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ユーザーコマンド                                         limit(1)

【名前】
     limit, ulimit, unlimit - 現在のシェルとそのシェルから起動 さ
     れたプロセスで利用できるシステム資源の制限値を設定または取得

【形式】
     /usr/bin/ulimit [-f] [blocks]

  [sh]
     ulimit [ - [HS] [ a | cdfnstv]]

     ulimit [ - [HS] [ c | d | f | n | s | t | v]] limit

  [csh]
     limit [-h] [ resource [limit]]

     unlimit [-h] [resource]

  [ksh]
     ulimit [-HSacdfnstv] [limit]

【機能説明】
  [/usr/bin/ulimit]
     ulimit ユーティリティは、シェルとその子プロセスに課せられ る
     書き込み時のファイルサイズの制限値を、設定または報告します (
     ファイルサイズに関係なく読み取りは可能です) 。適切な特権をも
     つプロセスのみ制限値を上げることができます。

  [sh]
     Bourne シェルの組み込み関数 ulimit は、資源の強い制限値ま た
     弱 い 制限値を表示または設定します。これらの制限値については
     getrlimit(2) の説明を参照してください。

     limit 引数を省略すると、ulimit は指定されている制限値を表 示
     し ます。制限値は一度にいくつでも表示できます。-a オプション
     は制限値すべてを表示します。

     limit 引数を指定すると、ulimit は指定されたフラグに対応す る
     制 限 値 を そ の 引数の値に設定します。limit 引数の値として
     unlimited という文字列を指定すると、有効な最大値に設定されま
     す。 一 度 に資源 1 つについてだけ制限値を設定できます。ユー
     ザーは誰でも、弱い制限値を強い制限値を超えない任意の値に設定
     できます。また、強い制限値を下げることもできます。ただし、強
     い制限値を上げることができるのはスーパーユーザーだけです。詳
     細は su(1M) を参照してください。

     -H オプションは強い制限値を表し、-S オプションは弱い制限値を
     表 します。どちらのオプションも指定しない場合、ulimit は両方
     の制限値を設定し、弱い制限値を表示します。

     以下のオプションは、制限値を表示または設定すべき資源を指定し
     ます。オプションをいっさい指定しないと、ファイルサイズ制限値
     を表示または設定します。



     -c       最大コアファイルサイズ (512 バイトブロック単位)



     -d       データセグメントまたはヒープの最大サイズ (K バイ ト
              単位)



     -f       最大ファイルサイズ (512 バイトブロック単位)



     -n       最大ファイル記述子に 1 を加えたもの



     -s       スタックセグメントの最大サイズ (K バイト単位)



     -t       最大 CPU 時間 (秒単位)



     -v       仮想記憶の最大サイズ (K バイト単位)



  [csh]
     C シェルの組み込み関数 limit は現在のプロセス、またはそれ が
     生 成 し た すべてのプロセスについて、各プロセスが指定された
     resource を limit 以上消費しないよう制限します。limit を省略
     す ると、現在の制限値を表示します。resource を省略すると、す
     べての制限値を表示します。システムで利用可能な最大上限値を調
     べるには sysdef(1M) コマンドを実行してください。表示される値
     は 16 進数ですが、bc(1) コマンドを使って 10 進数に変換できま
     す。

     -h       現在の制限値ではなく強い制限値を使用します。強い 制
              限 値は現在の制限値を制限します。強い制限値を上げる
              ことができるのは特権ユーザーだけです。



     resource として指定できるものは次のとおりです。

     cputime         プロセス当たりの最大 CPU 使用時間 (秒)



     filesize        ファイルシステムのサイズに制限された最大の単
                     一ファイル容量 (df(1M) 参照)



     datasize        K バイト単位のプロセスのヒープの最大サイズ



     stacksize       プロセスの最大スタックサイズ。デフォルトのス
                     タックサイズは 2**64 です。



     coredumpsize    最大コアダンプのファイルサイズファイルシステ
                     ムのサイズに制限する



     descriptors     ファイル記述子の最大数 (sysdef() を実行)



     memorysize      仮想記憶の最大サイズ



     limit は数値で、以下の単位を付加して指定することもできます。

     nh              (cputime の) 時間



     nk              nK バイト。これは cputime を除くすべての値の
                     デフォルト単位



     nm              nM バイトまたは (cputime の) 分



     mm:ss           (cputime の) 分と秒



     unlimit は resource に関する制限値を削除します。resource  が
     指定されないと、すべての資源の制限値が削除されます。資源名の
     一覧については、前述の limit コマンドの説明を参照してくだ さ
     い。


