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システム管理コマンド                                   luxadm(1M)

【名前】
     luxadm - Sun Enterprise Network Array (SENA)、Sun  Fire  880
     内 蔵 記 憶装置サブシステムおよび各 Fiber Channel Arbitrated
     Loop (FC_AL) デバイスの管理プログラム

【形式】
     luxadm [options  ...]  subcommand  [options  ...]  enclosure
     [,dev] | pathname ...

【機能説明】
     luxadm プログラムは、SENA、Sun Fire 880 内蔵記憶装置サブシス
     テムおよび各 FC_AL デバイスの管理コマンドです。luxadm は、コ
     マンド行に指定される引数やオプションに応じて、さまざまな制御
     処理や照会処理を実行します。

     コマンド行にはサブコマンドの指定が必要です。コマンド行には、
     サブコマンドに応じてオプションやパラメタを指定することができ
     ます。オプションには、通常 1 つ以上の格納装置名またはパス 名
     を指定します。指定する文字数は、サブコマンドを一意に識別する
     のに必要なだけでかまいません。

     サブコマンドが作用するデバイスをパス名で指 定 し ま す。 Sun
     StorEdge  A5000 サブシステムでは、パス名の代わりに、デバイス
     またはデバイスに対するポートのワールドワイド名 (WWN) を入 力
     することによってディスクデバイスまたは格納装置サービスコント
     ローラを指定することができます。また、Sun StorEdge A5000  の
     格納装置名および格納装置内の特定のデバイスを示す識別子 (オプ
     ション) を入力することによってデバイスを指定することもできま
     す。 各  FC_AL デバイスを指定するには、デバイスの WWN または
     ポートを入力します。

  [パス名]
     デバイスまたはコントローラを、完全な物理パス名または完全な論
     理パス名で指定します。

     Sun StorEdge A5000 に対するデバイスの一般的な物理パス名を 以
     下に示します。


     /devices/sbus@1f,0/SUNW,socal@1,0/sf@0,0/ssd@w2200002037000f96,
              0:a,raw


     システム上のすべての Sun StorEdge A5000 IB (Interface Board)
     に 対しては、物理パスへの論理リンクが /dev/es ディレクトリに
     格納されます。論理リンクの例として、/dev/es/ses0 などがあ り
     ます。

     FC_AL デバイスや Sun StorEdge A5000 サブシステム IB を選択す
     るために、パス名の代わりに WWN を使用することもできます。WWN
     は、デバイスを使用するためのポートまたはデバイスそのものを表
     す  16  桁 の 16 進数の値です。一般的な WWN の値を次に示しま

          2200002037000f96


     WWN の形式については、「注意事項」を参照してください。

     Sun Fire 880 内蔵記憶装置サブシステムのディスクの一般的な 物
     理パス名を次に示します。


     /devices/pci@8,600000/SUNW,qlc@2/fp@0,0/ssd@w2100002037a6303c,0:a


     次に、一般的な論理パス名を示します。


     /dev/rdsk/c2t8d0s2


     各 FC_AL デバイスの一般的なパス名を示します。


     /devices/sbus@3.0/SUNW,socal@d,10000/sf@0,0/ssd@w2200002037049fc3,0:a,raw

     次に、一般的な論理パス名を示します。


     /dev/rdsk/c1t0d0s2


  [格納装置]
     Sun StorEdge A5000 では、デバイスは格納装置名とスロット名 で
     特定することができます。

               box_name[,fslot_number]

               box_name[,rslot_number]

     box_name  は、 Sun  StorEdge  A5000  の 格 納 装 置 名  で、
     enclosure_name  サ ブ コ マ ン ド で指定します。オプションの
     slot_number パラメタを指定しな い と、 box_name  に は、 Sun
     StorEdge A5000 サブシステム IB が指定されます。

     f または r は、Sun StorEdge A5000 の格納装置の前面のスロット
     (f) か、背面のスロット (r) かを指定します。

     slot_number は、Sun StorEdge A5000 の格納装置のデバイスの ス
     ロット番号を指定します。指定することができる番号の範囲は 0〜
     6 または 0 〜 10 です。

