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ホットスペア

 ホットスペアとは、ミラーやRAID5の一部が壊れた場合に、一時的にスペアを代用して安定させるものです。イメージとしては車のスペアタイヤみたいなものでしょう。ディスクを修復したら戻してあげましょう。RAID5などは、1つ壊れると処理が遅くなるので、お勧め。なお、異なるコントローラー配下にした方がよい。
(例)ホットスペアを2つ作成する
# metainit hsp001 c1t0d0s7 c1t1d0s7
hsp001: ホットスペアプールがセットアップされます

このホットスペアメタデバイス名はhsp000からhsp999までhspxxx(xxxは数字)という形式で作成できます。-aオプションでスライスを追加できます。

 以下は作成したホットスペアプールの状態を表示させた結果です。
# metastat hsp001
hsp001: 2 ホットスペア
c1t1d0s7 使用可能 10486224 ブロック
c1t2d0s7 使用可能 10486224 ブロック

 作成したホットスペアはミラーまたはRAID5に割り当てます。割り当てるにはmetaparamコマンドを実施します。ここで作成するときの注意ポイントは
(1)ミラーに割り当てる場合は、サブミラーに対してホットスペアを割り当てる
(2)ホットスペアプールが2つ以上の場合、作成した順番に割り当てられる
(3)ホットスペアがサブミラーまたらRAID5のメタデバイスより小さい場合、割り当てができない


では実際にミラー構成の場合の割り当てを行ってみます。
# metaparam -h hsp001 d11
# metaparam -h hsp001 d12
# metastat d1

# metastat d1
d1: ミラー
  サブミラー 0: d11
  状態: 正常
  サブミラー 1: d12
  状態: 正常
  パス:1
  読み込みオプション: ラウンドロビン(巡回的)(デフォルト)
  書き込みオプション: 並列処理的(デフォルト)
  サイズ: 2341332 ブロック

d11: d1のサブミラー
 状態: 正常
 ホットスペアプール: hsp001
 サイズ: 2341332 ブロック
 ストライプ 0:
 デバイス  開始ブロック MetaDB 状態  ホットスペア
 c3t3d0s6   3024     はい   正常

d12: d1 のサブミラー
 状態: 正常
 ホットスペアプール: hsp001
 サイズ: 2341332 ブロック
 ストライプ 0:
 デバイス  開始ブロック MetaDB 状態  ホットスペア
 c4t3d0s6   3024     はい   正常

このように「ホットスペアプール」という1行が追加されます。このときd12にハード障害などが発生すると、ホットスペアの欄に使用している論理デバイス名(cxtxdxsx)が表示されます。では次にRAID5の設定を

# metaparam -h hsp001 d1
この1行で終わりです。ミラー同様にmetastatコマンドを実施して、確認してみてください。といっても、ミラーと同じく「ホットスペアプール」という1行が追加されるだけです。

(Base Solaris 8)

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