     -h              対応する強い制限値を削除します。これは 特 権
                     ユーザーだけが実行できます。



  [ksh]
     Korn シェルの組み込み関数 ulimit は資源の制限を表示または 設
     定します。使用可能な資源の制限は以下に説明します。システムに
     よっては、以下に挙げたすべての資源の制限を提供していないこと
     も あ ります。limit 引数を指定すると、制限値が設定されます。
     limit の値は、各資源に対応した単位 (後述) の数 値、 ま た は
     unlimited  という文字列です。-H と -S の両フラグは、資源に対
     して強い制限と弱い制限のどちらを設定するかを表します。強い制
     限値は、いったん設定したらあとで値を上げることはできません。
     弱い制限値は、強い制限値を超えない範囲で値を上げることが可能
     で す。-H も -S も省略すると、指定した制限値が強い制限と弱い
     制限の両方に適用されます。limit 引数を省略すると、現在の資源
     制 限値が表示されます。このとき、-H が指定された場合を除き、
     表示されるのは弱い制限値です。複数の資源を指定すると、値の前
     に制限する資源名と単位とが表示されます。

     -a       現在の資源制限値をすべて表示します。



     -c       コアダンプ時のコアファイルのサイズをブロッ ク  (512
              バイト) 単位で表します。



     -d       データ領域のサイズを K バイト単位で表します。



     -f       子プロセスが書き込むファイルのサイズをブロック (512
              バ イト) 単位で表します。読み取るファイルにはサイズ
              の制限はありません。



     -n       最大ファイル記述子に 1 を加えた値を表します。



     -s       スタック領域のサイズを K バイト単位で表します。



     -t       各プロセスが使用する秒数 (CPU 時間) を表します。



     -v       仮想記憶のサイズを K バイト単位で表します。



     オプションをすべて省略すると、-f が指定されたものとみなし ま
     す。

  [シェルごとのメモリーパラメータ]
     heapsize、datasize、および stacksize パラメータは調整可能 な
     システムパラメータではありません。これらのパラメータを制御で
     きるのは、シェルの起動ファイルで設定される強い制限値、 ま た
     は、 シ ス テ ム規模の弱い制限値だけです。現在のバージョンの
     Solaris OS の場合、後者は 2**64 バイトです。

【オプション】
     ulimit では以下のオプションが指定できます。

     -f       ブロックごとにファイルサイズの制限を設定 (blocks を
              指 定しない場合は報告) します。これはデフォルト値で
              す。


【オペランド】
     ulimit では以下のオペランドが指定できます。

     blocks   新しくファイルサイズの制限として使用する 512 バイト
              ごとのブロック数


【使用例】
  [/usr/bin/ulimit]
     例 1: スタックサイズを制限する

     スタックサイズを 512K バイトに制限します。

     % ulimit -s 512
     % ulimit -a
     % time(seconds)         unlimited
     file(blocks)            100
     data(kbytes)            523256
     stack(kbytes)           512
     coredump(blocks)        200
     nofiles(descriptors)    64
     memory(kbytes)          unlimited

  [sh/ksh]
     例 2: ファイル記述子の数を 12 に制限する

     ファイル記述子の数を 12 に制限します。

     $ ulimit -n 12
     $ ulimit -a
     time(seconds)            unlimited
     file(blocks)             41943
     data(kbytes)             523256
     stack(kbytes)            8192
     coredump(blocks)         200
     nofiles(descriptors)     12
     vmemory(kbytes)          unlimited

  [csh]
     例 3: コアダンプファイルのサイズを制限する

     コアダンプファイルのサイズを 0K バイトに制限します。

     % limit coredumpsize 0
     % limit
     cputime                 unlimited
     filesize                unlimited
     datasize                523256 kbytes
     stacksize               8192 kbytes
     coredumpsize            0 kbytes
     descriptors             64
     memorysize              unlimited

     例 4: コアファイルサイズについての制限を削除する

     上記の制限からコアファイルサイズについての制限を削除します。

     % unlimit coredumpsize
     % limit
     cputime                 unlimited
     filesize                unlimited
     datasize                523256 kbytes
     stacksize               8192 kbytes
     coredumpsize            unlimited
     descriptors             64
     memorysize              unlimited

【環境】
     ulimit の実行に影響を与える環境変数 LC_CTYPE、 LC_MESSAGES、
     NLSPATH についての詳細は、environ(5) を参照してください。

【終了ステータス】
     以下の終了ステータスが返されます。

     0        正常終了


     >0       要求した制限値が大きいため拒否された、またはエ ラー
              が発生した



【属性】
     次の属性については attributes(5) のマニュアルページを参照 し
     てください。
     ____________________________________________________________
    |         属性タイプ          |            属性値           |
    |_____________________________|_____________________________|
    | 使用条件                    | SUNWcsu                     |
    |_____________________________|_____________________________|
    | インタフェースの安全性      | 標準                        |
    |_____________________________|_____________________________|

【関連項目】
     bc(1), csh(1),  ksh(1),  sh(1),  df(1M),  su(1M),  swap(1M),
     sysdef(1M), getrlimit(2), attributes(5), environ(5)