     ディスクおよびサブシステムの論理名については、disks(1M) およ
     び devlinks(1M) を参照してください。

【オプション】
     次のオプションはすべてのサブコマンドに対して指定することがで
     きます。

     -e       エキスパート (Expert) モードです。このオプション は
              初心者の方にはお勧めしません。


     -v       詳細表示 (Verbose) モードです。



     特定のサブコマンドだけに指定するオプションについては、「使用
     方法」の各サブコマンドの説明を参照してください。

【オペランド】
     次のオペランドを指定することができます。

     enclosure

         Sun StorEdge A5000 の box_name を指定します。


     fibre_channel_HBA_port

         ホストのコントローラポートへのパスを指定します。一般的な
         パスは、下記のとおりです。


          /devices/pci@8,600000/pci@1/SUNW,qlc@4/fp@0,0:devctl


     pathname

         SENA IB、Sun Fire 880 内蔵記憶装置サブシステム、ま た は
         ディ ス クデバイスの論理パスまたは物理パスを指定します。
         pathname は、SENA IB、SENA ディスク、または各 FC_AL デバ
         イスの WWN でも指定することができます。



【使用方法】
  [サブコマンド]
     display enclosure[,dev]...| pathname...
     display -p pathname...
     display -r enclosure[,dev]...| pathname....
     display -v enclosure[,dev]...| pathname...

         格納装置またはデバイス固有のデータを表示します。

         サブシステムのデータは、格納装置の環境検知情報、お よ び
         ディスクの状態を含む、すべてのサブシステムのデバイスの状
         態で構成されます。

         ディスクデータは、照会、容量、および設定情報で構成されま
         す。


         -p

             pathname で指定されたデバイスまたはサブシステムの 性
             能情報を表示します。このオプションは、性能情報を保存
             するサブシステムに対してのみ指定することができます。




         -r

             pathname で指定された FC_AL デバイスのエラー情報を表
             示 し ます。また、パス名が Sun StorEdge A5000 の場合
             は、そのループ上のすべてのデバイスのエラー情報を表示
             し ます。-r オプションは Sun StorEdge A5000 サブシス
             テムまたは各 FC_AL デバイスに対してのみ指定するこ と
             ができます。



         -v

             モード検知データを含む、詳細表示モードで表示します。



     download [ -s ] [ -w WWN ] [ -f filename_path ] enclosure...

         prom イメージを、filename_path で指定された SENA サブ シ
         ス テ ム の インタフェースボード装置か、enclosure または
         pathname で指定された SPARCstorageArray コントローラにダ
         ウ ン ロー ドします。SPARCstorage Array は、ダウンロード
         コードを使用するためにリセットする必要があります。

         SENA のダウンロードが終了すると、SENA はリセットされ、ダ
         ウンロードコードが実行されます。ファイル名が指定されてい
         ない場合は、デフォルトの prom イメージが使用され ま す。
         SPARCstorage  Array コントローラ用のデフォルトの prom イ
         メージは、/usr/lib/firmware/ssa/ssafirmware ディレクトリ
         に 格 納 されます。SENA 用のデフォルトの prom イメージは
         /usr/lib/locale/C/LC_MESSAGES ディレクトリに  ibfirmware
         というファイル名で格納されます。


         -s

             保存オプションです。-s オプションはダウンロードし た
             ファー ムウェアを FEPROM に保存します。-s を省略する
             と、ダウンロードしたファームウェアは保存されず、電源
             の 再 投 入 後 に 消 えてしまいます。-s オプションは
             SPARCstorage Array コントローラには指定することが で
             き ません。-s オプションを使用すると、ダウンロードサ
             ブコマンドがサブシステム上の FEPROMを変更するた め、
             -s オプションの使用には注意が必要です。



     enclosure_name new_name enclosure | pathname

         enclosure または pathname で指定された単数または複数の格
         納装置名を変更します。新しい名前は 16 文字以下の英数字で
         new_name に指定します。このサブコマンドは  Sun  StorEdge
         A5000 に対してだけ指定することができます。



     fcal_s_download [ -F ] [ -f fcode-file ]

         fcode-file で指定されたファイルに含まれる fcode をすべて
         の  FC/S SBus カードにダウンロードします。このコマンドは
         対話型で、fcode をダウンロードする前にユーザーに対して確
         認を促します。

         fcal_s_download は、シングルユーザーモードでだけ使用して
         く だ さい。入出力操作が行われているホストアダプタに対し
         て、そのアダプタを更新する目的で fcal_s_download を指 定
         すると、アダプタのリセットの原因となります。新しく更新し
         た FCode は、システムを再起動したときに実行され、表示 で
         きるようになります。


