ク型特殊デバイスではなく、文字型特殊デバイスを使用することに 注 意してください。fsck は、ブロック型特殊デバイスがマウント されている場合には、動作しません。 special デバイスを指定しなかった場合、fsck は /etc/vfstab に 指定されているファイルシステムを検査します。/etc/vfstab の中 で、fsckdev フィールドに文字型特殊デバイスエントリが あ り、 fsckpass フィールドにゼロ以外の数値エントリのあるエントリが 検査されます。-F FSType を指定すると、指示されたタイプのファ イルシステムタイプだけが検査されます。 special が指定されていても、-F が指定されていない 場 合 は、 /etc/vfstab の対応するエントリを探すことによって、ファイルシ ステムタイプが判別されます。対応するエントリがない場 合 は、 /etc/default/fs に指定されているデフォルトのローカルファイル システムタイプが使用されます。 ファイルシステムタイプが並列検査に対応している場合 (たとえば ufs) 、検査可能ないくつかのファイルシステムを並列に検査でき ます。詳細は、ファイルシステム固 有 の マ ニュ ア ル ペー ジ (fsck_ufs(1M) など) を参照してください。 【オプション】 次の汎用オプションを指定できます。 -F FSType 操作するファイルシステムのタイプを指 定します。 -m 検査だけで修復は行いません。このオプ ションを指定すると、ファイルシステム がマウントできる状態かどうかが検査さ れ、該当する終了ステータスが返されま す。ファイルシステムがマウントできる 状 態であれば、fsck は次のメッセージ を表示します。 ufs fsck: sanity check: /dev/rdsk/c0t3d0s1 okay -n | -N fsck からのすべての問い合わせに対 し て no の応答をするものとみなします。 ファイルシステムを書き込みでオープン しません。 -V コマンド行を展開して表示しますが、コ マンドは実行しません。このオプション は、コマンド行の検査および検証するの に使用します。 -y | Y fsck からのすべての問い合わせに対 し て yes の応答をするとみなします。 -o specific-options specific-options には、次のサブオ プ ションの組み合わせを (空白は入れずに ) コンマで区切って指定します。 b=n ファイルシステムのスーパーブロッ ク と し てブロック n を使用しま す。ブロック 32 はつねに、 代 替 スーパーブロックの 1 つです。-Nv オプションを指定し て newfs(1M) を実行すると、他のスーパーブロッ クの位置を調べることができます。 c 古い (静的テーブル) 形式のファイ ルシステムを新しい (動的テーブル ) 形式に変換します。ファイルシス テムが新しい形式のときは、ファイ ルシステム構成が古い形式をサポー トできる場合、古い形式に変換しま す。対話モードの場合、変換の向き が表示され、変換を実行するかどう かが尋ねられます。否定応答を返す と、そのファイルシステムに対して それ以上の操作は実行されません。 非対話モードの場合は、変換の向き が表示され、可能であれ ば、 ユー ザーとの対話なしで実行されます。 すべてのファイルシステムを一括変 換する場合は、非対話モードでの変 換が便利です。ファイルシステムの タ イプは fstyp(1M) の出力の先頭 行からわかります。c オプションを 使 用 することはほどんとありませ ん。4.1 より前のリリースとの互換 性を確保する場合に限って指定して ください。今後のリリースにこのオ プションが含まれるかどうかは保証 されません。 f スーパーブロックのクリーンフラグ の状態に関係なく、ファイルシステ ムを強制的に検査します。 p 非対話 (preen)モードでファイ ル シ ス テムを検査して修復します。 ユーザーとの対話を必要とする問題 が検出された場合には、ただちに終 了します。並列ファイルシステム検 査を有効にする場合、このオプショ ンは必須です。 w 書き込み可能なファイルシステムだ けを検査します。 【終了ステータス】 0 ファイルシステムに問題はなく検査不要 1 誤ったパラメタが指定された 32 ファイルシステムがマウント解除されており、検査が 必 要 (fsck -m オプションの場合のみ) 33 ファイルシステムはマウント済み 34 デバイスの状態が取得できない 36 修正不可能なエラーが検出された - 通常どおりに終了 37 処理中にシグナルが捕捉された 39 修正不可能なエラーが検出された - 即時終了 40 ルートの場合 0 と同じ 【使用法】 2G バイト (2**31 バイト) 以上のファイルに対する fsck の動 作 に ついては、largefile(5) のマニュアルページを参照してくださ い。 【ファイル】 /etc/default/fs デフォルトのローカルファイルシステム タ イ プ。 デ フォ ル ト 値 は /etc/default/fs 内の次のフラグに設定 できる。例: LOCAL=ufs. LOCAL FSType が指定されていない場 合 は コ マンドのデフォルト ファイルタイプ /etc/vfstab 各ファイルシステム用のデフォルトのパ ラメタリスト 【属性】 次の属性については、attributes(5) のマニュアルページを参照し てください。 ____________________________________________________________ | 属性タイプ | 属性値 | |_____________________________|_____________________________| | 使用条件 | SUNWcsu | |_____________________________|_____________________________| 【関連項目】 clri(1M), fsck_cachefs(1M), fsck_ufs(1M), fsdb_ufs(1M), fsirand(1M), fstyp(1M), mkfs(1M), mkfs_ufs(1M), mountall(1M), newfs(1M), reboot(1M), vfstab(4), attri- butes(5), largefile(5), fs_ufs(7FS) 【警告】 オペレーティングシステムはファイルシステムデータをバッファリ ングします。マウントされているファイルシステムに fsck を実行 すると、オペレーティングシステムのバッファー内容がディスク上 の ものよりも古くなります。そのため、fsck を使用する場合は、 ファイルシステムをマウント解除してください。それができない場 合 は、fsck の実行後に、システムを停止させ、ただちに再起動し てください。それでも不十分な場合がしばしばあります。ファイル システム上で fsck を実行した結果、ファイルシステムが変更され た場合には、パニックが発生することがあります。 【注意事項】 このコマンドは、すべての FSTypes で使用できるわけではあり ま せん。 raw (文字型特殊) デバイス (fsck /dev/rdsk/c?t?d?s?) で は な く、ブロック型デバイス (fsck /dev/dsk/c?t?d?s?) を使用するよ うに選択した場合、2G バイトを超えるファイルシステム上で fsck を実行すると、fsck は失敗します。 Solaris 9 以降、fsck はディスク上の拡張属性データを管理し ま す (拡張ファイル属性については、fsattr(5) のマニュアルページ を参照)。拡張属性が設定されたファイルシステムを、属性を認 識 しないバージョンの Solaris (Solaris 9 より前のバージョン) に マウントすることはできますが、属性にアクセスすることはできま せ ん。fsck はファイルからそれらの属性を取り除き、lost+found に移します。属性が取り除かれたファイルシステムは、属性を認識 す るバージョンの Solaris 上でも完全に安定動作しますが、破壊 しているファイルシステムとみなされてしまいます。この場合、属 性を認識するバージョンの fsck を実行し、ファイルシステムを安 定させてから、属性を認識する環境でそのファイルシステムを使用 してください。 |
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