         -f fcode-file

             -f fcode-file オプションを省略す る と、 各  FC100/S
             SBus  カードの中の現在のバージョンのfcode が表示され
             ます。



     fcode_download [-p] [-d dir-name]

         インストール済み の  FC/S、 FC100/S、 FC100/P、 ま た は
         FC100/2P  ホ ストバスアダプタカードを検出し、dir-name の
         fcode を適切なカードにダウンロードします。このコマンドは
         対話型で、各ファイルタイプに対して適切なカードを決定しま
         す。各デバイスに fcode をダウンロードする前にユーザー に
         対して確認を促します。

         fcode_download は、シングルユーザーモードで fcode だけを
         読み込むときに使用します。入出力操作があるホストアダプタ
         に対して、そのアダプタを更新する目的で fcode_download を
         指定すると、アダプタのリセットの原因となります。新しく更
         新した fcode は、システムを再起動したときに実行され、 表
         示できるようになります。


         -d dir-name

             dir-nameディレクトリに格納されている fcode ファイ ル
             を 適切なアダプタカードにダウンロードします。-d オプ
             ショ ン を 省 略  す  る  と、  デ  フォ  ル  ト  の
             usr/lib/firmware/fc_s ディレクトリが使用されます。




         -p

             各カードに読み込まれている現在のバージョン の  fcode
             を表示します。ダウンロードは行われません。



     inquiry enclosure[,dev ]... | pathname...

         enclosure または pathname で指定されたデバイスに対する照
         会情報を表示します。



     insert_device [ enclosure,dev... ]

         このコマンドを使用して、電源を入れたまま 1 つまたは複 数
         のデバイスを追加することができます。ホットプラグ操作中の
         制限に関しては「注意事項」を参照してください。このサブコ
         マンドは Sun StorEdge A5000、RSM および各 FC_AL デバイス
         に対してのみ指定することができます。Sun StorEdge A5000に
         対して複数の格納装置が指定された場合は、複数のバスに対し
         て同時に追加が行われます。このサブコマンドの引数を省略す
         る と、すべての格納装置または各 FC_AL デバイスが追加され
         ます。RSM に対して指定することができるコントローラ は  1
         つ だけです。Sun StorEdge A5000 に対しては、このサブコマ
         ンドは、電源を入れたまま 1 つまたは複数のデバイスを追 加
         するすべての過程をユーザーとの対話によって行います。複数
         のディスクが指定された場合は、それらのディスクが正しいか
         どうかの確認が行われ、ユーザーは継続するか中止するかを選
         択することができます。その後で、ディスクまたは格納装置の
         追加を実行するかどうかの確認が行われ、それらのデバイスの
         論理パス名が作成および表示されます。

         RSM に対しては、以下の手続きが行われます。

           o  バスを休止させます。

           o  デバイスが安全に追加できることをユーザーに通知し ま
              す。

           o  デバイスが追加されたことを確認するメッセージを表 示
              します。

           o  バスを休止解除します。

           o  新規デバイスに対する論理デバイス名を作成します。




     led enclosure,dev...| pathname...

         enclosure または pathname で指定されたディスクに対応して
         い る LED の現在の状態を表示します。このサブコマンドはこ
         の機能を持つサブシステムに対してのみ指定することができま
         す。



     led_blink enclosure,dev...| pathname...

         enclosure または pathname で指定されたディスクに対応して
         い る LED の点滅を開始するようサブシステムに指示します。
         このサブコマンドはこの機能を持つサブシステムに対してのみ
         指定することができます。



     led_off enclosure,dev...| pathname...

         enclosure または pathname で指定されたディスクに対応して
         い る  LED を消灯させるようサブシステムに指示します。Sun
         StorEdge A5000 サブシステムでは、LED の消灯や点滅の停 止
         ができる状態ときない状態があります。『Sun StorEdge A5000
         設置・サービスマニュアル』(805-4111) を参照して く だ さ
         い。このサブコマンドはこの機能を持つサブシステムに対して
         のみ指定することができます。



     led_on pathname...

         pathname で指定されたディスクに対応している LED を点灯さ
         せるようサブシステムに指示します。このサブコマンドはこの
         機能を持つサブシステムに対してだけ指定することがで き ま
         す。



     power_off [ -F ] enclosure[,dev]...  | pathname ...
     power_off pathname [enclosure-port] ...  | controller  tray-
     number

          Sun StorEdge A5000 に対してこのオプションを指定した場合
         は、 Sun StorEdge A5000 サブシステムが省電力モードに切り
         替わります。Sun StorEdge A5000 ドライブは、省電力モー ド
         で は使用することができません。SPARCstorage Array 中の格
         納装置サービスカードに対してこのオプションを指定した場合
         は、 RSM トレーの電源が切れます。Sun StorEdge A5000 中の
         ドライブに対してこのオプションを指定した場合は、そのドラ
         イ ブがドライブ off/unmated モードに設定されます。ドライ
         ブ off/unmated 状態では、ドライブが停止し、バイパス モー
         ドになります。


         -F

             強制オプションは Sun StorEdge A5000 のみに適用されま
             す。 このオプションを指定すると、luxadm は、1 つまた
             は複数のデバイスを、それらがホストによって使用されて
             いても電源切断しようとします。

             警告 : 現在使用されているデータを含むデバイスの電 源
             を切断すると、予想不可能な結果を引き起こします。デバ
             イスの電源を切断する際は、まず、通常の方法を (-F  を
             指定せずに) 試してください。このオプションは、通常の
             確認を無効にすることによる結果を理解した上で使用して
             ください。



     power_on enclosure [,dev]..

         Sun StorEdge A5000 に対してこのオプションを指定した場 合
         は、 Sun StorEdge A5000 サブシステムが省電力モードから抜
         けます。Sun StorEdge A5000 ドライブは、省電力モードで は
         使 用することができません。SPARCstorage Array RSM トレー
         の電源をプログラムによって投入する方法はありません。 Sun
         StorEdge  A5000 の中のドライブに対してこのオプションを指
         定した場合は、そのドライブが通常の起動状態に設定さ れ ま
         す。



     probe [  -p ]

         接続された Sun StorEdge A5000 サブシステムおよび各 FC_AL
         デバイスすべてに関する情報を検索して表示します。この情報
         には、論理パス名、WWN このサブコマンドは、同じ格納装置名
         を持つ異なる Sun StorEdge A5000 を見つけると、ユーザーに
         対して警告を発します。


         -p

             物理パス名を表示に含めます。


     qlgc_s_download [ -f fcode-file ]

         fcode-file ファイルに格納されている fcode を す べ て の
         FC100/P、 FC100/2P PCIホストアダプタカードにダウンロード
         します。このコマンドは対話型で、fcode を各ドライブにダウ
         ン ロー ド す る 前 に ユー ザーに対して確認を促します。
         qlgc_s_download は、シングルユーザーモードでだけ使用して
         ください。入出力操作があるホストアダプタに対して、そのア
         ダプタを更新する目的で fcal_s_download を指定すると、 ア
         ダ プ タのリセットの原因となります。新しく更新した fcode
         は、システムを再起動したときに実行され、表示できるように
         なります。


         -f fcode-file

             -f オプションを省略すると、各 FC100/P、FC100/2P  PCI
             カードの、現在のバージョンの fcode が表示されます。


     release pathname

         指定されたディスクの予約を解除します。パス名は、ディスク
         の物理または論理パス名でなければなりません。SPARCstorage
         Array コントローラのパス名を指定した場 合、 SPARCstorage
         Array 中のすべてのディスクの予約が解除されます。
         このサブコマンドは、履歴および診断目的以外では使用しない
         でください。


     remove_device [ -F ] enclosure[,dev]...| pathname...

         このコマンドを使用して、電源を入れたまま 1 つまたは複 数
         のデバイスを削除することができます。このサブコマンドはす
         べての格納装置を削除する場合にも指定することができます。
         こ の サ ブ コマンドは Sun StorEdge A5000、RSM、および各
         FC_AL デバイスに対して指定することができます。ホットプラ
         グ操作中の制限に関しては「注意事項」を参照してください。
         Sun StorEdge A5000 および各 FC_AL デバイスに対しては、こ
         の サブコマンドは、電源を入れたまま 1 つまたは複数のデバ
         イスを削除するすべての過程をユーザーとの対話によって行い
         ます。複数のディスクが指定された場合は、それらのディスク
         が正しいかどうかの確認が行われ、ユーザーは継続するか中止
         するかを選択することができます。その後で、ディスクまたは
         格納装置の削除を実行するかどうかの確認が行われ、それらの
         デバイスの論理パス名が作成および表示されます。

         RSM に対しては、以下の手続きが行われます。

           o  デバイスをオフラインにします。

           o  バスを休止させます。

           o  デバイスが安全に削除できることをユーザーに通知し ま
              す。

           o  デバイスが削除されたことを確認するメッセージを表 示
              します。

           o  バスを休止解除します。

           o  (取り外された) デバイスをオンラインに戻します。

           o  削除されたデバイスの論理デバイス名を削除します。



         -F

             1 つまたは複数のデバイスに対してホットプラグを適用す
             るように luxadm に指示します。これらのデバイスがホス
             トで使用されている場合 (busy  または reserved の場合
             ) にも適用されます。ホットプラグオペレーションが強制
             的に実行されます。

             警告: 現在使用されているデータが格納されているデバイ
             スを取り外すと、予期しない結果が発生します。通常は、
             -F を指定しないでホットプラグを適用します。-F は、通
             常のホットプラグ検査を無効にしたときの結果がわかって
             いるときにだけ使用します。


     replace_device [ -F ] pathname

         このコマンドは RSM に対してのみ指定することができま す。
         ホットプラグ操作中の制限に関しては「注意事項」を参照して
         ください。このサブコマンドは、電源を入れたままデバイスを
         交換するすべての過程をユーザーとの対話によって行います。

         RSM に対しては、以下の手続きが行われます。

           o  デバイスをオフラインにします。

           o  バスを休止させます。

           o  デバイスが安全に削除できることをユーザーに通知し ま
              す。

           o  デバイスが削除されたことを確認するメッセージを表 示
              します。

           o  バスを休止解除します。

           o  デバイスをオンラインに戻します。



         -F

             1 つまたは複数のデバイスに対してホットプラグを適用す
             るように luxadm に指示します。これらのデバイスがホス
             トで使用されている場合 (busy  または reserved の場合
             ) にも適用されます。ホットプラグオペレーションが強制
             的に実行されます。

             警告: 現在使用されているデータが格納されているデバイ
             スを取り外すと、予期しない結果が発生します。通常は、
             -F を指定しないでホットプラグを適用します。-F は、通
             常のホットプラグ検査を無効にしたときの結果がわかって
             いるときにだけ使用します。


     reserve pathname

         指定されたディスクを、ホストによる排他的利用のために予約
         します。パス名は、ディスクの物理または論理パス名でなけれ
         ばなりません。pathname が SPARCstorage Array コント ロー
         ラ のパス名の場合、SPARCstorage Array 中のすべてのディス
         クが予約されます。

         このサブコマンドは、履歴および診断目的以外では使用しない
         でください。


     set_boot_dev [ -y ] pathname

         システム PROM 中のブートデバイス変数を、pathname で指 定
         された物理デバイス名に設定します。指定する物理デバイス名
         は、ブロック型特殊デバイス、または起動ファイルシステムの
         マウント先のディレクトリのパス名です。通常、このコマンド
         は、PROM の中のデフォルト起動デバイスを設定する た め に
         ユー ザーに対して確認を促します。-y オプションを指定する
         と、ユーザーに対して確認を要求しません。


     start pathname

         指定されたSENA のディスクを起動します。


     stop pathname...

         指定されたディスクSENA のを停止します。


  [SENA、Sun Fire 800 内蔵記憶装置サブシステムおよび各 FC_AL  デ
     バイスのエキスパートモードサブコマンド]
     以下のサブコマンドは、経験が豊富なユーザーのみが使用すること
     が できます。また、Sun StorEdge A5000 およびファイバチャネル
     ループのみを対象にしています。これら の コ マ ン ド は、 Sun
     StorEdge  A5000 サブシステムとファイバチャネルループの知識が
     豊富なユーザーだけが使用することができます。

     バスを操作するエキスパートサブコマンドにディスクを指定した場
     合は、そのサブコマンドは、指定したディスクに接続されたバスを
     操作します。

     -e bypass [-ab] enclosure,dev
     -e bypass -f enclosure

         エンクロージャサービスコントローラに対して、指定したポー
         トおよびデバイスの LRC (ループ冗長回路) をバイパス状態に
         設定するよう要求します。

         このサブコマンドは、以下のオプションをサポートします。

         -a

             指定したデバイスのポート a をバイパスします。


         -b

             指定したデバイスのポート b をバイパスします。


     -e dump_map fibre_channel_HBA_port

         指定したファイバチャネルポート上にあるターゲットデバイス
         ま たはホストバスアダプタの WWN データを表示します。指定
         したポートにターゲットデバイスが存在しない場合、エラーが
         返されます。


     -e enable [-ab] enclosure,dev
     -e enable -f enclosure

         エンクロージャサービスコントローラに対して、指定したポー
         トおよびデバイスの LRC (ループ冗長回路) を有効な状態に設
         定するよう要求します。

         このサブコマンドは、以下のオプションをサポートします。


         -a

             指定したデバイスのポート a を有効にします。


         -b

             指定したデバイスのポート b を有効にします。


     -e forcelip enclosure[,dev] ... | pathname...

         ループ初期化基本式 (LIP) の処理を使ってリンクを強制的 に
         最初期化します。enclosure または pathname には、ループ上
         のどのデバイスでも指定することができます。複数のループ構
         成 に 対して特定のパスを指定する場合は、パス名を使用しま
         す。

         このコマンドは経験者向けのコマンドで、使用には注意が必要
         です。このコマンドは、ループ上のすべてのポートをリセット
         します。


     -e rdls enclosure[,dev] ... | pathname...

         enclosure または pathname で指定されたデバイスを含むルー
         プにある、すべての使用可能なデバイスのリンクエラー状態情
         報を読み込み、表示します。



  [その他のエキスパートモードサブコマンド]
     ホットプラグ操作中の制限に関しては「注意事項」を参照してくだ
     さい。以下のサブコマンドは、経験が豊富なユーザーのみが使用す
     ることができます。

     -e bus_getstate pathname

         指定されたバスの状態を取得、表示します。


     -e bus_quiesce pathname

         指定されたバスを休止します。


     -e bus_reset pathname

         指定されたバスのみをリセットします。


     -e bus_resetall pathname

         指定されたバスおよびすべてのデバイスをリセットします。


     -e bus_unquiesce pathname

         指定されたバスを休止解除します。


     -e dev_getstate pathname

         指定されたデバイスの状態を取得、表示します。


     -e dev_reset pathname

         指定されたデバイスをリセットします。


     -e offlinepathname

         指定されたデバイスをオフラインにします。


     -e online pathname

         指定されたデバイスをオンラインにします。



【使用例】
     例 1: システム上にあるすべての Sun StorEdge  A5000  お よ び
     FC_AL の表示

     システム上にあるすべての Sun StorEdge A5000 および FC_AL  デ
     バイスを検索、表示する例を次に示します。

     example% luxadm probe

     例 2: SENA または Sun Fire 880 内蔵記憶装置サブシステムの 表
     示

     SENA または Sun Fire 880 内蔵記憶装置サブシステムを表示す る
     例を次に示します。

     example% luxadm display /dev/es/ses0

     例 3: 2 つのサブシステムの表示

     格納装置名を使って 2 つのサブシステムを表示する例を次に示 し
     ます。

     example% luxadm display BOB system1

     例 4: 最初のディスクに関する情報の表示

     BOB. という名前の格納装置の前面にある最初のディスクに関す る
     情報を表示する例を次に示します。前面のディスクを指定する場合
     は f を指定します。背面のディスクを指定する場合は r を指定し
     ます。

     example% luxadm display BOB,f0

     例 5: Sun Fire 880 内蔵記憶装置サブシステムに関する情報の 表
     示

     Sun Fire 880 内蔵記憶装置サブシステムには、1 セットのディ ス
     ク し かありません。この場合、そのスロットを指定する場合は s
     を指定します。

     example% luxadm display BOB,s0

     例 6: SENA ディスク、格納装置、または各 FC_AL デバイスに関す
     る情報の表示

     ポートの WWN が 2200002037001246 の Sun StorEdge A5000  ディ
     ス ク、格納装置、または各 FC_AL デバイスに関する情報を表示す
     る例を次に示します。

     example% luxadm display 2200002037001246

     例 7: サブコマンドとして一意に認識するための文字列

     サブコマンドとして一意に認識できるだけの長さの文字列を使用す
     る例を次に示します。

     example% luxadm disp BOB

     例 8: エラー情報の表示

     格納装置 BOB があるループに関するエラー情報を表示する例を 次
     に示します。

     example% luxadm display -r BOB

     例 9: インタフェースボードへの新しいファームウェアのダ ウ ン
     ロード

     格納装置 BOB のインタフェースボードに新しいファームウェア を
     ダウンロードする例を次に示します (ダウンロードするファイルは
     デフォルトパスで指定されています)。

     example% luxadm download -s BOB

     例 10: SCSI 照会コマンドからの情報の表示

     システム上の個々のディスクから SCSI 照会コマンドからの情報を
     表示する例を次に示します。サブコマンドとして一意に認識できる
     長さの文字列だけが使用されます。

     example% luxadm inq /dev/rdsk/c?t?d?s2

     例 11: ホットプラグによる取り付け

     BOB,f1 という名前の格納装置の前面の最初のスロットに新しい ド
     ライブをホットプラグで取り付ける例を次に示します。

     example% luxadm insert_device BOB,f0

     SF880-1 という名前の Sun Fire 880 内蔵記憶装置サブシステムの
     最初のスロットに、新しいドライブをホットプラグで取り付ける例
     を次に示します。

     example% luxadm insert_device SF880-1,s0

     例 12: エキスパートサブコマンドの実行

     エキスパートサブコマンドを実行する例を次に示します。このサブ
     コ マ ン ドは、格納装置 BOB のあるループを強制的に初期化しま
     す。

     example% luxadm -e forcelip BOB

     例 13: エキスパートモードのホットプラグサブコマンドの使用

     エキスパートモードのホットプラグサブコマンドを使用して SSA上
     のディスクを削除する例を以下の示します。ホットプラグ操作中の
     制限に関しては「注意事項」を参照してください。最初の手 順 で
     は、SCSI デバイスが 2 つ目の SCSI バスによってアクセスされな
     いように、そのデバイスを予約します。

     example# luxadm reserve /dev/rdsk/c1t8d0s2

     例 14: ディスクをオフラインにする

     次の 2 つの手順では、ディスクをオフラインにし、バスを休止 し
     ます。

     example# luxadm -e offline /dev/rdsk/c1t8d0s2
     example# luxadm -e bus_quiesce /dev/rdsk/c1t8d0s2

     例 15: バスの休止解除

     ユーザーは、この時点でディスクを取り外し、バスを休止解除し、
     ディスクをオンラインに戻し、ディスクの予約を解除します。

     example# luxadm -e bus_unquiesce /dev/rdsk/c1t8d0s2
     example# luxadm -e online /dev/rdsk/c1t8d0s2
     example# luxadm release /dev/rdsk/c1t8d0s2

【環境】
     luxadm の実行に影響のある環境変数 LANG に関しては environ(5)
     を参照してください。

【終了ステータス】
     次のいずれかの値が終了時に返されます。

     0               正常終了

     -1              異常終了



【ファイル】
     usr/lib/firmware/fc_s/fcal_s_fcode


     usr/lib/firmware/fc_s/fc_s_fcode


     usr/lib/firmware/ssa/ssafirmware


     usr/lib/locale/C/LC_MESSAGES/ibfirmware



【属性】
     以下の属性については、attributes(5) を参照してください。

  [usr/sbin]
     ____________________________________________________________
    |         属性の種類          |           属性の値          |
    |_____________________________|_____________________________|
    | 使用条件                    | SUNWluxop                   |
    |_____________________________|_____________________________|

【関連項目】
     devlinks(1M),    disks(1M),    ssaadm(1M),    attributes(5),
     environ(5), ses( 7D)

     『Sun StorEdge A5000 設置・サービスマニュアル』(805-4111)

【注意事項】
     Sun StorEdge A5000 に関するその他の情報につ い て は、 『Sun
     StorEdge A5000 設置・サービスマニュアル』(805-4111) を参照し
     てください。IEEE 拡張 WWW に関する情報については、『Tutorial
     for  SCSI use of IEEE company_ID』(R. Snively 著) を参照して
     ください。「関連項目」を参照してください。現在は、一部のデバ
     イスドライバのみがホットプラグに対応しています。ホットプラグ
     に対応していないディスクまたはバスにホットプラグが適用される
     と、以下のメッセージが表示されます。

     luxadm: can't acquire "PATHNAME": No such file or directory

     ルートファイルシステムまたは /usr ファイルシステムを含むバス
     やスワップデータを含むバスを休止する際は注意してください。そ
     のようなバスを休止すると、デッドロックを引き起こす可能性があ
     り、そのような場合は、システムの再起動が必要となります。